カイン

    [Cain] かつてゾンダリアンおよび機界31原種と対立していた緑の星の異能者にして指導者であった男性の名。マモル少年の生みの父親である。マモル少年のそれにに近い性質の異能力の持ち主で、時折見られた姿は八枚の半透明の翼を有し、浄解モードとなったマモル少年と酷似している。紫の星から発生した機界31原種による三重連太陽系全域への侵略に対して、緑の星で抵抗戦を指揮していた。その最中、配偶者との間に一子をもうけ、ラティオと名づけたが原種の圧倒的攻勢の前に緑の星の敗北と滅亡を悟りギャレオンと実子ラティオ、即ちマモル少年を青の星・地球へと逃れさせて後の希望とした。自身は緑の星に残り抗戦を続けたようだが、おそらく原種に対する抗体として生まれたマモル少年程の異能力はなく、原種に対抗しきれず最終的には死亡したとものと思われる。
 彼が実子を託したギャレオンには彼自身の人格コピーが移植されており、殆ど本能的にマモル少年を護るようプログラムされている。それを感じ取ってか、マモル少年もギャレオンに対しては親しみにも似た温かさを感じ取っていたようだ。Gストーンのペンダントを介してギャレオンのブラックボックスに触れたマモル少年はその膨大な情報の中でギャレオンの中に遺されたカインの人格と出会っている。またガオガイガー木星に墜落した際、ザ・パワーの力により、ギャレオンに封じられていたカインの意識が活性化し、獅子王凱にすべての生命あるものと息子「ラティオ」の未来を託し、マモル少年に施された最後の封印を解いてもいる。しかし、それを最後にカインの知的意識は消滅し、後には子を守る本能的なプログラムだけが残された。しかしそのプログラムはセーフティが緩めで、マモル少年の危機に際しては我が身の保全を省みない傾向がある。
 Gストーンやギャレオン、ジェネシックマシンを建造したのもカインであるが、当初ギャレオンは三重連太陽系再生復元システムであるソール11遊星主に対するセーフティアンチプログラムのコアユニットとして開発された事が判明している。しかし原種侵攻に対抗するために、一時的にプログラム改変を受け原種へのアンチプログラムとして機能していた。よって本来、ギャレオンやその真の姿であるジェネシックギャレオンフュージョンするのは、カインであったと推測される。だが、一方で対抗すべきソール11遊星主の一員であるペイ・ラ・カインはカインを原型として生み出されており、現実というものの皮肉を感じさせる。
 理知的で穏やかな印象を与える男性で、断片的な人格コピーからも子を想う気持ちが溢れ出ていた。
   旧約聖書『創世記』中に同名の人物が登場する。最初の人間、アダムとイヴの長子でヤハウェが弟アベルの供物だけを受け入れたのを妬み、アベルを殺してしまう。それは間もなくヤハウェの知るところとなり、罰として追放される。転じて、殺人者、不道徳者の象徴とされる。
 声優は音響監督の千葉耕市さん。FINAL第6話以降は大木民夫さん。