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今日はいよいよ凱旋門賞当日・・・。起きてすぐに着替えてパリ・チュルフを買うために外へ出ました。でも・・・どのお店も開いてないんです。開いているのは教会と、朝食用のパンを売っているパン屋さんだけ。日曜日のパリは寂しいとは聞いていたけれどそれはほんとうでした。まだうす暗い中かなり遠いところまで歩いて新聞を売っている売![]() 昨日と同じくヴィクトル・ユーゴーからタクシーに乗りました。日曜日だからか、ヴィクトル・ユーゴーの駅前にタクシーが待っていなくて最初あせったけれど、少し待っていたら来たのでホっ。今日のタクシーの運転手さんもやさしそうでいいおじさんでした。日曜日ということもあってか、ロンシャンに向かう道路は昨日よりも混んでいました。今日は凱旋門賞の日ですがみんながみんな競馬場に行くわけではないようで、休日をブローニュの森で過ごすためにやってくる家族連れのほうが多いようでした。途中、タクシーの運転手さんが友達のタクシーを見つけたらしく、信号待ちしている間に窓を開けて喋っているのを聞いていたら、「今日はやけに混んでるなー。凱旋門賞もあるしなぁ。」と言っているような感じでした。多分(笑)。混んではいたけれどなんとか競馬場に到着。 ![]() さっそく競馬場の中に入ってみると・・・すごい人・人・人!パリはもとより、フランス中、ヨーロッパ中の人が来ているのではないかと思えるくらい、なんだかいろいろな人がたーくさん来ていました。・・・昨日の雰囲気とはまったく違う〜!とにかく、何もかも、すべてが華やいでいる感じがするのです!これにはほんとうに驚きました。昨日のロンシャンを見る限り「日本のローカル競馬場みたい」という感じでしたが(笑)、さすがは凱旋門賞、世界最高峰レースというだけありました。演出がうまいんですよね。「今日は凱旋門賞、お祭りですよ」っていう雰囲気作りがすごい。 あまりに場内が混んでいたので、レース後にはお土産も買いにくいだろうと思ってまずはお土産をゲット。昨日ほとんどのお土産を買ってしまっていたので今日はそんなに買うものもなかったんですが・・・お土産を買うということは全世界共通なんでしょうか(笑)、各国の人達がお土産を売っている売店に列を作っていました。英語が苦手そうな売店のお姉さんたちはかなり悪戦苦闘。頑張れ〜!(笑) ![]() そしてレースが始まりました。今日は8つのレースが開催され、うち6つはグループTだという、すごい一日です。3レース目がアヴェイユ・ド・ロンシャン賞でした。出走馬についてよく調べていなかったので、武さんが乗る「メイビーフォーエバー」という名の馬の単賞だけを買いました。カルロス・ラフォン・パリアス厩舎。そう、ローレルがフランスに渡ったとき所属した厩舎です。カルロス厩舎からは3頭もの馬が出走していましたが、その中で一番名前が素敵だったメイビーフォーエバー、今は亡きザフォニック産駒でした(;_;)。武さんなので期待しましたが、残念ながら馬券は当たりませんでした(^^;。4レースがオペラ賞。かわいいブライトスカイやイリジステブルジュエルなど、ジャパンカップにもやってきた馬が走っていました。うかつなことに、この日はもうマンハッタンのことで頭がいっぱいで(^^;他の馬にまで気が回らなかったので、他の馬の写真がないのです・・・(笑)。 ![]()
写真を撮るのに良いかなぁとかなり考えてわたしが立っていたパドックの奥のほうのエリアは、ちょうどフランス版競馬オヤジ(もしかしたらアイルランド人かイギリス人かもしれない)がたくさん集まるような場所だったらしく(笑)ヤジだか声援だかわからない大声をあげるオヤジがたくさんいました。それがまた、陽気で、とにかくずーっと何かをヤジり続けているんです。時に節をつけて歌ったりしながら。もうすぐ凱旋門賞のパドックという頃になると、アラン・ドロンがパドックに姿をあらわしたらしく、「アラン、アラン、アラン!」と絶叫しまくっていました。派手な格好のマダムが現れたらもう大変。「マダム、マダム、マダム!」とまた絶叫。振り向いてくれるまで喚いています(笑)。心の広い?フランスのセレブはそんなオヤジの声にも降り返ってあげたりしていました。ツンツンしたマダムは完全無視でしたが(笑)。アラン・ドロンに降り返ってもらったオヤジは大変うれしそうでした。こういう騒ぐオヤジもロンシャンの風物詩なんでしょうかね(^^)。 そんなオヤジ達の前に吉田照哉さんご夫妻などがやってきたときにはもう大変でした。日本語を知らないオヤジ達ですから、「サヨナラ」しか言えないみたいでした。悪い意味を含んでの「サヨナラ」なんだと思うんだけど、もっといい言葉を覚えてもらいたいものだわ〜(^^;。ローレルがフォア賞で走ったときも「サヨナラ」って言ってたのはこのオヤジ達かもしれないなぁ・・・。 ![]() そして・・・いよいよ、凱旋門賞出走馬のパドック周回が始まりました。ほんとに、凱旋門賞だからって特別パドックの時間が長くなるわけではなく、とにかくとてもアッサリ終わってしまいます。わたしはとてもあせりました。まずは自分の目でしっかり見なくちゃ、写真もたくさん撮らなくちゃ、ビデオも撮らなくちゃ、と大忙し。分身の術があれば(^^;。写真やビデオを後で見てみて、イーグルのときよりもずっと写真もビデオも少ないのに気づきました。相当、あせっていたようです(^^;;;。
![]() エビショーさんを背に、本馬場へと向かうマンハッタン。ロンシャンのパドックは、本馬場へ入場する馬はファンの間を通って行くので、すぐ間近に見られます。さすがに凱旋門賞のときは人ごみがすごくて(ファンの流れ ![]() レースを見るためにスタンドに上がりましたが、さすがにすごい人・・・みんな背が高いので、銀箱がとっても役に立ちました。人の邪魔にならないように、壁際に銀箱を置いて、その上に乗りながらレースを待ちました。
![]() でも、いわば惨敗を期してしまったということになったけれど、そんなに悲しい気持ちはなく、まずはここまで来れたんだから、マンハッタンが無事ならばそれでいい、と不思議とすがすがしい気持ちでいる自分が居ました。全く、こんなすごいレース、そうそう簡単に勝たせてはくれないんだ、って、強がりでなくそう思ったのです。それほどまでに、凱旋門賞っていうやつはすごいレースでした。すべてのものが他のレースとは違っていました。今回は、それを体感できただけで素晴らしく意味のあることだったと思います。だいたい、初めての挑戦でぽっと勝っちゃったら楽しみがなくなっちゃうもん、なんてね(笑)。これから先も、競馬が続いてゆく限り、小島太厩舎が凱旋門賞を勝つことを夢見ている限り、わたしもその夢を追いかけていこうと思いました。挑戦しつづけていけば、必ずいつかは夢が叶う日が来る。挑戦なしには夢は叶わない。幾度でも、挑戦し続けてほしいと思います。夢が叶うまで・・・。 凱旋門賞を買ったのはデットーリ鞍上のマリエンバード。パドックに走り、背伸びしてデットーリのジャンプオフを見ようと思いましたが、人垣の一番後ろで銀箱に乗って、なおかつ精一杯背伸びしても見えませんでした。日本人のお兄さん達が隣にいてやはり背伸びをして見ようとしていたので、銀箱を貸してあげました。パドックは、勝者を称えるために集まった人でいっぱい。凱旋門賞に勝つってことはほんとうに最高にすごいことなんだな、と思い知らされました。ちょっとしてから、そのお兄さんたちがわざわざ「さっきはありがとうございました」と言いに来てくださいました。マンハッタン残念でしたね、と少しお喋りしてお別れしましたが、同じ気持ちでロンシャンまでやってきた日本の方と話す事ができてとてもうれしかったです。 凱旋門賞の後にはもうひとレースありますが、やはり日本も同じようにGTのあとの最終レースを見ずに帰るという人が多く、わたしも例に漏れず最終レースを見ずにロンシャンを後にしました。(おハイソな人々は最終レースなんぞ見ずに延々とワインを飲んでいましたが)
![]() バスはポルト・マイヨー行きで、無料でした。台数が多いようで、案外すんなりとバスに乗る事ができ、バスは発車しました。ギュウギュウに積め込まれて、かなりきつかったですが、タダなので文句は言えません(笑)。 ポルト・マイヨーに着き、メトロに乗ってシャルル・ドゴールで乗り換えて一旦ホテルへ戻ることにしました。荷物が重かったから(笑)。 ホテルで少し休んでから、マンハッタンが頑張った記念に、フランスへ来て初めての外食をしました。ものすごい量で次々に出てくるお料理、フランス人の体が大きい理由がよーくわかりました(笑)。食傷気味でレストランを後にして、ぶらぶら歩きながらホテルへ戻りました。相変わらず清々しい気持ちでした。次の日、サイバーカフェでマンハッタンの怪我を知って愕然とすることになるとは露にも知らず。でも、とりあえず、マンハッタンカフェが、小島太厩舎の馬が、あの素晴らしい凱旋門賞に出る事ができた。そのことだけで、この日は満足でした。 <オマケ画像>
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