第一回目は少々昔の記憶を掘り起こして、語学の勉強のため渡英した当時の話です。彼の国はその数年前にツアーで初めて訪れて以来、ぜひもう一度ゆっくり訪ねたいと思っていたので、だいぶ力も入っていたようです。大学の寮とはいえ初めて外国に「住む」緊張もあったし...幸い友人の両親がロンドン郊外に住んでいて、新学期が始まるより少し早めに英国入りして2週間ほど泊めてもらったおかげで、生活上のこまごましたことや言葉にも慣れる余裕ができました。
ロンドン郊外のハロウ(Harrow)の友人の両親の家の居間。ロンドンでは典型的な、建て売りのセミ・デタッチト・ハウス(semi-detached house、外見は一軒の家のようで実際には真ん中で仕切られ二世帯に分かれている。玄関も庭も完全に別々。一軒家はdetached house)。最近田舎に家を買って引っ越したので、現在は住んでいない。ハロウはイ−トン(Eaton)校と並んで有名な名門ハロウ校のあるところで、故チャーチル首相もここの卒業生。今でも昔と変わらず、先生たちは長いマント(ガウン?)をはおり、生徒は茶色の制服に麦わら帽をかぶって歩いている。前者はなかなか威厳があってかっこいいけれど、後者は正直言ってけっこう力の抜ける光景。写真がなくて残念。ハロウ・オン・ザ・ヒルという地名の通り丘の上で見晴しもよく、緑も多いので、天気がよければお散歩にはいいコース。 |
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同家の裏庭。このころは9月始めで、りんごが旬の季節。いい天気の日(着いた次の日かな...)に一人で留守番をしていたら、あまりに庭がきれいだったのでカメラを持ち出した、多分この滞在中初めて撮った写真だと思うけれど、縮小したら何だかよく分らなくなってしまった。英国のりんごは小さくて酸味が強く、そのままでも食べられるけどお菓子作りやジャムにも向いているようだ。日本で言えば今や手に入りにくい「紅玉」に近いだろうか。 |