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私たちの考え方は特に変わったことではなく,現代医学の見地から標準的なものです.
しかし解熱剤,抗生物質の使用方法など,いわゆるこれまでの”開業医の常識”とは,ことなる面もあるようです. 当院ではこどもたち対しては,少量のアセトアミノフェン以外には原則として解熱剤は処方していません. 全体としてくすりは少な目です. ”かぜ”と考えられる患者さまには,少々熱があっても抗生物質を処方しないことも多いです. 当院の考え方をよくご理解いただき,科学的根拠に基づいた治療法をうけいれて下さる患者さまが数多く来院され,心強く思っています.
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- これまで,なんとなく有効と考えられてきた治療が,科学的な再検討を行うと,実は無意味であった(時には有害であった)という例はたくさんあります.
心筋梗塞の後によく使用された抗不整脈薬の延命効果は現在では完全に否定されています. 高血圧の時に用いられた,ニフェジピンの舌下投与の危険性が明らかになりました. またがん治療に大量に処方されたクレスチンなどのBRMの効果は疑問です. 脳梗塞のあとに,なんとなく処方された多くの脳循環改善薬は,再評価に耐えられず,すでに治療薬として認められていません.
小児に対するアスピリン,ポンタール,ボルタレンなどの解熱剤の害もわかってきました.
生命科学の進展によって明らかとなった成果をふまえた治療・管理の方法を基礎に,科学的で,標準的な治療をまず考えていきます. その上で,個々の患者さまの個性にあわせた治療に立ち戻ることが必要と考えています.
- まず病気を理解していただき,その上で納得のゆく治療を受けていただきたいと思います. そのために,病気に関する最新情報をできるだけ公平なかたちで提供していきます. このホームページを開設したのも,そのためにのひとつの試みです. また,専門的な立場から、がん治療などにおけるセカンドオピニオンを提供し,質の高い医療が受けられるようにも支援していきます
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- 平成10年の開院以来,当院ではすでに10,000人以上の子供たちの診療にあたっています. 21世紀をになう子供たちの心身の健康を守り,社会性をはぐくむことを使命とする小児医療は,私にとっても魅力のある分野です. 小児医療を担当することを当院の大切な柱と考えています.
特に呼吸器を専門とする当院では,小児ぜんそくの子供たちに,最良の治療・管理を提供しています.
現在では,喘息管理のためのガイドラインに従った標準的な治療すれば,まず発作を起こさないような管理が可能となっています. 夜間に発作をおこしては点滴に通うというようなことは,本当に少なくなっているのです. ぜんそく以外のこどもの病気についても幅広く診察させていただいております.何でもご相談ください.
- 呼吸器の病気については,専門的な対応が可能です. その他の一般の小児科・内科的な病気についても,現代の医学的水準の診療ができると思っています.
しかし自分一人でできる守備範囲はかぎられており,一方病気はきわめて多様です. 当院をバックアップしてくれる医療機関との連携を大切にし,必要な時には,それぞれの医療機関へ紹介もさせていただきます. 診断・治療のコーディネータとしての役割をはたしていきます.
名古屋第二赤十字病院,名古屋記念病院,聖霊病院,愛知県がんセンター病院,名古屋市立大学病院などの登録医として,それぞれの病院の専門医と連携をとりながら診療にあたっています.
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