浄解

   マモル少年、そして「アルマ」たる戒道少年に備わる特殊能力。ガオガイガーの活躍が物語の中で「破壊」を司るものならば、浄解は物語の中で「癒し」、「救い」にあたるものであろう。ゾンダー核に対して、ゾンダーとなり機械と融合してしまった人間とゾンダーメタルとを「分離」し、ゾンダーメタルを「浄化」、消滅させることが出来る。またそれに伴いゾンダー化した人間の心を癒し、ストレス等から「解き放つ」作用も認められている。
   しかし原種核の浄解は浄解の本質に更に迫るものなので、マモル少年や「アルマ」といえどもGストーンJジュエルのペンダントなしにはその浄解を完遂することは出来ない。
 また浄解そのものは万能ではない。特にゾンダーメタルや原種核が機械類と融合して活動している、いわゆるゾンダーロボ、原種ロボと呼ばれる機界兵器状態にあると、それらに対する浄解の効果は極めて弱まる。これはに対して物理的な距離がある事も問題であるが、同時に機界兵器があまねく有するバリアシステムによって、浄解の「癒し」の力が阻まれてしまうからである。
 それゆえ浄解を行うにあたっては、核を取り巻く機械類を除去し、その機能を停止させたうえで行わなければならない。つまり機界兵器を一度破壊する必要があるのだ。核は融合した機械類からのエネルギィ供給も受けて活動しているため、それらから切り離すと、一時的にエネルギィ供給が停止し、結果としてその機能が著しく低下する。浄解に最も適しているのはこのタイミングである。時間が経過すると、核の内部でエネルギィが蓄積され、人型(いわゆるゾンダー)化して活動を再開、あるいは逃亡する事があり(EI−04がそれである。)、迅速さが求められる。本来非戦闘員、そして最重要人物としてとして後方に待機すべきマモル少年や戒道少年が前線に同行するのはこのためである。
   元来浄解は「緑の星カイン」とその子「ラティオ=マモル少年」のみが持つ能力で、彼らが生来持っていた素粒子Z0と反発するエネルギィ、即ちGパワーを利用したものである。それを赤の星が研究し、「アルマ」にその能力を付与することになるのだが、結局の所浄解本来の目的とは31ピースからなるゾンダークリスタル・パズルの完成品、Zマスターの「核」の浄化、消去である。Zマスターの核を浄解することが出来れば、すべてのゾンダー、ゾンダリアンのプログラムは停止し、その活動を止めることが可能となる。機界文明の脅威を根底から絶つことが出来る訳だが、すでに完了してしまった機界昇華を「リセット」することは出来ず、その場合昇華済みの惑星や生物は消滅してしまうらしい。