「架空の庭」の入り口へ 

Passion Flower

時計草

時計草の出てくる小説をご紹介しています。

時計草

トケイソウ科の常緑つる性植物

〔別名〕ハナトケイソウ 〔花期〕7〜8月 

〔花言葉〕宗教的情熱・聖なる愛・恋のはげしい苦しみ(花が裏返しになっているもの)

「時計草」という和名は、雌しべが時計の針のように見える花の様子から。英名はPassion Flower。キリストの受難(Passion)に由来する。槍形の葉がキリストの横腹を突いた槍を思わせ、紫色の5つの花弁がキリストの創傷を思わせるなど。

 

<小説>


高楼方子 『時計坂の家』 リブリオ出版

いとこのマリカから来た手紙をきっかけに、フー子は祖父母の住む汀館へ行くことになった。ところが、マリカと遊べると思っていたのに、マリカはすぐに帰ってしまう。
がっかりしたフー子が汀館の中を歩いていると、二階への踊り場にある窓がおかしな位置についているのに気づく。
よく見ると、そこは扉だったらしい。フー子がぼんやりと窓の向こうを見ていると、窓枠にかかった懐中時計の時を刻む音がきこえてきて……。

不思議な庭をめぐるファンタジー。

大きく開いた白い花びらの中に、さらにもうひとつ、紫がかった糸のような花びらを持つ花が開いていた。それはあたかも、秒刻みの文字盤を思わせた。その中心からは、赤と緑の針―― いや、おしべとめしべがのびている。

<漫画>


なるしまゆり 『少年魔法士』 新書館

1996年の香港でとある事件の解決に関わったカルノは、日本で敷島勇吹という少年と出会う。
彼らの持つ異能と世界との関わりあい、彼らの成長を描いたファンタジー。
時計草は登場人物の一人が好む花。