HOME TOP プロローグ 準備編 10/1 10/2 10/3 10/4 10/5 10/6 10/7 10/8 10/9 10/10 10/11 エピローグ

---Quest For Rainbow---
A Travel to UK and France 2002
7th October, Monday


7日目。凱旋門賞も終わり、一気に緊張が解ける。今日からは観光客モードに突入するのだ。わはは。
AM7:30に起床。のんびりシャワーを浴びてAM9:00にダイニングで朝食。朝食の後、今日は月曜日だから売店も開いているだろうと思ってホテル近くの売店へ行ってパリチュルフを買いました。マリエンバードを称える記事に唇を噛んでしまう。やっぱり、悔しいんだな・・・。
そしてその足で郵便局に行きました。ダンボール箱があるかどうか探してみたんだけど、それほど大きな箱はなかった。・・・なんで箱を探したかというと、イギリスから渡ってきたときにも増して荷物が増えてしまったから、お土産品や重たい本などを日本へ送ってしまおうと目論んだのです。だってこのままじゃ絶対スーツケースは閉まらないから(笑)。それらの別送品を送るには、結構大きな箱が入り用だったのです。残念ながら郵便局には大きな箱がなかったんだけど、そこで諦める
erikaさんじゃありません(笑)。メトロの駅からホテルに帰ってくる途中に、包装用品などを売っているお店があったことを思い出し、お散歩がてら歩いてその店へ行ってみることにしました。
郵便局の前にものすごーく大きなシェパードくんがいたので興味津々。こんな立派なシェパードって見たことなかったかもなぁ・・・と思ったらうれしくて。おまけにこのシェパードくんは繋がれてないのです。ご主人様は誰かを待っているのか、側に立っていたのだけれど、引き綱を持っていない。でも実に大人しく座っているシェパードくん。可愛い〜!(^^)ご主人様に「写真を撮ってもいいですか?」と言ったらウンと頷いてくれたのでパチリ。でへへ・・・。
シェパードくんとお別れしててくてく包装用品屋さんまで歩いて行ったらまだ開店前でした。パリはお店が開くのが遅いなぁと思う。のんびりしているのだ。仕方がないのでもうちょっと先の、今度はメトロの駅の前にある
Edというスーパーに行ってみることに。ここはちょうど開店したところだったので早速入ってみました。ごく小さなスーパー。残念ながらここにもダンボールは売ってなかったけれど、スーパーマーケット大好きなのでいろいろ物色。ふふふー、こういう庶民の生活を垣間見るのが楽しいんだよな(^_^)。くだものが食べたくなったので洋ナシとザクロを買ってみることにしたんだけど、何個か手に取ってレジに持っていったらなんだか「ダメダメ」って言われているみたい。しかしフランス語の理解力ゼロなのでなんにもわからない(^_^;。どうしようかなぁと思っていたら私の前にレジを終えたおばちゃんが来て、何やら笑顔でわたしの手からくだものを持ってどこかに行ってしまった。そしてしばらくしてまた笑顔で戻ってきたおばさんの手には、ちゃんとビニール袋に入れられてバーコードのついたシールを貼られたくだものがあったのです。そうかぁ・・・量り売りだったのはなんとなくわかったけれど、自分で量るとは知らなかった・・・(^^;。わけがわからず無愛想なレジのおやじに睨まれているチビなアジア人を可哀想に思ってくれたのか(笑)、おばさんが助けてくれたのです。うれしかったなぁ・・・。そしてそのおばさんに「メルシィボクー」と何度もお礼を言った。笑顔で「いいのいいの」と言いながら去って行くおばさん。いい人だ〜。(T_T)
そして
Edを出て帰り道、また包装用品屋さんの前を通ったら開店していたので入ってみる。フランス語はまるっきり聞けないし喋れないんだけど、とりあえず「ボンジュール(こんにちは)」「ボンソワー(こんばんは)」「オルヴォワー(さようなら)」「メルシィ(ありがとう)」の4つが言えればなんとかなるもんです。これはほんとです(笑)。あとは笑顔!フランス人を見ていていいなぁと思うのは、みんな、出会った人には誰にでも挨拶をするということ。それこそスーパーの店員でも、どんなに無愛想なコワモテのおじさんでも、まずは「ボンジュール(こんにちは)」から始まり、用が済んで終わったら「オルヴォワー(さようなら)」と言います。それが習慣になっているフランス人にとってはなんてことないことなんだろうけど、日本だと例えばコンビニの店員に客のほうからいちいちこんにちは、こんばんは、さようなら、ありがとう、とは言わないことが多いんじゃないかな。少なくともわたしは言わない(笑)。でもなんてことないそんな些細なことでも、挨拶を交わせば自然に笑顔になるし、お互いの関係が少しだけ円滑になっているんじゃないかなぁと思いました。ただの店員と客、というだけの関係でも、挨拶を交わせばなんとなく気持ち良く過ごせるような気がします。そういうところはビバ、フランス人、って感じかな。だから、わたしも、どこに行っても必ずこの基本の挨拶は自分からするように努めました。
ちょっと話が横道にそれたけど、そんなこんなで笑顔で「ボンジュール」と言いながらその包装用品屋さんのドアを開けてみると、おばさんが出てきてこちらも笑顔で「ボンジュール」。でもその後は何も喋れないので(笑)自分で店を物色してダンボールを見つけ、おばさんに「これくださいな」と英語で言う。おばさんは英語を解さなかったみたいだけれど、まぁなんとか身振り手振りで「コレコレ」と言うとわかってくれた。W60センチ×D40センチ×H40センチくらいのダンボールひとつでたしか2ユーロ。喋れないながらも買い物ができたことがうれしくて、「オルヴォワー」と言って、ルンルンしながらホテルへ帰りました。で、部屋に帰って買ってきたダンボールを広げてみて気づいたことがひとつ。・・・ガムテープがないやん(^^;。仕方なくまたさっきの包装用品屋さんに行き、ガムテープをください・・・と言いたいところだけどガムテープはきっと英語じゃないだろうし、どうしよう〜と思いつつまたジェスチャーをしたら勘のいいおばさんはピンと来たらしく、奥からガムテープを持ってきてくれました。このときはさすがに感動しました(笑)。ガムテープは2.5ユーロ。無事にガムテープも手に入れたことだし、またホテルに戻って荷造り開始。詰めたものはもう着ないスーツ(凱旋門賞の日に着るように一応スーツを持っていった)とかイギリスでいただいた種牡馬のカタログとかロンシャンで買ったお土産物とか。かなり重たいけど・・・この分だけスーツケースが軽くなると思うとうれしくてニンマリしてしまいました(笑)。そしてここからわたしは人生最大のピンチとも言うべき事態に陥ることになるのです・・・とほほ・・・。
パリにはクロネコヤマトと日通の支店があります。もちろん日本人向けにサービスをするため、パリのど真ん中のオペラ界隈に店を構えています。そのことはガイドブックでも知っていたし、オペラ界隈を歩いていて実際にその支店の前を通ったこともあったのでどこに支店があるのかも知っていました。しかし・・・5日に両替をしたときにも郵便局員の印象が良かったし、何よりこの重いダンボールをオペラまで持っていくのは嫌なので、ホテルのすぐ側にある郵便局で日本へ送ろうと決めました。ガイドブックには世界的に有名な優秀な国際郵便クロノポスト、なんて書いてあったし。のちのちそれは真っ赤な嘘であることがわかるのですが(笑)。
そうして郵便局に重たいダンボールを持っていき、長い列に並んでようやく自分の番になったので、勇んで「クロノポストでお願いします!」。そうしたら重さを計ったら7キロ強。うげぇ・・・そんなに重かったのか・・・(笑)と少々ショックに思ったらその直後にもっとショックな言葉を言われてしまった。「300ユーロです」・・・ぎょえぇぇぇぇぇ!300ユーロって、36000円ですよ、さんまんろくせんえん〜!(涙)でも仕方がないから300ユーロ払う。うう、イーグルがくれた3連複の配当が・・・もったいなや〜(T_T) 。気になったので「何日かかりますか?」と聞いてみたところ「トーキョーはね、ええと・・・2日。」と言われたのでまぁ2日で着くんなら36000円払ってもいいか・・・なんて自分を慰めてみたりして。この2日で着くっていうのも嘘八百だったんだけどさ(笑)。しかししかし、重い荷物が何より嫌いなわたしにとっては、7キロの荷物から開放されたという喜びは格別のものでした。そのまま、ホテルに帰らずにお出かけに出ることにしました。ああ、身軽って素晴らしい(笑)。

メトロでオペラに行き、まずはサイバーカフェへ行ってネット。ラジオたんぱのサイトで見たらどうやらマンハッタンは怪我をしたかも、と書いてあった。沈む。そしてスポニチのサイトを見たら「引退」の2文字が。ああ、やっぱりか・・・。ものすごくがっかりしたけれど、まずはマンハッタンの命に別状がないこと、そして小島太厩舎にしてみたら、ローレルのときよりもまた一歩階段を上がったのだから・・・、と考えることにして、妙に納得してネットを終えました。
オペラのサイバーカフェを出て、ふらふらと歩いてルーブルまで行ってみることに。結構歩いたかな。パリって広いなぁとしみじみ思いました。左の写真がパリにある3つあるという凱旋門のひとつ、カルーゼル凱旋門。これが実はナポレオンによって最初に建てられた凱旋門だとか。しかしいざ出来上がってみたら小さくて女々しいのでナポレオンが失望しちゃったという、ちょっとカナシイ凱旋門なのです(笑)。確かにエトワールの凱旋門よりもずっとずっとちっちゃい。おまけに上には上がれません。でもすごいのは、このカルーゼル凱旋門とエトワール凱旋門とグランドアルシュ新凱旋門はやっぱり一直線上に並んでいるということ。パリの都市計画ってすごいよなぁとあらためて感動しました。
そして右の写真がルーブル宮と有名なガラスのピラミッド。さすがにルーブルの周りは観光客だらけ。観光バスもたくさん走っています。観光客目当ての露天商がくるくる回る鳥みたいな凧を売っていたり、「シャシン〜」と日本語で記念写真を撮ってあげようと近づいてくるおじさんがいたり。もちろん後で高いお金を取られるらしいけど。ニセツタンカーメンさんもたくさんいた。路上のパフォーマーなんだけど、ツタンカーメンの格好をして微動だにしないという芸をしている人。動かないことが芸、のようだ。突然動き出したら怖いよなぁ・・・。不気味で面白いのだけれど、この類の人は結構パリの観光地には何人も居て、それも結構笑えました。ああここにもニセモノが居た〜、なんて(笑)。
今日は特別どこへ行こうか考えていなかったんだけれど、ひとまずルーブル美術館に入ってみることにしました。でも入ってみてこれがビックリ、すんごい広いのね・・・(^^;それもそんなに美術品マニアでないので、有名どころだけサクっと見たいので、とりあえずガイドブックを見て、見たいものをピックアップして、効率良くその美術品を見て回ることにしました。わたしがルーブルで見たいなと思ったのはミロのビーナスとモナリザ。だけ(笑)。でもとりあえずそれにくわえてラムセス2世像とサモトラケのニケも見ることに。
ミロのビーナス モナリザ ただの階段(笑)
ミロのビーナスはうーん・・・体格が良かった(笑)。こんなところに置いておいて大丈夫?というところに置いてあってびっくり。そしてやっぱり有名どころは人がわんさか見ている。日本人も多い。そしてモナリザ。遠すぎ(笑)。行くのに疲れてしまうほど奥の奥にあるんだもの。モナリザは想像しているよりもずっとずっと小さい絵でした。それにガラスケースに入っている。絵の保護のために照明が落とされているのか、想像したよりもずっと暗い画面の絵でこれまたびっくり。それにしてもやっぱりモナリザはすごいなぁ、と思いました。すごいと思わせる力が絵にありました。でも一番良かったのはニケかな。見惚れました。翼がとても美しかった。最後に見たラムセス2世は怖かったです。「あらこんなところにいたの?」というような端っこに置いてあったりして(笑)。とにかく、美術館の中にはそこここにお宝が置いてあるのです。
しかし。美術品も良かったけれど、やっぱりどうしても建物のほうに興味が行ってしまうわたし。ルーブル宮はとにかくものすごく美しくて、大理石の美しさとか、天井画の美しさとか、ところどころに開いている窓からの光の美しさとかには魅了されました。この美しい宮殿を保存し補修し、美術館にしてしまえ、ガラスのピラミッドも作ってしまえというフランス人の感覚はすごいと思いました。(ナポレオン広場の設計は中国系アメリカ人らしいけど)そしてそれは実に素晴らしく成功しているんだもの。
ルーブルで歩き回って疲れてしまったけれど、今度はノートルダム寺院へ行ってみようと思い立つ。ほんとはオルセーにも行こうかなと思っていたのだけど、後回しにしていたら行けなくなってしまったのです(^^;でも、そんなときの言い訳は「美術品は逃げないから」。きっとわたしがばーさんになってもずっとパリにあるだろうから、と(笑)。
ルーブルから出てセーヌ河沿いを歩き、ポンヌフを渡ってシテ島へ。ぜいぜい。今日は歩くなぁ・・・。(^^;「ポンヌフの恋人たち」で有名になったポンヌフ、白くてとても美しい橋でした。工事中だったけど。初めはシテ島に入ったのにもかかわらずなかなかノートルダムが見えなくてあせってしまったけれど、なんとかとんがっている屋根を目印にたどり着きました。ノートルダムの前の広場にはものすごい数の観光客が居て、なんだか並んでいるみたい。げげ、入るのに並ぶのかなぁ・・・と思ったら、それは鐘楼に上るための列のようでした。もう階段を上るのはご遠慮したいので(笑)その列には並ばず、聖堂の中へ入ってみることにしました。中にはものすごい素晴らしいステンドグラスの数々。やはり祈りの空間なので中は多少ざわざわしているものの神聖な空気。献金を兼ねたろうそくが売られていたのでわたしも一本買い、祈りを込めて灯してきました。マンハッタンとイーグルを護ってくれてありがとうございます、日本にいるローレルとラウルスも護ってください、特にラウルスを勝たせてあげてください・・・なんて、ここぞとばかりにたくさんのお願いをして(笑)。

ノートルダムの見学を終え、午後になったのでそろそろおなかが空いてきました。なので、近くにあった中華料理屋さんに行ってみることに。ランチタイムからずれていたので混んでなくてよかった。ここで食べたローストダックご飯と青菜の炒め物のおいしさには感激しました。しばらく中華なんて食べてなかったからなぁ・・・。面白かったのは隣で食事をしていた中国系お金持ちマダム2人組。お上品に食事をしていたんだけど、おなかが一杯になったのか、店員さんを呼んでなにやら言っている。と、さんざん食べ散らかした後のお皿の上のローストダックのようなものをお持ちかえりにするらしい。店員さんは「ごはんも?」と聞いていたようですが、おばさんのお皿を見たら(見るな?!)ごはんなんて食べ散らかしてぐずぐずになっているのです。さすがにおばさんもごはんはいらないと言っていたようですが、見るからにお金持ちそうなマダムが、涼しい顔で、ビニール袋に入れられた残り物を持って帰るという光景はなかなか面白いものでした。食べ残したものを袋に入れてもらって持って帰るということが至極あたりまえのことなんだなぁ、と思ってちょっと感動してしまいました。合理的というか、なんというか。そんな様子を横目で見ながらも、のんびり食事。ああ、ほんとに来て良かったなぁ。2品とエヴィアンで20ユーロ、約2400円のお食事。わたしにしたら高い食事だったけど、値段以上の大満足(^^)。
おなかもいっぱいになったのでまた活動再開。この後の旅程を考えると、やっぱりここでサヴォア邸に行っておきたい。サヴォア邸とは、ル・コルビュジエ設計の住宅で、これもやはりコルビュジエ作品の中では有名どころのひとつ。このサヴォア邸があるのはパリ近郊のポワシーという街。もう午後も4時くらいだったのでどうしようか悩むところでしたが・・・悩んだらやってみるがモットーの旅なので行ってみることにしました。
幸い中華料理屋さんの近くにRER(高速地下鉄)E線の駅があったのでRERに乗り、
Les Halles駅でA線に乗り換え、終点の駅ポワシーまで行きました。だいたい30分くらいだったかな。さすがにRERは早いです。でも、なんだかRERに乗るのは勇気がいりました。2階建てになっているRERの列車はなんだか汚くて(メトロも汚いですがそれに輪をかけて汚い)、それに列車を間違えるととんでもないところに行ってしまいそうな危機感があって緊張しました(^^;。おまけにポワシーに到着する少し前に、隣に座っていたハンサムなお兄ちゃんが英語で話し掛けてきたので、サヴォア邸の案内図を見せて「ここに行きたいんだけど」と話したら、なんとソイツは「違うよ、そこへ行くのはこの駅じゃない。他に駅があるんだ。」と真顔で言うのです。くそぅ、今考えてもムカツクけど・・・嘘を教えられたのです。たしかに、わたしの持っていた地図には、ポワシー駅と書いてある駅の少し離れたところに何故かもうひとつ鉄道らしきものが描かれていて、駅のようなマークも書いてありました。なので、もしかしてこっちなのかも・・・なんてものすごく混乱してしまいました。(T_T)でも仕方がない、せっかく来たのだから、迷ってもいいからだめもとで探検してみよう、と思ってポワシーの駅で下車。ハンサムなお兄ちゃんは涼しい顔してどこかへ歩いて行ってしまいました。後ろから噛みついてやろうかと思いました。ガルルルル〜(-_-;)。
持っていた地図によると、サヴォア邸までは徒歩で25分とのこと。いやぁ・・・歩く、歩く。25分以上かかったと思います。おまけに本当にこの街なのかもわからないという危うい状況だったので(^^;この時ばかりはさすがの鉄砲玉も恐る恐る前進、という感じでした。でも、途中途中の建物が持っていた地図の案内文とだいたい同じだったので、だんだんと「多分ここでいいんだ」と思えてきたので助かりました。・・・忌々しい嘘吐き男め〜!(笑)
道中は石畳の坂道などがあってかなりいい雰囲気。パリ市内には一戸建ての家というのが少ないのですが、パリ郊外に位置するポワシーはきっとパリのベッドタウンなのでしょう、一戸建ての家がたくさん立ち並んでいました。皆シンプルでかわいい家ばかり。
石畳を抜け、住宅街を抜け、学校や団地の多い地帯の広めの坂道に出るとまたここで良いのか不安になりましたが、しばらく坂を登るとありました・・・「サヴォア邸 ル・コルビュジエ」の看板が。これを見たときはさすがにほっとしました。そしてやっとのことでたどり着いたサヴォア邸は・・・休館日でした(笑)。なななんと、わたしの持っていった地図には休館日は火曜日だとあったのに、それは2001年度のことであって、今年からどうやら月曜日が休館日になっていたようです。あちゃ〜(^^;;;。でも、幸い敷地内には入ることができ、外観を満喫しました。美術品は見ていると飽きてしまう性質なんですが、さすがにサヴォア邸はずっと眺めていても飽きませんでした。


築後約72年の月日が経っているというのに、この美しさ。戦時中はここが厩になっていたこともあるとか。現在ではコルビュジエ財団により管理され、充分に補修されています。72年前に建ったときもものすごく斬新なものだったと思いますが現在でも新しさを感じさせる。古くない。素晴らしいと思います。
休館日ということで建物の内部に入れないことは大変残念でしたがサヴォア邸ならまたいつでも来られるから、と思うとそんなにガッカリしませんでした。例えば相手が生き物であれば、会う機会というものを逃してはならないと思います。が、美術品や建築作品は明日急に無くなってしまうということはほとんどありませんから。まぁ、火事で焼けちゃったらなくなっちゃいますが・・・(笑)。でもまぁ、悔しいと言えばやっぱり悔しかったですけど。屋上庭園を体感したかったなぁ・・・。ううむ。でもまぁいいや。また来よう!
こうして本物に触れていると、学生時代のことがほんとうに走馬灯のように思い出されました。わたしたち、きっと、瞳をキラキラ輝かしてコルビュジエを語っていたんだよなぁ、なんて。わたしたちはそんなに高等な建築学生じゃなかったから(笑)、誰も難しい言葉で議論したりはしなかった。コルビュジエかぶれの先生が教えてくれるひとつひとつのことに感動し、すごいよねぇ、と言い合っていた。幼稚だけど、なんだか、ものすごく夢をいっぱい抱いてた。
今回の旅は馬がメインだったけど、やっぱりコルビュジエ作品も見に来てほんとによかった、と思いました。
サヴォア邸にはネコが一匹。動物シリーズ・・・(笑)このネコはごろにゃんととても愛想がよかった。何か食べ物を持っていたらよかったのになぁ。
そして休館日だったけど、お兄さんが2人、デッキチェアを持ってきて庭に並べて寝そべりながらずっと話をしていました。それから家族連れが一組、見学に来ていました。フランス人もこうやって見に来ているんだなぁと思うとうれしかったです。
日も傾いてきたのでそろそろサヴォア邸から去ることに。帰り道は来た道を戻ればいいのですが、ちょっと迷ってしまった・・・(方向音痴)それでもなんとか軌道修正。美しいポワシーの街に見惚れながら帰りました。

月曜日は休みです。(泣) 石畳。 家族連れ。 ポワシーの教会。

曲がりくねった石畳の道、素敵でしょう?思わず「The long and winding road〜」って鼻歌が出ちゃいます(^_^)素敵なんだけどガタガタなので歩きにくくて、足を挫きそうでした(笑)。この辺りは学校が多く、子供達がちらほらと帰宅する姿や家族連れの姿もありました。大都会のパリの喧騒の中ではなかなか出会えない穏やかなシーンでした。駅に帰ると、幸いなことに帰りのRERはすぐにありました。たくさん歩いて喉が渇いたので駅の自動販売機でエヴィアンを1本購入。パリのメトロやRERの駅には必ずと言っていいほどこの自動販売機がありました。街中にはありませんけどね。そして電車が来たので乗ってパリまで帰りましたが、途中でメゾン・ラフィットの街を通り過ぎたことに気づきました。実はメゾン・ラフィットの競馬場には一度来たことがあったので、なんだかすごくうれしかった(^^)。そしてメゾン・ラフィットがこっちの方角だということも初めて知った・・・(^^;それにしても、夕焼けに照らされたパリはとても美しかったです。感動。
パリに戻ってきて、シャルルドゴールエトワールで下車。買い物がしたくてシャンゼリゼのモノプリへ。ここは夜の24時まで開いてます。そろそろ靴下や下着などを洗濯したいなぁと思ったんだけど、残念ながらホテルにはハンガーは数本あれど、洗濯物を干せるワイヤーがなかったのです。まぁ、バスタブがないくらいなのでワイヤーなんかあるわけないんですが(笑)。なので、もし売っていたらワイヤーとか洗濯バサミなどを買おうと思ったんだけどワイヤーは売ってなくて、洗濯バサミは売っていたけれどかなり高価だったので諦めました。その代わり、ハンガーをたくさん買って、それに干すことにしました。何故かハンガーは安かったのです。そして今朝買った洋ナシなどを食べるために、くだものナイフを1本。これも結構安かったかな。
それにしてもモノプリはとても混んでいて、ガイドブックにも載っているので日本人率高し。レジには長蛇の列ができていました。お菓子なんかの細かいお土産を買うにはかなりいいです。その後、シャンゼリゼの
Quickでフィッシュサンドセットを購入。これは今日の夕食。Quickはベルギー資本のフランス版マクドナルドみたいなもの。パリにはマクドナルドもありますが、マクドナルドは高いらしい。残念ながら一度も入らなかったので真偽の程はわかりませんが、いわゆるふつうのセットで1000円前後になっちゃうらしい。パリはとにかく物価が高いのです。Quickのフィッシュサンドセットは5ユーロだから600円。価格破壊の日本のマックよりもだいぶ高いですよね。日本がおかしいのかな?
それからまた食べ物屋さん、ブリオッシュなんとかというデリの店頭でサンドイッチを購入。これは明日の朝食兼昼食用。明日は早朝からショートトリップ。4時間半も特急に乗ってスイス国境に近いロンシャンという町に行く予定です。楽しみだ〜。ほんとうは夜景ウォッチングをしようかなぁと思ったけれど、もう暗くなっていたのでメトロの駅からホテルまでの道のりもちょっぴり怖くて、今日はおとなしくホテルに帰って早めに眠ることにしました。
今日はよく歩いたので熟睡できそう。おやすみなさい〜。

次の日へ→
HOME

HOME TOP プロローグ 準備編 10/1 10/2 10/3 10/4 10/5 10/6 10/7 10/8 10/9 10/10 10/11 エピローグ