アイピース

  公開:2012年7月14日〜
更新:
ED Lavendura 34mm を追加

 今まで、いろいろなアイピースを使ってきたが、鏡筒によって使い方も違うので、一つにまとめて提示することは無かった。しかし、これはこれで役に立つかもしれないので、一応まとめてみた。 ちなみに私はコレクターでもなければ、アイピース研究家でもない。その筋の方々は、私の数倍は所有していて(しかも、高級アイピース・セットや超高級バーロー等は2〜4セット単位)、私など、足元にも及ばない(念のため)。

      *2018年12月から更新していなかったので、最新のものに更新しました(2020年10月5日)

*言うまでも無く、あくまで私個人の場合、私個人の感想です。

笠井トレーディング: エクストラ・ワイド・オルソスコピック 40mm (EWO 40mm)

   公称見掛け視界:69°(実際にはもっと狭いと思う)、アイ・レリーフ:20mm、4群6枚。現在生産中止。

 市販されている2”アイピースの中で、最大実視野が得られる。ただし、反射系では射出瞳径が大きくなり副鏡の影が見えるので、
 屈折望遠鏡用。APM/LZOS Binoは、M 44 がきれいに収まって見え 、まるで巨大な双眼鏡になるが、出番は少ない。
 Masuyama 32mmだと糸巻き状の歪曲収差が出るが、EWOでは無く、地上風景でもビルの壁、窓枠は垂直に真直。

Baader Planetarium: HYPERION 36mm

  詳細はここを参照。

 EMS対空双眼鏡専用・常用アイピース (広角用)。EWV 32mm程周辺像が流れず、EWO 40mmより射出瞳径が抑えられるので、
  コントラストが上がる。

  *EMS対空双眼鏡は手放したので、本アイピースも必要が無くなってしまった。ただし、mini BORG 50 Bino ver.2には良い。

笠井トレーディング: エクストラ・ワイド・ヴュー 32mm (EWV 32mm)

  見掛け視界:85°、アイ・レリーフ:20mm、3群5枚。現在生産中止。

 笠井トレーディングの傑作アイピース。小型・軽量で見掛け視界85°、アイ・レリーフ20mm。しかも海外の高級アイピースの半額
  以下と、言うこと無し。低倍、リッチ・フィールド指向(嗜好)の屈折双眼の定番・必需品なだけでなく、反射系でも周辺像は少し
  流れるものの、実質上、最大実視野が得られるので、重宝する。Kowa Prominar TSN-883にも着用

 *このあたりの焦点距離のアイピースもいくつかあったが(Panoptic 35mm、XW 40mm、Konig 32mm等)、このアイピースに集約
  され、全て手放してしまった。

Masuyama 32mm

  見掛け視界:85°、アイ・レリーフ:20mm、3群5枚。

 上記EWV 32mmの復刻版。ただし、改良が加えられた。Kowa TSN-883用はEWV 32mmだが、他は全てこちらのアイピースに
  置換された。詳細は、下記へ
 また、太陽・プロミネンス拡大用としてMasuyamaアイピースは一式(60、50、45、32、26、20、16、10mm)揃えた

Baader Planetarium: HYPERION 31mm

  詳細はここを参照。

  EMS対空双眼鏡専用・常用アイピース (散光星雲用)として使用していた。
   
*今は、EMS対空双眼鏡は手放したので、本アイピースも手放した。

TekeVue: Nagler Type 5 31mm

  詳細はここを参照。

 ドブソニアンでの最大視野、最小倍率用。俗名毒キノコとして有名。大きさと重さ1sで迫力満点。フリーマーケットで3万5千円で
  入手。

谷光学研究所: エルフレ 25mm (ER 25mm)

  詳細はここを参照。 見掛け視界:62°、アイ・レリーフ:21mm、3群5枚。現在生産中止。

 安いのに良く見えるアイピースではなく、良く見えるアイピースなのに、恐ろしく格安。ドブソニアンでの馬頭用。
  谷オルソも良く見えるが、ちょっと見づらい。
   *馬頭用はBrandon 24mmとなり、手放した。

北軽井沢研究所: Lavendura 30mm & 40mm

  前後対称プローセル式オルソの後群の後に補正レンズを加えた3群6枚。見掛け視界43°。

 ヌケとコントラストが抜群で、DayStar QUARKでの太陽望遠鏡には欠かせない。主に30mmを使用。
 ラベンデュラともラベンダーとも呼ばれるが、イタリア語表記の呼び方:ラヴェンデュラが、一応正式。
   *30mmは、ED Lavendura 34mmと置換し、手放した。

北軽井沢研究所: ED Lavendura 34mm

  EDレンズを配したLavendura。

 もともと傑出していたLavenduraだが、コントラストがさらに傑出。DayStar QUARKでの太陽観望において、最強 ・最高のアイピース。

Vernonscope: BRANDON 24mm

  詳細はここを参照。

 すかっとヌケが良く、ドブの馬頭用。ただし、フィルター・ネジが切っておらず、専用アダプターが無いとHΒが装着できない。
 一見、超安物のアイピースにしか見えないが高級品。Orthoに近いPLで、2群4枚 。

TeleVue: Panoptic 24mm

  詳細はここを参照。

 1.25”で最大実視野が得られるアイピースで、双眼装置:Baader Planetarium Mark Vに常用。
 Obsesssion 18”はM 57 が最も青く見える。

TeleVue: Ethos 21mm

  詳細はここを参照。

  ドブソニアンの低〜中倍用標準アイピース、必需品。これ以上の広角、低倍を得るには、2”ではなく3”必要。

Pentax: XW 20mm、14mm、10mm、7mm、5mm、3.5mm

  詳細はここを参照。

 アメリカン・サイズ・アイピースの傑作。20mm〜3.5mm、各双眼対応で2本ずつあり(下の写真参照の事)。
 Lunt LS100THaでは、20mmが常用アイピース。

Nikon: NAV-HW 17mm、12.5mm

  詳細はここを参照。 また、専用ページあり。

 APM/LZOS Binoとの組み合わせで、極上の星空散歩ができる。欠点も あるけれど、圧倒的な性能を誇る。
 コントラストも解像度も見掛け視界も最高だが、星や星雲の色も良く見える。
 EiCを装着した10mmも素晴らしい。

Docter: UWA 12.5mm

  詳細はここを参照。 ここにも記載。

 Doctorではなく、Docter(人名)。素晴らしい性能を誇る。色はこってり目。
   
*NAV-HW 12.5mmと入れ替え、今は手放して所有していない。

CORONADO: CEMAX 12mm

  詳細はここを参照。

 Lunt LS100THaの双眼装置のプロミネンス拡大用で使用していた。普通のPL系だと思うが、赤色のヌケが良く、プロミネンス
 が良く見える。
   
*今は手放して所有していない。

タカハシ: LE 10mm、7.5mm

  詳細はここを参照。

 驚異的に見える寝室のPSTの標準アイピース だった。

Leica: Vario Zoom ASPH. 17.8-8.9mm

  詳細はここを参照。

 ズーム・アイピースなのに、8〜9mmの焦点距離のアイピースの中で最高の解像度を誇り、球状星団では独壇場。
 しかも8.9mmで見掛け視界が80°もある。
ハーシェル・プリズムでも活躍。
   *鼻が干渉し、また双眼では見づらい方なので、単眼使用向き。

Leica: Vario Zoom ASPH. 17.8-8.9mm用アダプター

  左:旧型2”アダプター、中央:新型2”アダプター、右:1.25”アダプター 。今は標準で2”、1.25”対応アダプター付属。

 1.25”アダプター(60€)を装着すれば、Hαで最強。ただし、取り付ける部分の嵩があるので、ピントが出ないものもある(P.S.T等)。
 取り付けネジを締めすぎると、アダプターの軸がずれてくる。あくまで緩やかに確実に。
  

TeleVue: Apollo 11

  詳細はここを参照。

 TeleVue 社がアポロ11号月面着陸の偉業に敬意を表し 発売した。世界限定300個・シリアルナンバー付き、化粧箱入り。
 ただのコレクターズ・アイテムではなく、最新の光学技術による現在最高のアイピース。リポートはこちら
 この辺りの焦点距離は、全てこのアイピースの独壇場となった。ただし双眼望遠鏡にはNAV-HWを使用。

TeleVue: Ethos 8mm、6mm

  詳細はここを参照。

 超広角超高性能アイピースの元祖、Ethos。流石は何もかも知り尽くしたTeleVueの製品で、裸眼の場合、絶妙な設計の
  アイカップも相まって極めて覗きやすく、バレルの太さも丁度良いので、他社のように挿入しにくい等、皆無。覗いていて実に
  楽しいアイピースの筆頭だが、17mm、13mmはNAV-HWの出現により手放した。8mmは双眼望遠鏡・中倍率用で6mmはドブ用。

Pentax: XO 5mm

  詳細はここを参照。

 双眼望遠鏡でも反射でも惑星・月面詳細観望用として愛用。これもPentaxの最高傑作の一つで、在庫があるだけ。
 Zeiss Abbe IIと並んで傑出した解像度とコントラストが得られる。XO 2.5mm、TMB Super Monocentric 5mmは出番が無く、手放した。
 

Zeiss: Abbe II 16mm、10mm、6mm、4mm

  詳細はここを参照。

 驚異的な解像度とコントラストを誇る名品。4mmは双眼・惑星用として2本所有。

TeleVue: Ethos SX 3.7mm、4.7mm

  詳細はここを参照。

 双眼望遠鏡・高倍率用、反射望遠鏡高倍率用。見掛け視界が110°で大迫力。4.7mmは1本ありドブで使用。
  *TeleVue Nagler Zoom 2-4mm は、これらのアイピースに置き換わった。

 

TeleVue: Powermate 2×、4×

  詳細はここを参照。

 旧型からの進歩が著しい。10数mmの超優秀なアイピースが、アイレリーフを確保したまま高倍率用に変貌するので便利。

Zeiss: Abbe Barlow

  詳細はここを参照。

 1.25”用。Abbe IIとの相性は良いが、普段使っているTelVueのアイピースではPowermateの方が良いので、手放した。

TMB: Super Monocentric ED 1.8× Barlow

  詳細はここを参照。

 1.25”用として所有していたが全く出番が無く、手放した。

TeleVue: Paracorr Type 2

  詳細はここを参照。

 F3のニュートン鏡筒にこれを使うと、何とパラコアを使わないF12のコマ収差に匹敵するという。旧型から の進歩が著しい。
 周辺像の改善だけでなく、像全体が向上するので、ドブの必需品。ミラーが1ランクupする。

 

Baader Planetarium: Mark V

  詳細はここを参照。2”

 双眼装置の頂点の一つ。Panoptic 24mm と 2"glass path corrector を常用
 deep sky で大活躍

TeleVue: Bino View

  詳細はここを参照。1.25”

 ヤフオクで安く入手。Lunt LS100THaで必需品。合焦レンズ 2×とXW 20mm/14mmを常用

 

焦点調節リング (2013年4月15日)

 トラベル双眼望遠鏡:BORG 125SD-Bino は、NAV-HW 17mm を中心に使用し、重量バランスが取れるように製作してもらった。他のアイピースを使う場合、焦点距離も重さも違うので、重量バランスは崩れる。そこで、まずアイピースを交換してもピントが変らないように、アイピースのバレルにリングをかませてみた。作成は、例によって松本さん。ちゃんとバンド・クランプになっていて、バレルに傷が付かないし、きっちり固定できる(イモネジは3箇所)。

 今までは、アイピースを交換したら、焦点を合わせる、という操作を何の疑問も無く行ってきたが、このリングをかませる事で、ほんの微調整だけで済むようになった。今までありそうで無かったものだ。私の場合、リングの幅を指定して製作してもらったが、リングの幅15mmのものが販売されれば、自在に位置を調整できるので、汎用となる。さらに、焦点が後の位置になるDocter UWA 12.5mm の場合は、TeleVue の接眼アダプターを使えば上の2つのアイピースとピッタリ焦点が合う。このアダプターは、Docter 専用にしても良い。また、軽い惑星アイピースなどの場合は、イコライザー・タイプが便利。

 

ライカ・ズーム用アイピースアダプターの改良 (2013年4月15日)

 私が購入した時は、2”アダプターと1.25”アダプターとがあって、使うのはどちらか一つ。しかし、このブログで、最近は兼用になったのを知った。私の1.25”アダプターの外径は、54.5mmなので、これを松本さんのところで50.8mmに削ってアルマイト処理をしてもらった。

 単純な事だけど、これで便利さが格段に向上した。

 

XW, Radian用アイピース・ケース (2013年11月9日)

 2”アイピースは、VANGUARD 社のVGP シリーズを使用しているが、アメリカン・サイズのものは、CORONADO のケースや、国際光器のもの等々に収めている。ところが、2”とアメリカン・サイズの中間位の大きさの、XW シリーズやRadian 等になると、きちんと収まるケースが無い。となれば、125SD Bino や、Lunt LS100Tha の見事な専用ケースを製作したアド・トランクの出番だ。


 ポイントは、硬いウレタンにアイピースを挿して、きちんと固定できるようになっている事、XW のアイカップを伸ばした状態でも問題なく収納できる事、アイピース収納奥に、乾燥剤やレンズ・キャップ等を収納するスペースを設けた事、アイピースは挿して収納した状態で5mm程浮いた形になっていて、空気が循環し、乾燥剤が効くようになっている事、アイピース全体をクロスで覆って収納する事で、即出して使え、即収納できるようになっている事(今迄は、一つ一つフロント、リア・レンズ・キャップをして収納していたので、面倒だった)、ケース上面は、ほぼ平らなので、上に機材が載せられる事、等々盛りだくさん。
 ご希望の方は、
アド・トランクに問い合わせると良い。

 

2”アイピース・ケース (2014年1月26日)


 下2列はペアーで、EWV 32mm, Hyperion 36mm, NAV-HW 17mm, Docter UWA12.5mm(2"アダプター装着), Leica Vario Zomm ASPH, Ethos 8mm, Ethos SX 3.7mm
上1列は、EWO 40mm(×2), Ethos 6mm, Nagler Type 6 5mm(×2、2"アダプター装着), 2"延長チューブ2種。

 XW アイピース用専用ケースの具合が良いので、2”用も作る事にした。これは、入れ替えをしつつも増殖してしまったアイピースとケースを整理・収納するためで、これで、遠征の時のいくつものケースの運搬や、アイピース交換の時の煩雑さから開放される。XW 用ケースと同様、アイピースは直接差し込んで固定・収納でき、下は5mm程浮いた形になっていて、空気が循環し、乾燥剤が効くようになっている。また、今迄は、一つ一つフロント、リア・レンズ・キャップをして収納していたので、アイピースの交換が面倒、時に億劫だったが、これもアイピース全体をクロスで覆って収納する事で、即、アイピースの交換ができる。

 トップが寂しいので、Leica のシールを貼ってみた。これだけでカッコ良くなるから、ブランド力は凄い。XW 用ケースとの2ショット、兄弟のようで、これまたいい。重ねて運搬もできる。遠征の時は、折りたたみテーブルだけでなく、車のトランク〜後部座席まで使ってアイピース・ケースや小物等をならべていたが、昨年(2013年)の双望会では、芝生駐車場から外れてしまって、毎回車まで取りにいかなければならず、大変だった。これで、双望会も大丈夫? 1.25"用は、検討中。

 

番外編 - 笑えるアイテム (2014年1月30日)

 たまたまアマゾンでみつけたもの。EF 100mm F2.8 macro IS USM が2つ並んでいる、と思いきや、右側のはマグカップでした! 同シリーズは望遠ズームまであるようですが、お気に入りの、このレンズを選択。スイッチ3つも、きちんと動きます。キャノン・ユーザーには大うけですね(*アマゾンの商品はアドレスが長すぎて、リンクが貼れません。検索してみて下さい)。

   

1.25”アイピース・ケース (2014年3月29日)


アイピースは、上列左から、Zeiss Abbe Barlow, 同Abbe II 16mm, 10mm, 6mm, 4mm, 4mm
中・下列左から、松本製Bino Checker 2, TMB ED Barlow, Zeiss Astro Eyepiece 25 mm (PL 10x/25BR. Foc.), 谷エルフレ25mm, タカハシ LE 24mm, 同12.5mm,
TeleVue Plossl 25mm ×2, Brandon 24mm×2, Pentax XO 5mm×2
ケース上のスペース:左から、Astronomik Hβ Filter 1.25"×2, 乾燥剤、防カビ剤、松本製Bino Checker 2, Ronchiアイピース、Zeiss Abbe Barlow延長筒

  結局、1.25”アイピース・ケースも注文した。当初、国際光器のアイピース・ケースの中仕切りだけ入れ替えるつもりだったが、ここまで来たら、団子3兄弟よろしく揃える事にした。構造は、他の2つと一緒。今までは 、1.25”アイピースは3つのケースに分かれてしまっていたが、これで一つにまとめられた。望遠鏡のケースの時は、恐ろしく早い対応で感激したが、今回のアイピース・ケースの場合は、よほど大量の注文が入っていたのか、それぞれ1〜2ヶ月、とけっこう時間がかかった。


 写真左は、2”アイピースケースと1.25”アイピース・ケース。写真右は、手前にXW, Radian 用ケースを置いて、団子3兄弟。

 ケース・中は高さが確保されていて、背の高いTMB ED Barlow 等もそのまま収納できる。アイピースの取り出しも簡単で、このシリーズは本当にいい。またまた達成感に包まれた。なかなか遠征に行けないのが残念。

  

アイピースのフロント・キャップ (2014年11月9日)

  南会津や双望会の会場:スターフォーレスト御園では、夜露が物凄い。観望が終わってみれば、使っていないアイピースの前面も湿気に襲われ、結局レンズが汚れてしまう。上面に、クリーニング・クロスを被せておけば大丈夫かと思ってたが、無理なようだ。結局、フロント・キャップだけは被せる事にした。
 

見掛け視界について (2016年10月27日)


下記リンク先の記載・図より引用

  冒頭にも記載したけれど、見掛け視界の公称値が不正確である。高級アイピースには見掛け視界が広いものが多く、見掛け視界と優秀さが比例しているような幼稚な印象付けは止めてもらいたい。ここにも警鐘の記載があった。その通りだと思う。

 

Masuyama 32mm (2016年11月1日)

  笠井の出していた傑作アイピース EWV 32mm がリニューアルされ、Masuyama 32mm として国際光器から限定リリースされた。従来の良さを踏襲し、改良が加えられた、との事。さっそく注文し、APM双眼望遠鏡で比較。クリアになり、周辺像が改善されていたので、Kowa TSN-883EWV 32mm は1本だけ残し、望遠鏡用は、こちらに置換した。お世話になったEWV 32mm は、次のオーナーの元へ旅立って行った。もう、今のアイピース・ケースの収納本数以上にアイピースは所有しない、と決めているので、ところてん方式で数は増えない。

 上の写真のリングは、上記焦点調節リング。このアイピース、NAV-HW 12.5mm17mm は、この焦点調節リングで同焦点にしてあり、アイピースを交換してもフォーカスは微調整で済むようにしている。こんな便利なものを考案し、特許も実用新案も登録していないのに、欲しがる人が皆無なのは、不思議だ。写真右側は、国際光器扱いの、Baader 等倍コマ・コレクター。大口径ドブは、ある程度の倍率での銀河、惑星状星雲が中心だが、それでもアンドロメダなどを見るには実視野が欲しい場合がある。そんな時は、私はEWV 32mm に、この等倍コマ・コレクターを装着して見ていた。今回も、それを踏襲。Ethos 21mmEC 24mm の100°などあるけれど、私の場合はNAV-HW 17mm より低倍率・広実視野ならMasuyama 32mm へ飛ぶ。双眼望遠鏡と共用できるし、間の倍率で見る事は無い。

 EMS対空双眼鏡Masuyama 32mm を見ると、やはり像面歪曲が出るので、アイピースはHyperion のまま。中心像は、Hyperion の方が良い。
さて、上にも書いた見掛け視界。メーカー公称値が怪しいのは冒頭に記した通り。サバ読みは止めてもらいたい。しかし、このアイピース、中心では無く、少し横から覗くと、さらに広い部分が見える。ただし、一方向だけだけれど。

 EWV 32mm には、まるでカメラ・レンズのラバー・フードみたいな巨大なアイカップが付属していた。これを装着すると思いっきりケラれて、見掛け視界が狭くなる。こんなものを付けている人は、誰もいなかった。Masuyama 32mm には、そこまでではないけれど、やはり見掛け視界が狭くなるアイカップが付属する。折り返して使用しても若干ケラれるので(人によっては大丈夫らしい)、私は外して使用する事にした。幸い、丁度良いアイ・ポイントは、眼鏡を装着してもアイピースから距離があるので、アイピースの金属の縁で眼鏡のレンズに傷を付ける恐れは無い。アイカップは大事なのに、NAV-HW もそうだけれど、何で不良品を出すかねえ。使えばすぐに判る事なのに。TeleVue を少しは見習って欲しいものだ。

 アイピースの先はテーパー状になっていて、どのアイカップでも装着できない。仕方ないので、付属のアイカップを折り返してキャップを装着し、1/4回転だけねじ込んで、アイカップにしている。
 

  2020年10月6日追加


Masuyamaアイピース一式とLavendura(40mm、30mm、各双眼)、EWO双眼

  太陽・プロミネンス拡大用システムで、Masuyama 45mmが活躍。ヌケの良さに惚れ込み、また、良いものはある内に買っておかないと市場から姿を消してしまうので、3”を除き一式揃えた。
  で、Masuyamaアイピース・ケースも作成し、太陽観望の時は、これを使用。
    
   

     続く.....!

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