マイナス感情とハーディングの実験について(赤嶺華奈)
実験の会の後のお茶会で、隣りに座った方に、「マイナス感情にとらわれてしまったときも、中心を見続けると、その感情が消えるか、なぜそのことが起きたのか意味が自然と心に浮かぶ」という話をしました。すると、予想外に大変驚かれたので、私のやり方はちょっとイレギュラーなのかなと思い、マイナス感情に対してハーディングの実験がとても役に立つということを、書いてみようと思いました。
マイナス感情とは、怒りや悲しみ、苦しみ、妬み、各種不満などから、将来などに関する不安や様々なものに対する恐れなどがあります。割に感情が大きく出て感じやすいときもあれば、ささいで微妙な出方をして、うっかりしていると見逃してしまうようなときもあります。こういった感情をさっと流せればいいのですが、どうしてもとらわれてしまうときってありませんか。
私は非常によくあります(でも今は実験のおかげでかなり減った)。正直、もっと若い頃は今よりもっと感情的に重〜〜〜い人間でした。なので、マイナス感情にとらわれたときには、つらさから逃れたい一心で、すぐさま中心を見るような習慣が、いつの間にかついてしまったのです。しつこい感情があるときは、こちらも時間の許す限りしつこく中心を見ます。始めた当初は、あまりにも自分の感情が重くてキツかったので、たぶん中心に救いを求めていたんでしょう。
そのうち、感情にとらわれたとき中心を見続けると、その感情がなぜか知らないけれどだんだん弱くなって消えてしまったり、その感情が私に伝えたい意味のようなものが、ふと理解できたりすることに気づくようになりました。それでハーディングの実験は、いつしか私の中で、感情をクリアーにするためのメソッドにもなっていきました。
たとえば今日は、ささいな感情ですが、「他人に迷惑をかけて怒られることに対する恐れ」が出てきました。家の外だったので、例によって中心を見ながら歩くことにしました。このとき、「なぜそう感じるのか?」と自分に問いかけてあげると、答えがやって来やすいです。テクテク歩くこと数分・・・・ワカッタ〜!これは人に迷惑をかけるのを非常に恐れていた父親からもらっちゃった恐れだ〜!、という具合に理解がやってきました。理解がやってくると感情は消えて心は晴れ晴れ、スッキリとします。
大変深遠な意味のある実験を、しかも感情に対するアプローチがあまり好きじゃなかったらしいハーディングの実験を、このようにただ実用目的で利用してもいいのかな〜という、どこかうしろめたい気持ちがあって、今まであまり誰にも言わないできました。けれども、YouTube動画「キャサリン・ハーディングへのインタビュー」の中で、キャサリンが実験は実用的だと何度か繰り返し言われていたので、それに勇気を得て、思い切って書いてみました。皆さんにもうまくいくかどうか保証はできませんが(笑)、マイナス感情でお困りの際は、よかったらなさってみてください♪
(おまけ)
実験の会に参加した次の次の日の深夜、もう寝ようとして布団に入って目をつぶった。あれこれの考え事をしていたが、突如、自分が空であり、まったく何もないところのものだということが確信としてわかった。わかった瞬間、なんだそうだったのか〜とおかしくてたまらなくなり、夜もすっかり更けているというのに、布団の中で笑いが止まらなくなってしまった。
私達は、人間関係でよく悩んだりするけれど、そういうのも全部、大きい自分の中で、自分同士でやっているんですねぇ。一なるものの中ではみんな同じで平等なのにね。それに距離が近いから、私とはこの肉体のように見えるんでしょう。もっとうんと距離があれば、私は地球や太陽系や銀河系にもなっちゃうんですよね。・・・などなど、日頃実験の会で教わったり、本で多少かじって読んだりしたことの意味が、一瞬にして腑に落ちた。
今まで実験で本当の自分を見てきたつもりだったけど、今までと全然違う感覚だ。わかっちゃったら、おもしろくてしょうがない。笑いがハ、ハ、ハ、です!ハーディングの実験は本当に素晴らしいと、やっと今、心からそう思います。
定価4,500円
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