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吸血鬼の事件が終わり、しばらく続いていた平穏な日々は突然終わりを告げることになった。
その日私はホワイトランの家に戻っていた。忘れ物があったからだ。
もうこの家に戻ってくる理由もほとんど無くなったな、と少し感傷的になりながら外に出たところで、奇妙な仮面をつけた二人組の男に声をかけられる。
「ドラゴンボーンだと名乗っているやつはお前か?」と。
私は当然のように「ああ、そうだが」と答えると、男たちは武器を構え私の事を"偽りのドラゴンボーン"だとして攻撃してきた。(※1)
彼らの腕前は大した事がなかったので、私は攻撃をかわしながら事情を聞きだそうとしたが、ホワイトランの衛兵や住民たちは私が襲われているのを見て襲撃者に裁きを下してしまった。
仕方なく遺体から身元の分かりそうなものを探すと、懐に指令書があった。
どうせまたサルモールだろうと思いながら開くと、彼らはミラークという者に仕えている事、ソルスセイム島から来た事が分かった。
まったく知らない名前だが、どういう理由から私の命を狙ったのだろうか。
私はその理由を探るため、ソルスセイム島へ行く事にした。
自宅に戻り旅の支度を整えてウィンドヘルムへ向かう。
ソルスセイム島のレイヴンロックに渡る船を見つけるためだ。
港で船を探していると、例の襲撃者が持っていた指令書に名前のあった"ノーザンメイデン号"という船を見つけた。
やつらの仲間かもしれないと警戒しつつ、船長に探りを入れてみる。もし襲われたなら、今度は躊躇わず自分の剣を振るうつもりだ。
船長は襲撃者の事は何も知らないようだった。というより、記憶がないのだと言う。話を聞く限り、何かに操られていたような感じだ。
むろん、演技の可能性はある。
もしそうならソルスセイム島までの航海の間に尻尾を出すに違いない。
そう考えた私は、ソルスセイム島まで乗せてくれないかと尋ねてみたが、あそこには戻りたくないと断られてしまった。
「私を襲った暗殺者を乗せて来たのはあなただ。あなたにも責任の一端はあるのではないか」と言ってみたが駄目だった。
では金貨500枚ではどうかと金を見せると、彼はしぶしぶ了承した。
航海中は特に何事もなく、ノーザンメイデン号はレイヴンロックに到着した。
船員たちとも話したが、彼らの記憶も曖昧で、嘘をついているようにも見えない。
レイヴンロックはダンマー(ダークエルフ)たちの街で、ここはもうモロウウィンド(※2)の一部である。
さっそく町の中を見て回りながら情報収集する。
現地の事情や、個人的な相談などを聞きながらミラークについて尋ねてみたが、帰ってくる返事はたいていがこうだった。
「知らないな……いや、知っている。だが……分からん……」
「聞いたことがあるような……ないような……大地の岩に関係していたような気がする……」
「夢の中でその名前を聞いたような気がするな……祠か何かを作っていて……大地の岩の近くだったかな……」
つまり、ノーザンメイデン号の乗員たちと同じというわけだ。何人かが言っていた"大地の岩"という場所に手かがりがあるかもしれない。
町で情報収集する中で、ノルド人の鍛冶屋グローヴァーからクレシウスという男に貸した"古代ノルドのつるはし"を回収してきてほしいと頼まれていた。
まあ偶然行き会うことがあればそうしようと考えていたところ、町の中にあるレイヴンロック鉱山の入り口で件のクレシウスを見かけた。
クレシウスは彼の妻と口論しているところだった。
彼は閉鎖されたレイヴンロック鉱山の中に眠る祖父の亡骸を回収しようとしているが、危険だからと妻に止められていた。
クレシウスは80歳を過ぎた老人で、とても閉鎖された鉱山を探険できるようには見えなかったが、行くと言って聞かない。
仕方ないので、私が代わりに調べてこようと提案した。
レイヴンロック鉱山を探索していると、落盤した箇所が見つかった。
どうやら坑道の下にノルドの遺跡があり、そのため底が抜けてしまったようだ。
遺跡に下りると、スカイリムに点在する遺跡と同じ様式でドラウグルまでうろついている。
ドラウグルや罠に対処しながら奥に進んでいくと、水が流れ落ちる広い場所が見えた。
私のいる通路はその広間を見下ろす窓のような形で終わっていて、広間に至るには、ほぼ垂直な壁面を降りる必要がある。
広間には大きな扉があり、その前に白骨化した遺体が見えた。
あの遺体がクレシウスの祖父かもしれない。私は広間まで下りてみる事にした。
遺体は予想通り、クレシウスの祖父のものだった。
その日記によると、彼は鉱山労働者が発見した遺跡を調査するために派遣されていた。途中で重要な遺物"ブラッドスカルの剣"を見つけ、ここまで探険してきたがドラウグルにやられた傷が元で力尽きたようだ。
目の前の巨大な扉を開く鍵は"ブラッドスカルの剣"だという事まで考えていたが、彼に実行できる体力は残っていなかった。
"ブラッドスカルの剣"は振ると魔力の刃が走る魔法の剣だ。
日記の言葉をヒントに、私は"ブラッドスカルの剣"を振るって扉を開いた。
クレシウスの祖父はあと一歩のところまで来ていた……しかし仮に扉を開けていたとしても、その先に待ち構えているものにはやはり対処できなかっただろう。
扉の先には"力の言葉"が刻まれた石碑があったので、強力なドラウグルがいるだろうとは思ったが、まさかドラゴンプリーストとは思わなかった。
仮面の名は"ザークソリス"とある。
接近戦を挑もうと前に出たところ、部屋の水深は思ったより深く、水上を飛び回るザークソリスから一方的に攻撃されてしまう。
仕方なく床に上がり、こちらも魔法で対抗する。
魔術合戦は私の勝利となり、ザークソリスは倒れた。
新たなシャウト"ドラゴンアスペクト"と、ザークソリスの仮面を手に入れ、私は奥に進む。
この手の遺跡は大抵、この石碑の間の奥に地上へ向かう螺旋階段があるのだ。
予想通り螺旋階段はあった。しかしその前に、一冊の本が台座に置かれていた。
私は、自身の警戒心が働くより先に、好奇心からその本を開いてしまった。
開いた本から伸びた触手が私に絡みつき、そして今までに二度味わった感覚に襲われた。
ゾブンガルデやソウル・ケルンと同じ……異世界に移動する時の感覚である。
目を開くと、そこは奇妙な世界だった。
紙面の床、本で出来た建造物、空を舞う書物……そして声が聞こえてきた。
『結局は私の計画通りになる……そう言ったな勇者よ。オグマインフィニウムは始まりにすぎなかったのだ』
……ハルメアス・モラだ。
ここはアポクリファだ、とモラは語った。ハルメアス・モラがあらゆる知識を収集して保管している世界だ。
モラはここで存分に知識欲を満たし、そして戻りたければいつでも戻るがいいと余裕たっぷりに言い放った。
どうせまたアポクリファの誘惑に負けてここに戻ってくるのだから、と。
結局のところ私はあの時からモラの思うままに動いているのだろうか。
そんな恐ろしい疑念が頭を過ぎる。
だが、ここを探索するもしないも私の選択は自由だ。モラは単に、私が選んだ道を、さも自分の計画通りだったと後出しで言っているに過ぎない。
私はハルメアス・モラの下僕を倒しながらアポクリファを探険して、ここに私を連れてきた黒の書と同じものを発見した。
その書を開き、私はアポクリファから脱出した。
戻った場所は書のあった台座の前だった。
目の前の螺旋階段を上っていくと、隠し扉のスイッチがあり、そこから外に出られる。
出たところは洞窟の中で、前方に炎の灯りが見え、話し声が聞こえてきた。
隠密して様子を伺うと、どうやら山賊の類らしい。
今までの経験からして交渉の余地はないだろうから、私は暗闇から不意打ちで倒した。
山賊のいた場所を調べると、どうやらブラッドスカル墓地という場所らしい。
つまりこちらに本来の入り口があり、鉱山の坑道と地下で繋がってしまった、という事か。
墓地は山賊のアジトになっていた。私は墓地を脱出し、海岸沿いに町へと戻った。
レイヴンロックに戻った私は、さっそくクレシウスに事の顛末を報告した。彼は満足したようだった。これで妻に心配をかける事も無くなるだろう。
ついでにグローヴァーへ古代ノルドのつるはしを返してから、情報にあった"大地の岩"へ向かう。
大地の岩は町のすぐ近くにあり、数人のダンマーとノルドが祠のようなものを建設していた。
彼らに何を作っているのか尋ねたが、まるで夢の中にいるようで、はっきりした答えは返ってこない。
私は大地の岩を調べてみようと手を伸ばした。
少しして、眠りから覚めるように意識が戻ってきた。
ミラークが何か言っていたような気がするが……私も操られたのか。
「岩の力に抵抗したのか、素晴らしい」と一人のダンマーが私を見て言った。
ネロスと名乗ったそのダンマーは、人々が何かに操られて祠を作っているのに気がつき、興味を持ったらしい。
だが岩に近付けば自分も操られてしまうので、とりあえず観察していたとの事だ。
ネロスにミラークの声を聞いたと告げると、彼は「あり得ない」と言った。なぜならミラークは1000年も前に死んでいるのだから、と。
もしミラークについて調べるなら、その名を冠した聖堂があるから調べてみると良いかもしれない、とネロスは聖堂の場所を教えてくれた。
ならば次の目的地はそこだ。
私は気分の悪さにフラフラしながら歩き出した。
思えばこの時、ネロスともっと話をしておくべきだった。しかし、この時の私はハルメアス・モラの事と、ミラークの事とで頭が一杯でネロスにはまったく注意を払えなかった。
ミラーク聖堂の近くまで来た頃、ようやく気分も落ち着いてきた。
途中で見たことのない生き物や、どこにでもいる山賊の類に襲われたが。
ミラーク聖堂ではたくさんの人間が働いていた。大地の岩にいた人々とまったく同じ状態である。
衛兵と山賊など、本来は敵対する者同士でも協力している事から彼らは自分が何をしているのか分かっていないのだろう。
そんな中で、はっきりと意思をもった人間の声が聞こえてきた。
声のした方に行ってみると、ノルド人の女性が操られた人々を正気に戻そうと呼びかけている。
隠れていても仕方ないので、彼女に声をかけてみた。
彼女はスコール村のフリアと名乗り、操られてしまった村人たちを助けに来たのだという。
彼女の父ストルンはミラークがソルスセイムに戻ってきたせいだと言っていたが、彼女はそれを信じていないようだ。
私のほうも名を名乗り、これまでの経緯について話した。
結局、ミラークについて調べてみるしかないという事で、私たちは協力する事になった。
まずは聖堂の内部を調べたいが……と思っていると、床の一部が沈下して階段状になっていく。
そしてそこから私を襲撃した二人組と同じ装束の人間が現れて襲い掛かってきた。
フリアと協力して彼らを撃退し、階段が閉じるまえに聖堂の中へ入る。
聖堂の内部を探索する間にフリアはミラークについて知っている事を教えてくれた。
ミラークは元々ドラゴン教団の司祭であったが、教団を裏切り、その報復としてドラゴンに粛清されたのだという。
だが、この聖堂の周りにはドラゴンの骨が今も残っていた。あのようにドラゴンを殺せる者のはドラゴンボーンしかいない……
聖堂内部の様子は既視感があった。
力の言葉が刻まれた石碑、罠、部屋の様式……スカイリムで見てきたものと同じだと思える。
あれらもドラゴン教団の遺跡だったのだから当然ではあるが。
隠し扉を見つけ、地下へ地下へと下りて行く。
そして最奥の小部屋に隠されていたものは、黒の書だった。他には何もない。
私は黒の書がどういうものか知っているので手を触れるのを躊躇った。
フリアも闇の魔法が働いていると言い、警戒している。
私はハルメアス・モラとミラークの件を個別に考えていたが、それは間違いだったかもしれない。
そしてミラークの手かがりは、この黒の書しか残されていない。
フリアに読ませるよりは、一度アポクリファに行って帰ってきた経験のある私のほうが良い。
私はそれらの事をフリアに話してから、黒の書を開いた。
前回同様に、私はアポクリファに入り込んだ。
目を開いた途端、電撃が浴びせられて私はがっくりとその場に膝をついた。電撃の影響か思うように身体が動かない。
かろうじて顔を上げると、私を攻撃した人間の姿があった。
男は、私がアポクリファに入ってきた事に驚いていた。そして私がドラゴンボーンである事や、アルドゥインを倒した事を感じ取れると言った。
男はミラークと名乗り、ソルスセイムの人々を操って祠を修復させ、タムリエルに帰還するつもりだと語った。
そして手下のシーカー(アポクリファの住民)に私を殺すように命じて、自身はドラゴンに乗って飛び去った。
私はシーカーの攻撃に晒されながら、思うように動かない手でやっとのこと黒の書を取り出した。
そして遠のく意識の中で書を開いた……
目覚めたとき、私は聖堂の小部屋に戻っていた。フリアが様子を見ていてくれたようだ。
アポクリファとタムリエルを行き来する方法をハルメアス・モラから聞いていて助かった。
フリアは何があったのか聞きたがったので、全てを話して聞かせた。
ミラークがシーカーを操れる事は、やつがアポクリファにいることをハルメアス・モラが許しているためだろう。
実際、私もシーカーを呼び出して操ることは出来る。(ハルメアス・モラの力を借りるようで嫌だから使わないが)
私の話を聞いて、フリアは黒の書を父ストルンに見せるべきだと言った。
父なら何か分かるかもしれない、と。
私は頷き、フリアの道案内に従った。
フリアの後についてスコール村に近付くと、魔術的な障壁があるのに気がついた。
私がそれを感知したことにフリアも気付き、それはストルンの魔術障壁で、村を守っているものだと教えてくれた。
スコール村に到着し、儀式を行っているストルンの元まで案内してもらう。
フリアが元凶はミラークである事や、私が話した内容をストルンに伝える。
全てを聞いたストルンは私を見て「お前もドラゴンボーンなのか」と問う。私は「そうだ」と答えた。
ストルンは、伝説ではミラークもドラゴンボーンだったと教えてくれた。
ミラークの力がドラゴンボーンのものなら、同じドラゴンボーンの私に対抗できるのではないかと言う。
正直なところ、私はどう答えてよいか迷った。ドラゴンボーン同士で戦った事などないし、想像したこともない。
しかし可能性はそこにしかないとも思える。
ストルンはかつてミラークが言葉を学んだ場所サエリングズ・ウォッチに行って調べてほしいと頼んできた。
私は元々、ミラークが何者かを調べて暗殺者を送ってこないようにすればいいと考えていて、それは難しいことではないと思っていた。
しかしここに来て、これはドラゴンボーンである私にしか出来ない戦いなのだと分かった。
運命、なのだろう。
私はストルンに、スコール村の人々を解放できるよう努力すると答えた。
サエリングズ・ウォッチまで旅すると、遺跡のドラウグルとサーペントドラゴンが戦っているのが見えた。
どちらも私を敵と見なしているので、乱入して両者とも倒す。
またドラゴンと戦う事になるとはな……と、倒したドラゴンを見ているとミラークが現れた。触れることが出来ないので、いまだ本体はアポクリファにいるのだろうが、ドラゴンの魂だけ横取りしていった。
「これでまた我の力が増したぞ」と言い残して。
やはりストルンの考えどおり、ミラークの所業はドラゴンボーンとしての力に由来するようだ。
遺跡を調べると、力の言葉の石碑が見つかった。そこで学んだシャウトは大地を服従させるもののようだ。
それがどういう意味なのか……思い返せば最初に"大地の岩"に触れたとき、少しの間操られた事があった。操られた人々はミラークのために働いているわけだが、大地の岩の力で操られているとも考えられる。
ならば"岩"を私が支配すれば同じ事ができるのかもしれない。
スコールの村に戻った私はストルンと話した。ストルンもそのシャウトを"岩"に使ってみるべきだと言った。
私は村の近くにある"風の岩"で試してみることにした。
風の岩まで行き、"服従"のシャウトを放つ。
すると岩の力を制御できるようになり、操られている人々を解放する事ができた。
だが同時に、ルーカーと呼ばれている怪物が出現して襲いかかってきた。ルーカーはアポクリファで見かけたことがある。
やはりハルメアス・モラは今回の件に深く関わっているように思える。
ドラゴンの粛清からミラークが生き延びたのはアポクリファに避難できたからではないか。それはハルメアス・モラがミラークを匿った事を意味する。
村人たちに被害が出る前にルーカーを倒して、彼らと共に村に戻った。
ストルンと村人は私に感謝し、今後も友として迎えると言ってくれた。
その日の晩は村に留まり、ストルンと話し合った。
彼らの信じる全創造主という神についても興味深かったが、今はもっと差し迫った問題がある。
ミラークが操る"岩"を全て解放すれば、ミラークの計画を妨害できるだろうとストルンは言った。
彼によればソルスセイムには6つの岩が存在するらしい。
それから私は黒の書を見せて、今回の件にはデイドラが関わっているかもしれないと話した。
ストルンは黒の書から岩を支配していたのと同じ力が感じられると言い、その背後に蠢く存在についても、気配を感じていたと言った。
おそらくストルンはこの時点で、黒幕にいるのはハルメアス・モラだと気付いていたのだろう。
そして自分が成すべき事について考え始めていたのだと思う。
"岩"の解放と、黒の書について調べる事、その二つが必要だろうと私たちの意見は一致していた。
黒の書についてはネロスというダークエルフが一冊持っていて、他にもないか探し歩いているとストルンが教えてくれた。
スコールの村にも探しに来たことがあるからだ。
ネロス……ああ、大地の岩で話しかけてきたダンマーか、と思い出した。
確かに少し訳知りの様子だった。
私はひとまず、"岩"の解放を優先することに決めて、その夜は眠りについた。
スコールの村を出た私は、まず"大地の岩"を解放するためレイヴンロックに向かった。
レイヴンロックは小さな町なので、メインストリートの交差する十字路は一つしかない。
そこに立つ姿を見て、私はどきっとした。見慣れた立ち姿だったからだ。
彼女のほうも私に気がつき、こちらに歩いてきた。あいかわらず目深に被ったフードのせいで口元しか見えない。
「やっと見つけましたわ。ここにいれば見つけられると教えていただきましたの」と、セラーナは言った。(※3)
セラーナと再会した私はレイヴンロックで唯一の酒場に入り、彼女の旅の話を聞いた。
彼女はいまや生者に戻り、世界もまた命を取り戻したように感じられると喜んでいた。日差しを避けてフードを被ってしまうのは何世紀もの間に身についた癖なので、そう簡単に止められるものではないそうだ。
旅から帰った彼女は私を訪ねてくれたが留守だったので、その足取りを追ってきてくれたらしい。
というのも、私が襲撃されたという話を聞いたからだそうだ。
その流れで、私もこれまでの話をする事になった。
お互いの話が済んで、私は彼女に手を貸して欲しいと頼んだ。
セラーナは一瞬の躊躇もなく「もちろん、そのつもりですわ」と即答した。
これほど心強い仲間はいない。
こうして私たちは再び、世界の危機に立ち向かう事になった。