ドイツ周遊
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■ ドレスデン最終日
3/19(木)
■2軒目のパン屋へ
 6時半頃に目覚める。トイレに入るが、水がうまく流れない。昨日も一度あったが、この宿の唯一の不満な点はトイレの調子が悪いことだ。ごそごそとレバーを動かし、しばらく待ってから流すと、今度はうまくいった。(だが、このあとも何度か同じことを経験した。)
 あでりーは7時過ぎに起きてくると、8時にBIOの店へ一人で出掛けていった。毎日恒例となった掘り出し物探しが目的だったが、今朝は収穫はなく、通常価格のヨーグルトやワインなどを買って戻ってきた。僕は今日も昼食用のサンドイッチを作り、前日あでりーが作ってくれたサラダと一緒に弁当に詰める。

 朝一番の目的地は、調べておいたもう一軒のパン屋さん、「Dresdner Backhaus」。宿を出て、いつも乗るトラムとは別の乗り場に向かう。そこから一度乗り換えるだけで着くはずだったのが、間違えてしまった。乗り継ぎ駅で降りたとき、そのまま同じ乗り場で待っていれば良かったようだ。
 ともあれなんとか目的地までたどり着き、トラムを降りる。ところが、今度は店の場所がわからない。事前に調べて地図上にポイントして来ており、確かにそのあたりにいるはずなのに、店は見当たらない。もう一度トラム乗り場に戻ってみると、なんだか表示がしてある。ドイツ語なのでよくわからないが、どうやら店舗が別の場所に移動したらしい。四方を探すも、別のパン屋はいくつもあるのに、お目当ての店はない。その後、地図付きの案内板を見つけ、ようやく店を探し当てた。
 店の雰囲気やパンの見た目としては、昨日のほうが好みだった。昨日は買いすぎたため、今日は僕とあでりーが1個ずつ、自分の気に入ったものだけを買って店を出た。


パン屋「Dresdner Backhaus」

 帰りもまた乗り換えで迷ってしまい、結局、通い慣れたアルベルトプラッツ駅まで出て、そこで乗り換える。いったん宿にパンを置きに戻り、あらためて弁当などの荷物を持ってでかける。
 宿からトラム乗り場までの道中、ずっと気になっていたカフェに入ってみた。ところが、コーヒーを注文すると、この店はお茶しかない、と言われてしまう。確かに、ずらりと並んでいる缶はすべてお茶だった。(店の外にはしっかりドイツ語で「コーヒー」と書いてあるのに!) コーヒーが目的だったので、「すみません」と告げ、そのまま店から出る。
■ランチをとり、美術館を再訪
 トラムに乗り、ジナゴーグ駅で降りる。昨日みつけた公園で弁当を食べるため、川へ向かって歩き出す。ところが、目指す高台は見えているのに、そこへの登り口がわからない。土手が大きな砦のような作りになっており、どこかで登れるだろうと思いながら進むのだが、一向にその道は現れず、しかたなく元来た道を引き返す。だいぶ大回りをして、ようやく公園にたどり着く。
 川を見下ろすベンチに座り、弁当を広げる。昨日、屋内市場で買った酢漬けニシンは、ディスカウントショップで買った魚に比べてさすがに美味しい。昨日の反省を生かし、今日のお昼は少なめにした。今夜はレストランに入る予定なので、食後のデザートも無しにした。それにしても、昨日に引き続き今日の景色も最高だった。



昨日食べた場所の対岸から.こちらの景色も最高!

 食後、歩いてすぐの場所にあるノイエマイスターを再訪する。二回目なので、印象派を中心にざっと一通りを見て回る。テレビなどでもあまり見ない絵が多い。やはり圧巻はドガだ。これで見納めなので、ロートレックと共にしっかり目に焼き付ける。
 厳選して見ていたらあっという間に一周していて、まだ12時前だった。外に出てぶらぶらと歩く。ドレスデン城の外壁「君主の行列」は、毎日見ているが、通りがかるたびに立ち止まり、写真を撮ってしまう。この絵が全てタイル張りというのが信じられない。それから、ベルリン名物のアンペルマン(歩行者信号に使われている人間のマーク)の人形が、ここにもあった。
 その後、開催されていることを昨日知ったヒエロニムス・ボスの展覧会を見に行く。会場となっているドレスデン城は、中に入ると現代建築の造りになっており、各階で様々な催しが開かれていた。三階だと教えてもらい、会場に入る。ちなみにここもドレスデンカードで入れる。
 見始めると、確かにボスらしい作品だと感心する。が、よく見ると作者はボスではなく、主にブリューゲルの作品が多いようだ。展覧会の案内をよくよく確認してみたところ、“ボスに影響を受けた画家の展覧会”ということらしい。ボス本人の絵は、下書きが一枚きりあるだけだった。


ノイエマイスター外観

「君主の行列」

アンペルマンと握手!

 少し疲れたので、通りがかりのカフェに入り、アイスクリームを注文する。ドイツでは全ての街でアイスを食べてきたので、ここドレスデンでも、というのがあでりーの念願だった。あでりーはヒルベリー味、僕は迷ったすえにアップル味にする。どちらも見事に美味しくて、ドイツのアイスはどこも美味しい、という結論になった。僕もあでりーも、普段はアイスなんてほとんど食べないのに、ドイツでは毎日のように食べることになったのが面白かった。



通りすがりの風景.絵になる景色は至る所に

これもベルリンと同じカラス

 しっかり休憩し、今度はアルテマイスターを再訪する。まずはラファエロの「システィーナの聖母」をしっかり見てから、クラーナハ、ホルバイン、ファン・エイクなどの古典画を鑑賞。そしてやはりフェルメールの「窓辺で手紙を読む女」。神々しいまでの緑が、他の絵を圧倒している。今回の旅の中でもひときわ心に残る作品となった。
 それから、昨日は何故か見過ごしてしまった、カナレットのドレスデンの絵を発見。この絵の前で座っていたらいつのまにか眠ってしまい、起きるとすっかり疲れが取れていた。二階に行けば、フェルメールの「取り持ち女」がある。「窓辺で手紙を読む女」ほどではないが、こちらも実物は印象的だった。最後にボッティチェリなどを見て、美術館を後にする。

 ふたたびドレスデン城に引き返す。さきほど歩いている途中にロートレックのポスターを見つけていて、どうやらドレスデン城にあるようだった。ポスターに書いてあった会場名は、先に入ったボスの展覧会と同じところだ。階下のインフォメーションで確認すると、ノイエマイスターに行けと言われる。「二日かけて見たけれど、ポスターの絵はどこにもなかった」と僕らが言うと、「展示内容はいろいろ変わるから……」という返事。あきらめて、昨日入り忘れたミュージアムショップに入る。
 ここであでりーが煙人形を発見。他の店よりも格段に安く、手の届く値段だった。ずっと欲しかったものがようやく手に入り、二人して喜ぶ。
■夕食のレストラン
 その後、フラウエン教会におもむく。入口近くには大道芸人が出ていて、きれいな声でオペラを歌っていた。しばらくビデオを撮影しながら聞き、お金を入れてその場を立ち去る。
 無料の入口を確認し、教会の中に入る。中は円形劇場のようで、他の教会とは趣が異なる。柱や壁に使われている石がピンクや水色、黄色などの淡い色で、かわいらしくて美しい。全体的に装飾が細やかで見事だ。席に座り、しばらく見惚れる。
 その後、僕はあでりーに荷物を預け、外に出た。実は、ここに来る前に立ち寄ったショップで猫の置物を見つけ、それが気になっていたのだ。猫好きな両親にすごくぴったりだと思い、購入する。すると、6.99ユーロのはずが何故か3.99ユーロで買えた。教会に戻り、あでりーが替わりに一人で外に出る。フラウエン教会のポストカードのきれいなものを見つけ、値札の貼ってある現物だからと交渉し、定価よりも少し安く手に入れたらしい。
 あでりーが戻ってから、すこし早いが、夕食の店に向かうことにする。ゆっくりとドレスデンの旧市街を楽しみながら歩く。店までの道のりは今回初めて歩く地域なので、じっくりと撮影をしながら進む。それでも5時前についてしまった。客は僕らで2組目らしい。きれいで雰囲気のある店だった。窓際の特等席に陣取る。
 ドレスデン名物と言われるザウアーブラーテン、鴨肉入りスープ、ブロッコリー&カリフラワー&イモのグラタン、それからドレスデンの地ビール「ラーデベルガー」を注文。さっそくビールがやってくる。あでりーはとても気に入って、料理が来るまでに飲み終えてしまった。僕にはややきつめだが、飲みやすくてコクがある。次にスープが登場。塩味が強いものの、味は良い。パンもついており、二人で飲んでもなかなか終わらないほどたっぷり入っている。あでりーが二杯目のホワイトビールを頼むと、店の看板と同じグラスに入ってきた。こちらもなかなかの味。しばらく間が空いてから、ようやくザウアーブラーテンが来る。これはつまりローストビーフなのだが、味はまあまあといったところ。それよりも、付け合わせのイモ団子がもちもちして美味しい。それから赤キャベツの煮物もさっぱりしていていくらでも食べてしまう。最後に出てきたグラタンも塩味が強めだったが、素直な味でいける。ザウアーブラーテンだけは残して持ち帰り、あとは全て食べてしまった。



まずは1杯目!

続いて2杯目!

鴨肉入りスープ & ザウアーブラーテン

ブロッコリー&カリフラワー&イモのグラタン
■宿にて
 トラムに乗り、帰路につく。トラムが川を渡るとき、ちょうどきれいな夕焼けが見られた。ドレスデンは本当に美しくて素敵な街だと思う。
 トラムを降りて、いつものBIOマートに寄り、ヨーグルトドリンクを購入。宿に戻ると、明日は朝早くにここを発つため、今日のうちに弁当を準備することに。あでりーがマッシュルーム炒めとサラダを作り、ほうじ茶を淹れてくれた。僕がパンを切り分け、これにて弁当が完成。その後は僕がカフェオレを作り、ケーキと共にいただく。ここで過ごす最後のデザートタイムだ。ケーキは朝購入したもので、あでりーの選んだチョコケーキは美味しかったが、僕が選んだほうはややきつめの味だった。さらにパンやナッツをつまみつつ、あでりーと二人、今回の旅を振り返る。どの街も、どの宿も素晴らしかった。


トラムからの夕陽

本日のデザート

 その後、あでりーは空きボトルを返却するため、再びBIOショップにおもむく。その間に僕は洗い物を済ませる。しばらくして帰ってきたあでりーは、ホストのジリさんと何か話をしていた。どうやら、抹茶の点て方を見せて欲しいと頼まれたようだ。前にも書いたとおり、ジリさんはお茶のお店で働いており、キッチンには抹茶や煎茶を含め、たくさんの茶葉が置いてある。
 さっそくあでりーが実演して見せると、ジリさんはその手つきを感心した目つきでながめ、できあがったお茶を美味しそうに飲んでいた。即席の文化交流ができて、あでりーもすごく楽しんでいるようだった。
 一服したあと、ジリさんと少し話をする。ドレスデンの数日をとても楽しめたこと、これからフランクフルト経由で日本に帰ること、などを伝える。キッチンに飾ってあった「チョコレートを運ぶ娘」という絵の本物を美術館で見たことを話すと、彼もあの絵をとても気に入っていて、いろんなグッズを持っているということだった。さらに、ドレスデンでは天気に恵まれたこと、もっと長くいたかったこと、また是非ここに来たいことなどを伝える。明日はもうジリさんには会えないらしく、鍵は最後に郵便受けに入れておけばよいと教えてもらった。最後に握手をして、部屋に戻った。とても心が温かくなるやりとりだった。

 牛乳とコーヒーがまだ残っていたので、明日用のカフェオレを作り、僕の水筒に詰めた。(この水筒が明日、とある出来事に見舞われる。)あでりーが先にシャワーを浴び、床に入る。僕も続いてシャワーを浴び、日記を書く。あでりーはなかなか寝つけないらしく、何度か起きてきた。十時半頃になり、僕も眠る。
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