パソコン丸ごとクローン化&仮想化

クローンイメージ
仮想デスクトップで、ゲーム用、仕事用、テスト用…って分けて使える。でも、ここでは、不具合があってもコピー元には影響がないクローンPCの作り方を紹介。

身代金ウィルスに感染しても即日で元通り

パソコンのクローン化とは、「今のパソコンの状態を丸ごとコピーして保存」すること。 そっくりそのままの環境をもう一個作れる。 だから、トラブルが起きてもコピーから復元できる。ウィルスに感染しても、SSDやHDDが破損してデータが読めなくなっても、すぐに元通りにできます。
※クローン化する時点でウィルス感染や不具合がないことが最低条件です。
「良い部分も悪い部分も全部コピー」する仕組みなのを忘れてはいけない。
コピー元のディスクにプログラムの不具合や不要なデータがあれば、それも新しいディスクにそのまま移ってしまう。

クローン化する手順

ESET HOME セキュリティ機能比較
画像をタップしてチェック項目を表示
パソコンを丸ごとコピーする前に、まず安心できる状態にしておくことが大事です。

不安要素を取り除いてからクローン化

ウィルスにやられていたら、そのままコピーされてしまうから危険。 だからこそセキュリティソフトを入れてチェックすること、 そしてWindowsの更新をちゃんとやって最新の安全対策を整えることが欠かせません。

ちょっと面倒でも、この準備が未来のトラブルを防ぐ一番の近道です。

クローン化する元の装置が取り外せる場合

「内臓SSDやHDDを自力で取り出せる」「すでに取り出してある」という場合はこの方法

メリット

OS入りのハードディスクを丸ごとクローンすると、パソコンの環境をそのままコピーできるのが一番の強み。 面倒な再インストールや設定をやり直す必要がなく、すぐに新しいディスクで起動できる。 特に古いHDDからSSDに移行する時は、体感速度がグッと上がって快適になる。 初心者でもボタン一つで操作できるので、難しい知識がなくても安心して使えるのが嬉しいポイント。
パソコンから取り出したハードディスク
静電気

静電気には要注意! データ破損やPC故障の原因になります

静電気防止グッズ&帯電防止服

デメリット

容量が違うディスクだと調整が必要になる場合がある。パソコンの内部を開けて作業することになるので、慣れていないと面倒。 初心者にとっては「コピーすれば全部解決!」と思いがちだけど、実はそうでもないのが落とし穴。
クローン化する前に、ウィルスチェックやWindowsUpdateなど事前準備が必須
ハードディスクをコピー
全自動クローン化マシン

クローン化する元の装置が取り外せない場合

メリット

パソコンを開けずにソフトウェアでクローン化できるので、初心者でも安心。環境をそのまま移せて再設定不要、SSD換装も手軽に進められる。

デメリット

使用しているパソコンの設定によっては、クローン化できない場合がある。パソコンから取り外す方法に比べて、非常に時間がかかる点も注意が必要。
マザーボードについているSSDドライブ

「初心者でも一番簡単に使えるソフト」を優先したいなら、EaseUSかAcronisが鉄板です。

EaseUS Partition Master Free無料で使えるが、設定は手動。欲しい機能は有料
  • Acronis2025ほぼ全自動の老舗ツール
  • ドライブをまるごと仮想化する

    OSを丸ごとクローンして、それをVMwareで起動できるようにすると「もう一台の自分のPC」を気軽に持ち歩ける感じ。
    テストや遊び用にいじっても本体はノーダメージなのが最高。 普段使ってる環境をそのまま仮想マシンで再現できる。 古い環境を残しておきたい時にも便利だし、バックアップ代わりにもなる。 まるでゲームのセーブデータをコピーして別ルートを試すみたいに、安心してチャレンジできるのが最高のメリット!

    Step.01 ドライブを.VHD形式に変換

     変換イメージ
    内臓HDDなどの中身を丸ごと Microsoft Virtual PC または Microsoft Hyper-Vで使用される .VHD (仮想ハードディスク / Microsoftの仮想マシンディスク形式) に変換します。

    マイクロソフト公式から disk2vhd をダウンロードして実行します。 [DL] disk2vhd

    OSが入っているドライブを指定する

     disk2vhd画面

    OSが入っているドライブ以外にも対応できますが、遅くなるので☑マークは外しておきましょう。必要なドライブだけ☑してね。

    仮想化したいドライブを選んで、「Create」を押すだけ

    step.02 VHD形式からVMware形式へ変換

    VHD形式からVMware形式へ変換

    .VHD形式をVMware形式に変換するフリーソフト「NHC」を使用すれば、超お手軽に .vhd 形式のファイルを vmwareで使用する .vmdk 形式に変換できます。 Microsoftストアで無料配布されています。

    [DL] NHC
    .vhdを選択

    step.01で作成した .vhdデータを選びます。

    Vmware VMDKを選択

    Vmware VMDK を選択

    ジオメトリ

    オプションは出るけど変更しない

    IDEを選ぶ

    IDEを選ぶ

    以降はオプションが出ても変更しない。変更してもいいけれど、覚えておいてね

    step.03 中身がない仮想パソコンを作る

    マシンを新規作成

    VMwareを起動して、新規仮想マシンの作成を選択

    後でOSをインストール

    変換して作成した仮想マシンのデータを再利用するので、一番下の「後でOSをインストール」を選ぶ。

    仮想マシンにインストールするOSを選ぶ

    変換した.VMDKで使用しているOSを選ぶ

    仮想マシンの名前を設定
    仮想マシンの名前を設定

    場所は初期設定のまま

    仮想マシンのスペックを変更
    仮想マシンで使用するメモリの容量やプロセッサの数などを設定します。

    メモリを推奨サイズの2倍
    プロセッサ (CPU) コア数を 初期値の1から2以上へ変更

    動作が劇的に速くなります。 やりすぎ注意!
    ディスク容量の指定

    「分割」を選ぶと、バックアップやカスタマイズがしやすくなります。

    「完了」を押します

    「完了」を押します。

    step.04 空っぽの仮想パソコンに.vmdkを設定

    ハードウェアをカスタマイズ

    「仮想マシン設定の編集」を選ぶ

    仮想マシン設定でハードディスクを削除

    仮想マシン設定でハードディスクを削除

    VMwareの仕様上、仮想マシンにはOSがインストールされたことになっており、このままでは別途用意しておいた仮想マシンのデータは適用できないため、ハードウェア一覧から「ハードディスク」を選んで、削除を実行します。
    ハードウェアの設定の最下部にある「追加」を選びます

    ハードウェアの設定の最下部にある「追加」を選びます

    ハードウェアの設定からハードディスクがなくなったことを確認して、いよいよ別途用意しておいた仮想マシンのデータを読み込む準備に入ります。
    ハードウェア追加ウィザード
    ハードウェア追加ウィザード

    ハードディスクを選びます。

    他も追加できますが、今はハードディスクだけ選んでください。
    ディスクタイプの選択
    ディスクタイプの選択

    IDEを選ぶ

    他の形式でもOKだが… 仮想データの構成やバージョンにより、SATAを選ぶとデータ破損する不具合があった。成功率の高さでIDEを選んでいます。
    ディスクの選択
    ディスクの選択

    既存の仮想ディスクを使用を選びます。

    既存のディスクを選択

    用意しておいた仮想マシンのデータ .vmdk を選択

    仮想ディスクの形式変換
    仮想ディスクの形式変換

    「変換」を選びます。

    変換ボタンを押すことで、仮想マシンのデータが自動的に読み込まれ、いろんなことを自動で設定してくれます。
    仮想マシン設定画面を確認

    仮想マシン設定画面を確認

    読み込みが成功すると、仮想マシン設定の画面になるので、容量を確認します。
      Check Point
    • .vhd仮想マシンデータとほぼ同じサイズ

    失敗すると…
    使用領域が 0 ゼロ になっています。step.01から再挑戦してね💛

    step.05 .vmdkを読み込んだVMwareの設定変更

    VMwareを終了

    VMwareを終了して、ウインドウを閉じる

    .vmxを編集

    .vmxを編集

    VMwareを終了して作成した仮想マシンを確認。
    仮想マシンのデータがあるフォルダ内にある「~.vmx」という環境設定ファイルを見つけて、テキストエディタで開きます。 vivi 解説で使用したソフト http://vivi.dyndns.org/ EmEditor 文書作成~プログラミング https://jp.emeditor.com/
    Nvme0:0.fileName という行を見つける

    Nvme0:0.fileName という行を見つける

    設定ファイルをスクロールしていき、真ん中ら辺までページをスクロール。
    仮想マシンのファイル名を変更 変更後のファイル名

    Nvme0:0.fileName にある仮想マシンのファイル名を変更して上書き保存

    Nvme0:0.fileNameにある仮想マシンのファイル名を変更して、.vmxファイルを上書き保存

    VMWAREで新規作成したマシンのデータと同じフォルダ ( Nvme0:0.fileName で指定したファイルがある場所と同じフォルダ ) にある前提で解説しています。 違うフォルダに保存している場合は別途.vmxの変更 または マシンのデータを.vmxと同じフォルダへ移動させてください。

    仮想マシンを起動

    VMwareを起動し、起動するマシンを選び、再生ボタンを押す

    起動画面

    仮想マシンが起動するまで待ちます

    PC操作はせずに、スクワット筋トレしながら待つのがおすすめ
    windows10の中にwindows10が誕生

    起動完了

    ディスク容量やインストールされているOSなどをシステムプロパティで確認します。