「まえがき」から著者のことばを引用する。
(前略)
本書は幾何学の入門書である.(中略)
中学生にも読めるように,できるだけやさしく書くつもりであったが,著者の未熟のため,わかりにくい所や思いがけない誤りがあるかも知れない.読者諸氏のご𠮟正をお願いしたい.
問はない。
私は頭が弱いので、本書の内容がわからなかった。
p.7 から引用する。
例3. 2 つの年 `K, O` を結ぶ 2 つの電鉄 `h, k` がある.`h` 線は `T` 市を経由するが `k` 線は `T` 市を通らない.(後略)
このイニシャルの付け方は何だろう。本書の図 1.2 を見ると、`K` 市が上に、`O` 市が下にあり、`h` 線は左側を、`k` 線は右側を通っている。 ということは、`K` 市は京都市で `O` 市は大阪市だろう。`h` は阪急京都本線で、`k` は京阪本線に違いない。`T` 市は高槻市だろうか。
同じく p.7 から引用する。
例4. 3 つの通信衛星 `N, H, K` があって,たがいに電送している.
このイニシャルの付け方は明らかに日本放送協会を意識している。
本書は索引にけっこう用語が載っている。そのうちの一つに「行きづまりの定理」がある。何だろうと気になって本書の p.238 を見たら、こうだった。
定理 2.26 有界かつ単調な実連続関数は収束する.(行きづまりの定理)
なるほど。
p.180 下から 7 行目、ユークリド群
とあるのは、正しくは《ユークリッド群》と思われる。
数式表現は ASCIIMathML を、数式表現はMathJax を用いている。
書名 | 抽象代数への入門 |
著者 | 瀧澤精二 |
発行日 | 昭和 51 年(1976 年) 6 月 1 日 16 版 |
発行元 | 朝倉書店 |
定価 | 1600 円(本体) |
サイズ | |
ISBN | |
NDC | |
その他 | 川口市立図書館で借りて読む |
まりんきょ学問所 > 数学の部屋 > 数学の本 > 瀧澤精二:抽象代数への入門