「序」から著者のことばを引用する。
抽象代数学において扱うべき対象はいろいろあるが,それらのうち,特に基本的なものは,群,環,体であろう. これらのものは,(中略)現代の数学の理解のためには大変重要なものである.
しかしながら,抽象代数学の学習に当って,単にその抽象化に慣れていないだけの原因で,困惑している学生が多くあるように見受けられる.(中略)
そこで,本書では,抽象化に慣れるようにということを目標にしたつもりである.(中略)具体的例などについての記述は,問,注意などにおいてふれるにとどめた. したがって,各読者において,新しい概念が出てくるたびに,どんな例があるかを考えてみる努力をされることを希望する.
問が本文中にあり、一部の解答とヒントが巻末にある。
私は頭が弱いので、本書の内容がわからなかった。
第1章は演算や算法の紹介である。p.10 では、集合 `A, B` が与えられたとき、`A` から `B` の中への写像が算法の例として示されている。 ここでの写像は全射でも単射でもなくてもいいようだ。本書ではこのような写像全体を `"Hom"(A, B)` とかくのだが、この Hom は何なのだろう。 いちおう Homomorphic という意味だと解しておく。p.13 では準群が定義されているが、現在では準群というより半群という名称のほうが通用していると思う。
数式表現は ASCIIMathML を、数式表現はMathJax を用いている。
書名 | 抽象代数への入門 |
著者 | 永田雅宜 |
発行日 | 昭和 51 年(1976 年) 6 月 1 日 16 版 |
発行元 | 朝倉書店 |
定価 | 1600 円(本体) |
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その他 | 川口市立図書館で借りて読む |
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