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壁E の説明 |
壁F 「写真の写真、幾ばくの嘘」 の説明 |
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グループタイトル | 写真タイトル | 解 説 | |
1 | 風が吹き、 目を覚ますと別の場所 (工場閉鎖、リストラなった頃) |
めだかのいた川で続く 工事現場の上を飛び交う鴎 |
福岡市内の河川。 市長が自民党系の人に代った途端に河川 工事が始まり、メダカのいた川も掘り起こされて しまいました。 |
2 | めだかの居た川辺の 番号付きの袋 |
同上。工事中の河川に積み上げられた 番号付きの土嚢。 |
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3 | 故郷の川の泥に落ちた鳥の羽 | 故郷の川の河口で見つけた泥の上の鳥の羽。 冬の日のこと。 作品C−1下部の蛆虫の回りに散らばる 羽の元イメージ。 画像処理で色を変換。 |
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4 | 荒波で打ち上げられた小さな鰯 | ペットボトルキャップ色分別装置の事件で 2回目の転職先を辞める羽目になる直前に 福岡市の人口の浜辺で見つけた鰯の死骸。 冬の頃、大風の後。 画像処理で色を変換。 |
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5 | 絶滅の手前。 日向の道の上に出てみる。 |
20年近く勤めていた会社をリーマンショック後の 工場閉鎖で辞めて、最初の転職をした頃。 家族旅行で行った山村の農道の上でへたり込む トノサマガエル(種の特定に自信なし)。 ちょうど全世界でツボカビが流行っていた頃。 リストラと不況が蔓延する世界に出て、 へたり込む20年井戸の中に居た蛙。 |
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6 | 祖母の喪主を務める筈だった 叔父が葬儀を前に 逝ってしまう前日の彼の庭 |
祖母の喪主を務めるはずの長男の叔父が 葬儀の前夜に急死してしまいました。 親族にびっくりだが、彼らしい大往生でした。 彼の庭に咲いた、枯れかけた椿。 |
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7 | あなたは要らない人間です。 (一度目の転職先を経営不振 により辞めたが、大震災など により雇用市場が硬直。 長期の無職状態に。) |
あと4日でさようならを言う。 | 最初の転職先のマイクロ企業が経営不振。 元上司である社長にこれ以上借金をさせない ため、会社を畳む事を進言し、退職しました。 退職4日前に撮った白い山茶花の花 |
8 | あなたは要らない人間です。 | その後、本HPを作るなどして、コンシューマ向け メーカーなどへの転職を企てましたが、 雇用条件が折り合わず断わられた。 写真はその会社の近くの川に 捨てられていた自転車。 |
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9 | 一つの終わり、空っぽの始まり | その後、大震災発生で景気が悪化。 再就職は更に困難に。 再び、白い山茶花の花。 |
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10 | うしろめたさと後ろ髪 (過去の仕事への未練と、 新しい仕事をする上での 何とも言えない罪悪感と覚悟) |
この椿の花は 明日には地に落ちる |
咲ききることも出来ずに樹上で枯れて、 首を落とす椿の花。 次の日の朝、この花は地面に落ちていた。 |
11 | 三個の無精卵 | 家族3人。 仕事を生み出す力の無い自分への苛立ち。 作品A−3の土の無い種子と同じ。 |
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12 | 使用済みの塵紙めいた 白い花弁 |
腐りかけた白い山茶花の花。 奇妙に未練たらしく。 |
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13 | 小さなものが彼を食べる。 | 夏の終わりに地に落ちた蝉の上の蟻。 個人事業主になった私の、 大きな会社に対する職業的抗いと それに対する微妙な心の痛み。 |
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14 | 台所で現場の匂いを 思い出す。 |
金属たわしの匂いは、 昔いた精密機械工場の鉄の匂い。 |
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15 | 濁った流れに身を任せる | 付き合い先のある企業の工場の前の川。 過去の仕事上の付き合い範囲を超えて、 仕事先が広がっていくことの、 何とも言えない苦笑い。 |
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16 | 鉄を削った手の匂いを 思い出す。 |
散歩先で見つけた金属加工工場前に 捨ててあった鉄屑に足を止め、懐かしむ。 |
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17 | 踏んでしまった蝸牛が、 樹上で眠る |
昔、踏みつけて殻を割ってしまったカタツムリが まだ生きて、庭木の上に居た。 |
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18 | 百合の鞘が 口先だけの私を嗤う。 |
商品開発、製品製造に関わる手段を失い、 コンサルティングや、企画、設計だけの仕事を している自分を蛆虫だと罵りたくなる気持ち。 庭に生えた百合の鞘が種を落とした後。 作品C−1下部の蛆虫の口先に使用。 |
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19 | 薬を撒いた地面に寝て、 私に怯える子猫 |
椿の木の毛虫よけに撒いた農薬の上で鳴く 野良猫の子猫。母猫は先に逃げた。 農薬は不安感など神経障害を起こす可能性 があるもの。 |
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20 | 林の陰の食事の後 | 近所の公園の林の影で、 野良猫が鳥を襲って食べた痕跡。 画像処理で色を変換。 |
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21 | 林の奥の食餌の痕 | 上記と同じ公演の林の奥で、 誰かが自慰をした後、 撒き散らしたエロ本の残骸。 画像処理で色を変換。 |
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22 | うろうろ道の行ったり来たり。 (仕事の無い時の閉塞感) |
始末の手前の風の無い日 | 最初の転職先のマイクロ企業が経営不振。 元上司である社長にこれ以上借金をさせない ため、会社を畳む事を進言し、退職。 退職前日に撮ったススキの穂。 |
23 | 捨てられた鉢の中の 観葉植物の根 |
仕事が無い日の散歩道に観葉植物の鉢が 捨てられていました。行き場の無い根っこが みっちりと詰まっていました。 この根を乾燥させて、作品D−1の触手 として使用。 |
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24 | 職業安定所に通う道の途中、 夏の終わりの動かない蝉 |
二度目のハロワ通いの道すがら、街路樹に 寿命切れ間近のセミ達が居ました。 つついてもノソノソと動くだけ。 |
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25 | 足の下で形と色を失う。 | 仕事の無い日の散歩道。 アスファルトの上で壊れていく落ち葉。 |
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26 | 冬の居場所を失う。 | 最初の転職先を辞め、人材開発銀行より 帰る道すがら。再就職決まらず。 |
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27 | 曇り空の下の 虫喰いのある白い山茶花 |
最初の転職先を辞めた初冬の頃からしばらく、 再就職は決まらずに年を越しました。 花弁が痛み始めた白い山茶花。 |
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28 | こんなところにいて 良いはずがない。 (仕事探しをする日々で 会社員としての生活の リズムを喪失すること。 居場所の無い不安。) |
だれもいない植物園の、 ちがう生きもの |
再就職結果連絡の前日。自室で待つのが 辛くなり出かけた植物園のサボテン。 結果不合格。 |
29 | 自分を材料として登録した日の 二百円の昼食を狙う鴎 |
人材開発銀行に登録しに行った帰り道に寄った 大濠公園。お金を使いたくなくて、200円の パンを買って公園で食べました。 |
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30 | 喪主の庭の上 | No.6の叔父の庭に落ちていた 夏みかんと椿の花の残骸。 |
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31 | 男たち | 福岡市東区の川の河口。 流れ着いたのか、誰か植えたのか、 沢山の観葉植物が根をはっていました。 男根の群れのような姿。 |
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32 | 百合と蜘蛛 | 美しい百合の花の中で獲物を待つ小さな蜘蛛 | |
33 | 糞便を撒き散らした冬の河馬 | 閉塞し、気が狂った中年男のような河馬が 自らの存在、テリトリーを示すために、糞を 撒き散らしていました。 再就職結果連絡の前日。結果不合格。 冬の日。 |
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34 | 平日の昼に小さな禿山に登る | 仕事の無い日々が続き、自宅に居るのが 辛くなって出かけた先の工事現場。 |
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35 | 流れ着いて冬を過ごす 砂州の上の観葉植物 |
福岡市東区の川の河口。 流れ着いたのか、誰か植えたのか、 沢山の観葉植物が根をはっていました。 冬を越し、枯れた葉で化け物のような 姿になって。 |
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36 | 流動する砂をくい止めようとする 無意味な扉 |
福岡市東区雁ノ巣海岸。 どう考えても無駄な抵抗をしている 砂止めの板。 |
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37 | すみっこで生きていくよ。 (就職を狙っていた企業は 実は大人のおもちゃの メーカーだった。この仕事は 自分には無理だけど、 彼らは魂を込めて物を作って、 利益も上げている 立派な企業人) |
もっともましな手段 | 仕事上、お会いした中小企業の中で、もっとも 安定した経営状態の企業。 しかも、是非にと言ってもらえた。 その企業の近所の造成地に生えた雑草。 |
38 | 意外なほどに立派な | 売り上げ、利益率も素晴らしく、海外の大手 ブランド企業ともライセンス契約を結んでいる。 その企業の近所の造成地に生えた雑草。 |
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39 | 枯れた判断をすべきです。 | 和田さん。自分で経営するのは似合わないよ。 ここに就職しなよと、同い年の社長に言われた。 その企業の近所の造成地に生えた雑草。 |
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40 | 好きであること | 大人のおもちゃを作っているが、それは社長が 固有の技術的課題に面白みを感じているから。 副社長はオーディオ好きで、だから、大手 ブランド向けのこの商品は音質にこだわる。 その企業の近所の造成地に生えた雑草。 |
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41 | 大人のおもちゃは難しい。 | 大人のおもちゃの仕事をするのに 踏み切れない私。 その企業の近所の造成地に生えた雑草。 |
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42 | 二人の経営者 | 社長と副社長の製造メーカーとしての 美しい生き方。 その企業の近所の造成地に生えた雑草。 |
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43 | ふたなりの生殖器 (両性具有、雌雄同体の 蝸牛について考える。) |
椿の花の奥 | 蝸牛と同様に、多くの植物の花には めしべとおしべが有り、すなわち両性具有。 花は美しいが、生物体としてみると 剥き出しの生殖器。 |
44 | 百合の花の中 | ||
45 | 木蓮の花の中 | ||
46 | 蘭の花の中 | ||
47 | 蓮の花の中 | ||
48 | 芍薬の花の中 | ||
49 | 犬が怖くてそちらに行けない。 僅かにのけぞる。 (自分を変え、 一歩を踏み出すべきだけど、 勇気を失う様々なこと。) |
意外と向こうは遠くない。 | 仕事を一緒にした、新潟の企業の近所。 この年になると、いつ死ぬかは分からない。 仕事もいつ無くなるか分からない。 この会社、経営が傾いて私の担当者2名も 辞めてしまった。 |
50 | 雨の後の女郎蜘蛛 | ガラスのビーズをまとった様な女郎蜘蛛。 現代美術作家の名和晃平さんの作品のよう。 自分に美術の個展をやる資格なんかあるのか。 ど素人のクズが。と、悩んでいた頃。 |
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51 | 干潟の端で半分潮に浸った 網に包まれた瓦礫 |
ペットボトルキャップ色分別装置の機械が 組み上がった頃。本機に絡む大学准教授の 業績捏造事件により、会社を辞める羽目に。 波に崩されないためとはいえ、干潟の端に、 違和感のある人工物が。 |
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52 | 吸い込むことを望む口 | 大人のおもちゃの会社への就職を諦めたこと。 福岡市の友泉亭公園。 |
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53 | 橋の下、河口の水底 | 最初の転職先を辞めた頃。 橋の下の海草が人の髪の毛みたいに。 ああ、未練が沈んでいると思いました。 |
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54 | 僅かに腐臭のする 橋の下の水溜り |
福岡市の室見川中流に架かる橋の下。 姿は美しいが、少し淀んだような腐臭が。 |
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55 | 泥の浅瀬で動けない水母 | ペットボトルキャップ色分別装置の機械が 組み上がった頃。本機に絡む大学准教授の 業績捏造事件により、会社を辞める羽目に。 干潟の泥の上で動けなくなったクラゲ。 画像処理で色を変換。 |
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56 | 毒の有る実を手にとってしまう。 | 祖父祖母の眠る墓がある山村にて。 ヤマゴボウの若い実。 アルカロイド系の毒(フィトラクシン)がある。 ペットボトルキャップ色分別装置に絡む会社に 就職することになった頃。 この就職により上記装置に絡むゴタゴタ、悪意 に対峙する羽目になる。 |
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57 | 濡れた殻の内側 | カタツムリの殻の内側が透けて見える。 固い殻の内側のねっとり濡れた思惑。 |
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58 | 斑紋の向こうの蛾 | 窓ガラスの向こう側に模様に重なって蛾が居る。 不幸の予感。 |
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59 | 鼻先を失った亀がこちらを伺う | ペットボトルキャップ色分別装置に絡む 大学准教授の業績捏造事件により、 会社を辞める羽目になる10日前。 本機はマスコミに取り上げられ、私もインタビュー を受けた。そして、准教授より和田ばかり 目立って気に入らないとの電話が社長に。 鼻先を失う=プライドを挫かれ気に入らない。 |
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60 | 網に包まれ砂に埋まる | ペットボトルキャップ色分別装置の機械が 組み上がった頃。私は網タイツが苦手。。 |
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61 | 交接の始まり (個人事業主として、 人の誘いに、仕事に流され、 出来ることをすることにしたら、 社会との関係が回復。) |
まぐわいの半身を失う | 個人事業主としての仕事が企画などに移行 し始めた頃。東京でのグループ展の直前。 自ら壊していく設計士としての自分。 会社員だった自分。 海辺の町の海岸にて。 交尾中の相手が死んでしまったスズメガ。 |
62 | 汚れを喰らい水を澄ます | 水の汚れを喰らい、水を澄ます力を持つ牡蠣。 濁った水(問題点)のあるところには仕事がある。 |
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63 | 群れるがばらばらに在る。 | 個人事業主を始めて2ヶ月目にして、仕事を 失注。仕事が無い状態になった頃。 群れても、群れを作らない、必要に応じて 集まるような就業形態もあるのかなと、 河口に浮かぶ渡り鳥を見て考える。 |
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64 | 隙間に根をはる | 近所の丘の崩れた岩肌に走る木の根。 ニッチを攻める生き方。 |
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65 | 交接の始まり | 展覧会をしてみようと決めた頃。 日帰りで行った玉名温泉の近く。 同い年の天才芸術家、会田誠さんの 絵画そっくりのカラスの群れ。 初春の頃に群れるのは交尾のためかしらん。 グループ展と個展で人の付き合いが 色々増えました。 美術だけでなく、仕事上のことも含め。 |
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66 | 昔の手管を思い出す。 | 「三号倉庫」という福岡のアートスペースに、 池田龍雄さんの展覧会を見に行きました。 上記写真はそのとき入り口にあった木片です。 個展をすることを思いついたのはその時でした。 |
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67 | 口を濁す。目を伏せる。 (会社員であることを 辞めたことを家族、知人に 黙っていること。) |
お終いの予感に泡が立つ。 | ペットボトルキャップ色分別装置の仕事に 本格的に絡み始めた頃。 この仕事に絡むと、まずいことになるという予感は 既にあり、不安な気分のまま、海岸をうろついて いた日に撮影。 当日、作品B−2の貝殻と作品C−1の 鳥の羽と骨の一部を拾った。 |
68 | 言いたい気持ちが破けてしまう。 | 会社員を辞めることになった月に、実家の 父と母にそれを告げられず。 実家の近くの畑に咲く黄色いカンナ。 |
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69 | 山林に囲まれ、夜の手前。 | 最初の転職先のマイクロ企業が経営不振。 元上司である社長にこれ以上借金をさせない ため、会社を畳む事を進言し、退職。 妻の実家にも状況を伝えられず。 妻の実家の近くの山林。 |
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70 | 口は閉ざす。 詳しい話は伏せておく。 |
同上。 | |
71 | 服を着ることを 諦めたことを黙っている。 |
ペットボトルキャップ色分別装置に絡む 大学准教授の業績捏造事件により、 会社を辞めた2週後。実家にて。 サラリーマンを辞め、個人事業主になることを 決めたが、告げられず。 実家の倉庫の脇で脱皮をした女郎蜘蛛。 |
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72 | 平日の昼にこんな所に 居て良いはずもない。 |
最初の転職先のマイクロ企業が経営不振。 元上司である社長にこれ以上借金をさせない ため、会社を畳む事を進言し、退職。 その次の日の公園にて。 |
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73 | 墓石の真上。 老いた姉妹が残るのみ。 |
ペットボトルキャップ色分別装置に絡む 会社に転職した頃、前社退職も再就職も 告げられず。 写真は私が生まれた山村にある祖父母の 墓の真上。竹が茂る。 山村は既に限界集落化し、山道入り口に 老いた姉妹が二人住むのみ。 自分の両親の老いも感じる頃。 |
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74 | 盆の迎え火 | 同上のころ。 実家の前で母と焚く、盆の迎え火。 |
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75 | 鳴き終わって横たわる 油蝉の僅かな腐臭 |
サラリーマンであることを辞め、個人事業主と なることを決めた頃。 家に両親、兄弟が来ていたが事実は告げず。 盆過ぎの庭で死んでいた油蝉。 |
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76 | 油虫の温室 | ペットボトルキャップ色分別装置の仕事に 本格的に絡み始めた頃。 両親の老いを強く感じた日。 実家の観葉植物にたかるアブラムシ。 |
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77 | 老いた両親の庭には、 蝸牛の殻が幾つも幾つも |
同上の頃。 実家の庭にカタツムリの殻がたくさん落ちていた。 作品A−1、A−2、D−1、D−2で使用。 |
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78 | 老いを認めて口を閉ざす。 | 最初の転職先のマイクロ企業が経営不振。 元上司である社長にこれ以上借金をさせない ため、会社を畳む事を進言し、退職。 その1ヵ月後実家にて。椿の花。 両親の体調が悪く、二人の老いを感じ、 告げることは出来ず。 |
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79 | 怠惰が身に付く (平日、休日、昼夜の 境が無くなり、 日々のリズムを失うことの 不安、怯え。諦め。) |
外に出るのが僅かに怖い。 | 最初の転職先のマイクロ企業が経営不振。 元上司である社長にこれ以上借金をさせない ため、会社を畳む事を進言し、退職届け。 自宅で残務を行うが、無職になる自分を恥じて 外で人と出会うのが怖くなる。 家の中、障子に映る朝の木漏れ日。 今も心に残る、非難への不安。 |
80 | 狭い桶の中 | バケツの中の稲の根。 行き場を無くして一塊に。 |
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81 | 沙蚕の巣 | 海に棲むゴカイの巣。 カルシウム質の硬いチューブ状の巣を作り、 そこに引き篭もる。塊は脳髄のよう。 作品C−1の上部、鳥の頭部に使用。 作中では乱視の目。 |
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82 | 砂の中の気泡 | 波を被った砂の中に閉じ込められた空気が 弾けて模様を作る。 |
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83 | 砂を喰らい砂を吐き出す | 砂浜のカニの巣穴。 カニは砂の中の有機物をこしとって食べる。 巣穴の回りの砂の玉は、このとき吐き出された カス。「穴に引き篭もり、砂を噛む。」 |
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84 | 真水を失い、干からびる | 福岡市東区の雁ノ巣海岸に打ち上げられた 植物の根。あらぬ所に流れ着いて、死んだ者。 |
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85 | 怠惰の末に居場所を移す | 伊勢の水族館のラッコの人形。 メンテナンスを怠ったのか、ボロボロで、 建物の裏に押し込めてあった。 |
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86 | 泥の上で拡がる海藻 | 故郷の川の泥の上に広がる海藻。 構造が無く、根も無く、怠惰な感じ。 |
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87 | 泥の上の円環。 | 近所のドブ川の泥の上に落ちていた、 照明用配線。泥の上のどうどう巡り。 |
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88 | 泥濘の上の水溜り | 故郷の川の河口の干潟。 作品C−1の冊子2ページ目背景。 |
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89 | 土の手前。 | 平日の朝、通勤代わりに歩く散歩道の土の上。 落ちて、何もせず、土に帰る。 |
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90 | 冬の紫陽花 | 剪定を怠ったまま冬を越した紫陽花の花弁。 腐食し、レース状になっている。 作品D−1の背景筐体に使用。 |
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91 | 冬の手前の飛蝗 | 冬の初め、動けなくなっていた、老いた飛蝗。 | |
92 | 冬の初めの蓮 | 冬の初め、水面に落ち、形を変える蓮の葉。 福岡市の大濠公園外堀。 |
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93 | 冬の蝿 | 冬、陽だまりで暖を取る蝿。 実家の庭。 |
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94 | 透明な傘を忘れる。 | 福岡市室見川。 会社の与える様々な庇護、同僚との協業の 感覚を忘れつつある自分。 |
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95 | 同じ場所で円を描く。 | 福岡市東区雁ノ巣海岸。 砂の上にコンパスのように 無意味な円を描く枯れ草。 |
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96 | 配管にしがみつく海藻 | 流動する砂の上を逃れ、少しでも安定した 場所に海藻をは定着する。 海水浴場設備のパイプ。 |
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97 | 肌が乾く | 雨の後、日照りの中に取り残された蝸牛。 作品E−1の一部である本HP既出作品の タイトルと同じ。(落書き 色々 4、右下) 年を取ってしまった者の乾燥した肌。 先に進めず取り残された中高年である自分。 |
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98 | 落ちて平たく均される。 | 平日の朝、通勤代わりに歩く散歩道の土の上。 捨てられた植物の根。 |
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99 | 流れの無い場所に居を構える。 | 流動する砂の上を逃れ、少しでも安定した 場所に定着する海藻やフジツボ。 海水浴場に置かれたタイヤ。 |
本展を終えてのまとめ |
展示最終日のゲストコンサート |
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歌うtomiさん(最奥右)。 踊る山本泰輔さん、小林ナヲさん。 |
当日ダイソーの習字用紙とスプレー塗料で作った 投げ銭用の箱。 |