現場日記4【高さ】
今日はマンション前法面のケヤキ、イヌシデ、コブシの剪定。
猿のように木に登り、枝葉を下ろす。大枝はロープで吊り下げる。高さ。死を覚悟する。けれど新緑の幹肌にかじりつき、空の真ん中に晒されるのはよい気持ちだ。ゴリラのように木をゆすって雄叫びをあげる。いま、木はたくさんの水を吸い上げていい匂いだ。切り口が濡れる。汗が流れる。光が入る。花びらが降る。
年金も健康保険も雇用保険もなんの色気もないものだけれど、当てにしている。三遊亭円生の落語が好きで、時々図書館でビデオを借りて見ている。宵越しのゼニはもたねえ江戸職人の話が好きだ。色気があるからだ。なんだか「青春」て感じだねえ。
2000/04/18(火)
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