Cape jasmine
梔子(クチナシ)
クチナシの出てくる小説や漫画などをご紹介しています。
アカネ科の常緑低木
〔別名〕山梔子・金銀花 〔花期〕6月〜7月中旬
〔花言葉〕とても幸せです・私は幸せです
白い花はとてもよい香りを放つ
<短歌・俳句>
みみなしの 山の口なし えてし哉
おもひのいろの したぞめにせん (よみ人しらず/古今和歌集)
くちなしの 花さくかたや 日にうとき (蕪村)
<小説>
三浦しをん 『白蛇島』 角川書店
島を出て、本土の高校に通うことになって三年。休みの日にもあまり足を運ぶことのなくなっていた故郷の島に悟史は久しぶりに帰ってきた。島は十三年ぶりの大祭を迎えようとしているのだ。
周りを囲む海、濃密な近所づきあい、「持念兄弟」という風習、荒垣神社の祭り……息苦しく思っていた島の暮らしにやはりなじめないものを感じる悟史に、持念兄弟の光市はいつもと変わらず接してくれる。
島での信仰を頑なに守ろうとする人々、島の風習をよく思わないものたち。それぞれの立場の違いから起こるある出来事によって、悟史と光市たちは島の秘密に近づいていくのだが……。
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何度も出てくるクチナシの花の香りが、重苦しい雰囲気を作りあげています。
<漫画>
わかつきめぐみ 「くちなしの薫る頃」(『ゆきのはなふる』収録) 白泉社
鶉山の主様は梔子山の主様が好きで恋文を書いたのだが、「いいお友達でいましょうね」という返事に泣き暮らしていた。
あきらめることもできずに梔子山の茜姫を訪ねる主様に、茜姫は無理なお願いをしてくるのだ。主様は困ってしまい……。
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「くちなしは一輪でも香りがきつい」と陰口を言われている茜姫の真意は?
続編もあります。