2001年11月の映画


ムーラン・ルージュ −赤い風車−

2001年 米国 128分 20世紀FOX
監督 バズ・ラーマン
脚本 バズ・ラーマン/クレイグ・ピアース
撮影 ドナルド・M・マカルパイン
音楽 マリウス・デブリーズ
出演 ニコール・キッドマン(サティーン)/ユアン・マグレガー(クリスティン)/リチャード・ロクスブロウ(公爵)/ジョン・レグイザモ(ロートレック)/ ジム・ブロードベント (ジドラー)
メモ 2001.11.30 南街会館
あらすじ
1899年世紀末のパリ。喧騒と享楽の夜がムーラン・ルージュで始まる。男は女を自分の物にしたい、女は男を利用して階段を上がりたい、劇場主は苦境を乗り切りたいと様々な欲望が渦巻く享楽の都で”純な恋の落とし穴”が待っていた。
感想
「GO」では「なんでこうなるー。いや〜ん。」だった雪が降りまくり、★がはじけまくりのど派手でけばい映像。見終わって音楽好きの連れが「音楽ばかりが気になってお話に集中でけへんかった。」と言うのに対し「お話はぁ昔からあるぅ美しい女を自分の物にしたい(愛しちゃいない)お金持ちにひかされる芸妓と貧乏な若い書生の一途な愛とかの恋愛至上主義者の古典的な話で映像もPV(プロモーション・ビデオ)の寄せ集めみたいな映画でなんでぇ、それは正しい映画の見方ちゃいます?」とさぼてんは答える。当時の梅毒の恐怖やら世紀末の退廃的なムードやらは全然ないの。明るいの。

映像はつかみのカット割があまりに多過ぎ早すぎ。引いて迫って引いて迫ってジェットコースターに乗っているみたい、クラクラした。そこが面白いちゃあ面白いですけど。マサラ映画みたいなミュージカルシーンもあってごたまぜで結構楽しい。
「紳士は金髪がお好き」でマリリン・モンローがあっけらかんと歌っていた「ダイヤは女の一番の親友」(いや、これも真剣で結構恐かった。最後は恋人の金持ちの父上とひっつくんかと思った)を、ニコール・キッドマンはうらみ節で歌ってはりました。
しんきくさい映画かなと思っていたんです(<ミュージカル苦手なやつ)。ところがですね、悲恋の割に思ったよりずっとコミカルなんです。金持ちの公爵をみんなでまるめこむミュージカルシーンに笑った。笑える映画が好き。
おすすめ度★★★1/2
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GO    「これは僕の、恋愛に関する物語だ」


2001年 日本 122分
監督 行定勲
原作 金城一紀(「GO」直木賞)
撮影監督 柳島克己
出演 窪塚洋介/柴咲コウ(
「バトル・ロワイアル」)/山本太郎(「バトル・ロワイアル」)/細山田隆一/大竹しのぶ/山崎努
メモ 2001.11.25 動物園前シネフェスタ
あらすじ
俺”クルパー”。民族学校始まって以来のバカっていわれてんの。タワケ先輩にそそのかされて地下鉄と”チキンレース”なんかすっからかなー。親父もぶっとんでんだぜ。TVみてたらハワイへ行きたいって突然言い出してそれで国籍を朝鮮から韓国に変えたんだ。でもってハワイに行ってオフクロと仲良くアロハ姿で写真写してやんの。なんじゃそりゃ。すったもんだあったけど、高校は日本人学校に行くことにした。そしたらまた色々あって、何故か喧嘩の毎日。喧嘩して知り合ったヤクザの息子加藤の誕生パーティにいったら運命の出会いをした訳。でもって「これは僕の、恋愛に関する物語だ」になる。
あ、言い忘れてたけど俺には「民族学校始まって以来の秀才」のダチがいるんだ。
感想
この映画主人公がタフッ!。 おやじにボコボコにされても、暴力教師にどやされても、同級生に「在日!」って言われてもめげない。「おらおらおら〜」と走るわ暴れるわで大騒ぎ。ガキがタフなら、おやじもおかんもタフッ。かっこいいのだ。といって鈍感という訳ではない。それぞれの感受性を持ち合わせている。

高校時代、在日韓国人の同窓生がいてなかなかの論客だった。なーんも問題意識のない三無主義の在日日本人がはがゆそうやった。迫害(制服をめちゃめちゃにされた事があったとか噂に聞いた)を受けてはったんかな、孤軍奮闘激しい毎日やったんちゃうかな。。のほほんと生きている人間にはわからんくやしさが多々あったと思う。そやねんけど「なんでもかでも在日のせいにするなー」と言うとこもあって。ひとつひとつひっかかる攻撃的なやり方では変わらんような気がすると密かに思ってたんやけど、そのもやもやした気持ちがこの映画ではふっとび、主人公はしがらみから抜け出し日本人も韓国人も朝鮮人も飛び越え走り抜けていた。>「国境なんて俺が消してやるよ。」

−おまけ−
そうか。ボクシングにはそういう深い意味があったのか。。。。ナットク。
おすすめ度★★★★1/2
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紳士は金髪がお好き GENTLEMEN PREFER BLONDES


1953年 米国 91分
製作 ソル・C・シーゲル
監督 ハワード・ホークス
原作 アニタ・ルース/ジョゼフ・フィールズ
脚本 チャールズ・レデラー
撮影 ハリー・J・ワイルド
音楽 ライオネル・ニューマン
出演 ジェーン・ラッセル/マリリン・モンロー/チャールズ・コバーン
メモ 2001.11.28 レンタルビデオ
感想

光り輝いていた。映画も踊りも歌もマリリン・モンローも。面白い、楽しい。
さぼてんはミュージカルは不得手。冗長なとこあるし(4番まで歌ったりするから)退屈してしまうねん。そやけどこの映画はキレがいい。さすが、ホークス監督。踊りと歌とコメディのバランスが絶品。
舞台で観客席にいるお金持ちの恋人を見て、ローレライ・リー(モンロー)が、「ポケットがふくらんでいた。指輪の箱みたいだった。プレゼントよ。」と言うと、ドロシー・ショー(ジェーン・ラッセル)が「舞台からダイヤを見通せるなんて、 世界であなただけよ。」と言うの。
姉御肌できりっとしているジェーン・ラッセルの「あれは 
ウォーター・ボーイズか?」と目を疑う様なミュージカルシーンも見ごたえあったけれど、表情がくるくる変わるマリリン・モンローがきゅーと。かわいい。 この人色っぽいというよりは、親しみやすい愛くるしさがある。ひょうきんだし。銀幕の中のマリリン・モンローは永遠だ。

なにゆえこの映画を見ているかと言うと・・・・もちろん「ムーラン・ルージュ」のためですね。(あー学生時代この半分も予習してたらなあ)。ラッセルとモンローが 「ダイヤは女の一番の親友」と歌い踊るの(↑)。
おすすめ度★★★★1/2
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ディープ・ブルー DEEP BLUE SEA

1999年 米国 106分
監督 レニー・ハーリン(「ダイ・ハード2」「クリフ・ハンガー」「カットスロート・アイランド」
「ロング・キス・グッドナイト」
撮影監督 ステファン・F・ウィンドン
出演 トーマス・ジェーン(カーター)/サフロン・バローズ(ドクター・スーザン)/サミュエル・L・ジャクソン(ラッセル・フランクリン) /ジャクリーン・マッケンジー(ジャニス)/マイケル・ラパポート(トム)/ステラン・スカースガード(ジム)/LL・クール・J(コック)
メモ 2001.11.18 借りたビデオ
あらすじ
アルツハイマーの特効薬開発のため、神を恐れない科学者達は遺伝子操作で鮫の脳の能力を5倍にするの。鮫は老化もしなけりゃ癌にもかからないんだって(どうやってくたばるんだろう)。その鮫は自由を勝ち取るため、自分を閉じこめている人間達に反旗を翻すのだった。
感想
この手の映画はなかなか映画館で見れない、恐くて。ビデオレンタルもなかなか出来ない、恐くて。今回貸してもらったビデオに入っていたのでやっとウォッチ。
「ポセイドン・アドベンチャー」に”性格の悪い鮫までいた”という生き残りゲームの様。ラストは「白鯨」みたい。
クリストファー・ランバートのいとこ風やらハーリン監督の元妻ジーナ・デービスのはとこ風やらの俳優さんの中、ひとり存在感を出しているマイケル・L・ジャクソン。それがあのためだけの出演だったなんて。絶句
脳だけでなく食欲も5倍になりはったのか、バイオ鮫の喰いっぷりがすごいんです。「なんぼほど食べたらきーすむねん!」とあきれた。それもダイバースーツを着たままのをバリバリなんですよ。ポンポン痛くならないんでしょうか? あの鉄の胃は、アルツハイマーより胃腸薬向きかも。
この映画は5、6人で見て「最後に生き残るのは誰か?」をわあわあ当てるのが楽しく正しい見方と思う。
<ねたばれあります>
ぶっちゃけた話、生き残りの面々を見ても知性派の話じゃないんです。それはそれでハーリン監督らしく面白い。だから賛否両論なんですね。
おすすめ度★★★
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ディボーシング・ジャック Divorcing Jack

1998年 英国 110分
監督 デヴィット・キャフリー
出演 デヴィット・シューリス(ダン・スターキー「ネイキッド」)/レイチェル・グリフィス(天使)/ローラ・フレイザー(マーガレット)
メモ 2001.11.16 ビデオ
あらすじ
北アイルランドのベルファストで新聞記者をしているダン・スターキー。風刺悪口を書かせたら天下一品というコラムニストで皮肉がきつくファンもおおけりゃ敵も多い。主人公も問題児扱いだがご当地も英国からもアイルランドからも問題児の”例の土地”。ちょっとした下心からIRA、アルスター義勇軍(プロテスタント民兵)、POLICE、英国軍から追われるはめとなり四面楚歌の主人公に明日は来るのかっ!というサスペンス。
感想
好き、この映画。えっと、「ディボース(離婚)、ジャック」(ジャックって男、誰?)と言うダイイング・メッセージ物プラス「北北西に進路を取れ」と同じ「巻き込まれ型」サスペンス。コメディ色が強く変人ばかりご登場。パンクなタクシーの運転手の変な声も面白いけど、一番の見所は昼は白衣の天使の看護婦、夜は敬虔な尼僧姿の下に黒タイツのストリッパーという”制服フェチ”が見たら涎をたらしそうな”救いの天使”。男の願望を具現化してはるんでしょう・・・か。
飄々として飲んだくれでいつも二日酔いやのに、何故かモテモテの主人公ダン・スタンキー。恐らく母性本能をくすぐるんやな。<これ、もてる秘訣。男にはなかなかわかんない魅力なん。”竜退治の騎士(デニス・クエイド)”と”竜(ショーン・コネリー)”という時代遅れの一人と一頭が手を組んでマッチポンプでお金をせしめる映画「ドラゴン・ハート」で「ドラゴンにハートを半分もらった」王様役だったデヴィット・シューリスというお人です。英国はコメディも演じればシリアスドラマもオッケという達者な役者さんのいる国なんやね。
おすすめ度★★★★
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ディープ・クリムゾン −真紅の愛−DEEP CRIMSON
    1996年ヴェネチア国際映画祭脚本賞/撮影賞/音楽賞
1996年 フランス/メキシコ 114分
監督 アルトゥーロ・リプスタイン
出演 レヒナ・オロスコ/ダニエル・ヒメネス・カチョ/マリサ・パレデス(
「オール・アバウト・マイ・マザー」
メモ 2001.11.9 ビデオ
感想
映画公開前にあらすじを読んで、「ハネムーン・キラーズ」と似てるなあと思いながらそのまま忘れていた作品。この間新作ビデオのCMに流れていて「そやそや」と思い出しこのこわい話をさっそくレンタル。
”ロンリー・ハーツ・キラーズ”の題材は同じみたい。やはり、アンモラルな恐ろしく、そして哀しい映画だった。”愛”とは美しくも素晴らしいものでもないのだ。
被害者も加害者も哀しい。なのにみごとに加害者側の方が幸せだったのでは?と描き出している。
人は孤独に弱いと言われるやん。いわゆる「いじめ」はその弱みをついてくる。さぼてんも自己完結型(誰に認められなくてもえーやん。自分で自分の事をなかなかやんと思っていたら)でありたいと思いながらも、HPを作っている事自体交流を持ちたいと願っている。人間はそういうサガをもっている生き物やねんな。そやけど人生80年の今、孤独という”魔”には陥らないという覚悟を持たないといけない。
おすすめ度★★★
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オー・ブラザー! O BROTHER,WHERE ART THOU?

2000年 米国 108分
監督・脚本 ジョエル・コーエン
製作・脚本 イーサン・コーエン
撮影監督 ロジャー・ディーキンス
美術 デニス・ガスナー
音楽 T=ボーン・バーネット
出演 ジョージ・クルーニー(ユリシーズ・エヴェレット・マックギル)/ジョン・タトゥーロ(ピート)/ティム・ブレイク・ネルソン(デルマー)/ホリー・ハンター(ベニー)/ジョン・グッドマン(片目の聖書セールスマン)/チャールズ・ダーニング(パピー知事)
あらすじ
1930年代、ミシシッピー州の囚人達が道路工事をしている最中まんまと逃げ出した3人。もうすぐダムの底に沈んでしまうお宝目指して3人は旅をはじめる。この三人は実はとっても芸達者だったのだ。
感想
ジョージ・クルーニーがクラーク・ゲーブルに見えた(**)。
「反則王」「ザ・ミッション」が好きなさぼてんにとって、コーエン兄弟の作品はいささか芸術性が高い。クォリティが高い。でもって敷居が高い。それでも惹かれてしまう風変わりな魅力がある。今回は様々な遍歴を経て故郷に辿り着くという神話風テイスト。

プレストン・スタージェス監督「サリヴァンの旅」ね、思い出しますね。
はい、カメラさん、お願いします。

この写真「真実の世の中」知ると貧乏人の格好して旅にでた映画監督サリヴァン。どうしてこんな事するのか。苦労知らずのぼんぼんでほんとの映画作れない言うね。旅の途中でベロニカ・レイクとカフェで初めて出会った。ベロニカ・レイク売れない女優なのね。きれい、きれいな人。まあ、みなさん。なんてきれいなんでしょ。故郷に帰るいうベロニカに「ぼくの仕事、元映画監督。コーヒーごちそうになったお礼に仕事紹介してあげる」言うサリヴァン。ベロニカ「ルビッチ監督に紹介して」いうのね。サリヴァンなんて応えるか。 「ルビッチって?」  なんでしょね。遊び心、ですねえ。
ところがね サリヴァンちょっと間違って囚人になってしまう。さあどうなるでしょ。どきどきしますね。 まあ、つらいつらい仕事つらいつらい毎日、クリスマスに教会で映画見ました。大笑いしますね。まあ、楽しい楽しい。映画、なんて楽しいんでしょ。楽しい映画みんな見たがってる、気づきますね。 サリヴァン役のジョエル・マックリーいう役者さん、ヒッチコック監督の「海外特派員」、 ありましたね。
はい、カメラさん、ありがとう。


米国人は映画が大好きなんだ、音楽が大好きなんだ、ついでに政治も好きなんだという正統米国南部の大不況時代を描く映画。歴史の浅い米国の一番の文化は映画。その文化を継承し次の世代に渡す大事な輪となっている映画人はティム・バートンとコーエン兄弟のような気がする。このお二人は「アメリカ イズ ワールド」でもなけりゃ、「アメリカ イズ ナンバーワン」でもないアメリカ映画を撮る監督だと感じる。
おすすめ度★★★★
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グリーン・フィンガーズ greenfingers(うまれながらの庭師)


2000年 米国 91分
監督・脚本 ジョエル・ハーシュマン(米国人だそうです)
製作 ダニエル・J・ビクター
出演 クライブ・オーウェン(コリン「潜在殺意」)/ヘレン・ミレン(ジョージナ「第一容疑者」)/デビッド・ケリー(ファーガス)/ウォーレン・クラーク
メモ 2001.11.3 レンタルビデオ
あらすじ
少年時代の罪で15年間刑務所暮らしをしているコリンが移された刑務所がエッジフィールド更生刑務所。天国のような場所だ。柵も堀も鉄条網も監視カメラもない。ここでは囚人達が自主的に更正プログラムに取り組まなければならない。コリンがハッジ刑務所長にあてがわれたのはなんと園芸だった。
感想
「ちまちまと草木の世話なんかできるかいっ!」とうそぶいていた囚人達が段々とガーデニングの虜になっていく前半が面白い。人をあやめた囚人達とおば様道楽の美しく繊細げなガーデニングというアンマッチににんまり。描きすぎていないラストもうまいね。
特筆すべきは無期懲役囚のじい様ファーガスでしょう(↑)。
「ウェイクアップ!ネッド」のかわいいじっちゃんです。この方を見るだけでも価値あり。

−ガーデニングについて−
英国って庭仕事に夢中やねんなあとわかったのはクリスティの「ミス・マープル物」です。バントリー大佐夫人のドリー・バントリーが夢中でしょ。いつも球根のカタログなんか見てる。

−庭木を育てるって事について−
新人だった頃会社の同期の友達にモテモテの子がいて、小悪魔の様でさぼてんなんかその子といると引き立て役という程の存在感すらなく「背景」「壁紙」状態だったんですが彼女のお父さんというのが大会社の重役でなかなかだった。さぼてんが若い頃、一時スカートの裾から5センチほどレースが見える(昔の人から見たらシミチョロか?)というようなファッションが流行った事があるのですが、おしゃれな彼女が朝会社に行こうとすると、そのお父さんがちらっと見て「下着で会社行くのか」とか言う(笑)。毎夜夜遊びしていた彼女に毎朝なんかちろって言う。「絶対会社の人に嫌われてるわ」と彼女は言ってました。
「Tちゃん、お父さんに言われへん?」と聞かれたのですが「うちんとこは、あんまりうちに感心ないねん。」「駅へと歩く父親を、毎朝遅刻寸前で必死の形相で追い越しがてら『おはよっ』と叫んで走って行くような娘に多くは望んでへんみたい。」と応えてました。(そういや昔、土曜半ドンだからとTシャツにチノパンツというラフなカッコしているさぼてんを見て、マンションのEVで朝時々会うどっかの中規模の会社の顧問みたいなおじさんに『その格好で会社行かはるんですか?』って聞かれた事がある。「会社に行くどころか制服ないもんでこのカッコでオフィスで働くんです。」とはとても言えなかった(汗) よそのおやじに注意されているヤツだったんです。)。 その同期の友達の家には庭があって、会社に行く前のお父さんが五葉の松を植木鋏でパチッ、パチッと剪定しながら「植木はな、 手ぇいれただけの事はある」とか聞こえよがしに言うんやって。笑った。
おすすめ度★★★1/2
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反則王 The Foul King

2000年 韓国 112分
監督・脚本 キム・シウン(「クワイエット・ファミリー」) 
撮影監督 ホン・ギヨンピョ(「ユリョン」「イルマーレ」)
出演 ソン・ガンホ(イム・デホ 
「JSA」))/ソン・ジニョン(館長の娘)/パク・サンミョン(先輩プロレスラー)/チャン・ハンソン(館長「カル」」のオ刑事)/シン・グ(デホの父「八月のクリスマス」)/ユ・ビホ(敵役プロレスラー)/シン・ハギョン(不良「JSA」)
メモ 2001.11.2 心斎橋ビッグステップ・パラダイスシネマ
あらすじ
しがない銀行員デホの職場には鬼のような上司がいた。「野生の王国」が好きなその上司は「この世はジャングルだ。生存競争に勝てない者は消えるしかないっ」という信念の持ち主。なにかととろく営業成績最悪、遅刻常習犯のデホは目をつけられ叱咤されるだけならまだしも、トイレで気を許している時に後ろからヘッドロックをかけられるのだ。毎日酷い目にあいなんとかかわしたい一矢報いたいデホは、目に付いたうらぶれたプロレスジムに吸い寄せられる。子供の頃のデホには反則王のウルトラタイガーマスクが英雄だった。
感想
さぼてんのプロレスの知識は「カリフォルニア・ドールズ」「ファイアボール・ブルース」が全て。ボクシングといい、プロレスといい「なんで好きこのんであんな痛い思いをしたいのか、さっぱりわからん」訳で、TVドラマ「アンティーク」で滝沢が「ボクサーに戻れるなら何でもする」と言うのに向かって「そぉぉ? ケーキ職人の方がえーと思うけど」と話かけている人間。
そやねんけど、このプロレスのセンスゼロのさぼてんが見ても面白い映画だった。「ウォーター・ボーイズ」のプロレス版かな。飛翔するし。バックドロップとかいう技とかコーナーポストからのバク転とかかっこよく美しい。パイプ椅子を振り上げての場外乱闘シーンは必見!
反則技「フォークでおでこ突き刺された」先輩プロレスラーが「お客さんが喜んでくれてよかった」と怪我の手当うけながら嬉しいそうやねん。涙でそう。結構情けないスポーツなんだ。それでも、みんなプロレスが大好きなんだ。この映画はビデオで見ると2倍楽しめるかも。ディープなプロレスファンも楽しめる映画なのか聞いてみたい。
お気に入り度★★★★1/2
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