プリマーダ

   機界司令パスダーに付き従うゾンダリアン機界四天王の一人。自称「愛の踊り子」。全身に車の装備品(ヘッドライトやタイヤ、ワイパーなど)を纏った妖艶な美女であり、絶えず踊り回っている。主に自動車やそれに関係するものを素体としてゾンダー化させる。粒子加速器イゾルデにおける対EI−12戦において、炎竜によって初めてその存在が確認された。独特の美意識と感性をもちあわせた、いわば芸術家気質で、成長したゾンダーロボに名前をつけるのが趣味。だが、EI−06に対する「プリティーホイラーちゃん」やEI−17に対する「ラブリープティちゃん」などの例から鑑みるに、そのセンスは余人の計り知れる所ではない。イゾルデ内で接触した炎竜を「不細工なおもちゃ」と言い放つ一方、プライヤーズゴルディーマーグに対しては、造形面で比較的好意的な印象を持っているようだ。一説には「オレンジ色のロボットが好きなのだ」とも言われているが、事実確認は為されていない。
   彼女の時に大胆な、また時には緻密な作戦の数々は、GGG機動部隊を幾度となく窮地に陥れている。特にEI−17を利用した超次元ポッドはプライヤーズの完成があと一日遅れていれば、東アジア一帯を壊滅させたであろう程の危機的状況であった。
   生来のゾンダリアンではなく、ピッツァペンチノンなどと同様に機界昇華された異星文明の住人がゾンダリアン化したものと思われ、機界昇華以前、同じ機界四天王ポロネズとは配偶者的関係にあったらしい。そのためか地球に飛来して以降も彼と共同作戦をとることが幾度かあった。
   機界四天王東京最終作戦においては自ら他の機界四天王と共に作戦の実動にあたっている。首都高速道路環状線とそこに渋滞していた多数の乗用車と融合し、EI−28、即ちポロネズと共同でコントラフォールを形成すると共に、ゾンダーメタルプラントの精製に携わったが、コントラフォールに侵入したガオガイガーゴルディオンハンマーによって精製を中断され、引き続きポロネズと共に超竜神と交戦状態に入った。類希な走行速度とポロネズとの連携攻撃によって、超竜神を翻弄したが、一瞬の油断から超竜神の手でポロネズと激突してしまい、ポロネズと共に多大な損傷を被ることとなる。それでもなお戦闘意欲を失うことはなかったが、ゾンダーメタル完成寸前に精製を妨害されたためか逆上。冷静な判断力を失い、露出していた超竜神のGストーンの光を浴び、対消滅してしまう。
   これらの事実から推測する所、プリマーダはゾンダリアン化する以前に、何らかの理由で配偶者・ポロネズとの間にこどもを作れなかった、あるいは育てることができなかった、育てたはしたがその結果に満足できなかった可能性がある。プリマーダの言動にはしばしばゾンダーメタルやゾンダーロボを「育てる」というフレーズが見られるし、そのことに対して彼女が何からの喜びを感じていることもうかがえる。彼女のゾンダーロボに名前をつけるという行為もそのことと無関係では語れないだろう。機界文明の根幹に知的生命体のストレスと負の感情と呼ばれるものがある点から、彼女の「育てる」ことへの喜び、あるいは執着はおそらく、喜ばしい記憶からではなく、悔恨あるいは贖罪という負の感情に根ざしている可能性は高い。ゾンダーロボが素体の欲求を破壊的な行為で満たしながら成長するように、ゾンダリアンはかつて満たされなかった想いを機界昇華の中で満たそうとしているのかもしれない。もちろんそれは決して満たされることはないのであろうけど。
   声優は紗ゆりさん。

   分類 Zonderian
   型式 サイボーグ
   身長 1.7m
   推定体重 1.1t
   年齢 不明
   備考 機界四天王の一人。独特の美的感覚とネーミングセンスを持つ。