
旅行日:2010.4.14~16
新緑に包まれた天城温泉と駿河湾に沈む夕日をめざして伊豆半島へ我愛車を走らせた。東北道を南下し首都圏の道路は専らカーナビの指示とおりに走る。東名道に入り沼津インターからいよいよ伊豆地方へ降りる。二泊三日の今回の気まぐれな旅は初日は好天に恵まれたものの、二日目からはあいにく雨降りの悪天候。残念ながら西伊豆での感動的な夕日には出会うことはできなかった。でもまあまあそれなりに旅情あふれるいい旅ではなかったかと思っている。

伊豆市 ・ 修善寺を訪ねて
沼津から高速道路を降りて国道136号を南下、伊豆市修善寺町に入る。修善寺の中心街から少し温泉街へ向かうと、この町の由来ともなっている修禅寺がある。いまから約1200年前の807年に弘法大師によって開かれた寺だという。静寂で新緑に包まれた歴史を感じる観光スポットである。

写真:(左上)修禅寺の山門 (右上)修禅寺本堂 (下段)修善寺温泉街
中伊豆 ・ 天城峠を行く
修善寺町から国道414号線を下田方面へ南下する。一時間もすると川端康成の「伊豆の踊子」の舞台となった天城湯ヶ島温泉郷に着く。そこからしばらくして天城峠にさしかかる。未舗装の険しい旧道の方へ回ってみると、登り詰めた地点に天城トンネルがあった。馬蹄形の石造りの堅牢な隋道で、いまでは「日本の道100選」にも選ばれていて、重要文化財および有形文化財にも指定されている。踊子たちが通った道かと思うと少々感動的だ。

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(左上)馬蹄形の石造りの隋道入り口 |
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(右上)隋道の中から河津方面への出口を望む |
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(左下)険しい山道の旧天城道 |
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滝と露天風呂の癒しの温泉
天城峠を越えてまもなくのところに滝と露天風呂の癒しの温泉がある。露天風呂に入るには沢づたいに降りて行かなくてはいけないが、大滝見物の一般観光客もいるため水着着用となっている。水着なんて用意して来なかったので宿から借りることに。滝のしぶきを浴びながら、これまでの長旅の疲れを癒す。とても気持がいい。今日はここに宿泊することに。

写真:大滝のしぶきを浴びながら入る露天風呂
天城路を行く
伊豆半島の中心部分を縦断する国道414号線道路を更に進む。この天城湯ヶ島地区は滝や清流に恵まれ自然美が魅力。所々に特産のワサビ田が見られる。温泉街から少し入った所に、日帰り温泉があったので、ちょっと寄り道することに。新緑の静まりかえった山あいの露天風呂はとても気持がいい。
写真:(左)天城路ではところどころに特産のワサビ田が見られる
(右)湯ヶ島温泉・山あいの露天風呂
西伊豆 ・ 土肥金山
修善寺から国道136号を駿河湾方面へ向かう。船原峠を越えるとまもなく伊豆市土肥に至る。ここは江戸時代に栄えたという土肥金山が有名。時価8億円の金塊の展示や砂金採りが楽しめる。喫茶店でのコーヒーにも、おみやげのお茶にも金粉入り。トーストまでも金色に見えるから不思議なものだ。とても高価な気がするが値段は当たり前。
写真:当時の様子が伺える土肥金山入口(左)と金粉入りのコーヒー
恋人岬にて
駿河湾に面した「恋人岬」には永遠の愛を誓い鐘を鳴らす恋人同士の姿があった。グアムにも“プンタン・ドス・アマンテス”という「恋人岬」があり1989年に姉妹協定が結ばれた。天気が良ければ富士山や駿河湾に沈む美しい夕日が望めるというのだが。一人で訪れるのが少々、照れくさい気がしないでもない。
写真:恋人岬の「金の鐘」(左)と「愛の鐘」(右)
西伊豆景勝地 ・ 堂ヶ島
西伊豆町の景勝地・堂ヶ島でしばらく休むことに。遊覧船で島巡りすると、迫力ある景色が楽しめる。西伊豆には夕日の名所がいくつかあるが、この付近の島影から望む夕日は格別という。機会があればもう一度訪れてみたいスポットだ。ここには加山雄三ミュージアムもあって彼の映像や写真が展示されている。
写真:堂ヶ島遊覧船のりば
右の画像は黄金崎からの夕日(西伊豆町観光協会のホームページより)
彫刻ロードを南下
堂ヶ島を過ぎて更に南下すると、しばらくは道路沿いに白い彫刻が点在する道にさしかかる。つい彫刻に見惚れてしまうが、カーブに気をつけて安全運転で進む。

写真:点在する白い彫刻
伊豆半島最南端 ・ 石廊埼灯台
伊豆半島の最南端、南伊豆町の石廊崎に立ち寄る。石廊崎港から歩いて20分ほどで神社の鳥居をくぐると白亜の石廊埼灯台が目に入る。さらに断崖の海岸へ進むと岩場に張り付くように石室(いろう)神社があった。海上交通の安全と縁結びの神様が祀られている。展望台から眺める断崖絶壁の風景はとてもすばらしいとともに、恐ろしさをも感じる。

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(左上)伊豆半島最南端に立つ石廊埼灯台 |
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(右上)石廊崎の岩場に張り付くような石室神社 |
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(左下)石廊崎展望台から |
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南伊豆 ・ 異国情緒溢れる下田市
旅の三日目、南伊豆の下田市を歩いてみた。この日は残念ながら雨の日。せっかく異国情緒あふれる下田に来たのに、予定の行動がとれない。でも、下田市街の様子やペリーの上陸地点や黒船の遊覧船に出会うことができ、龍馬ブームもあって歴史のまち、ノスタルジックな雰囲気を味わうことができた。

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(左上)フェニックスが立ち並ぶ下田市街 |
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(右上)ペリー提督の上陸地点にたつペリー像 |
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(左下)黒船の遊覧船 |
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名物の河津桜なのだが
最も早く花見が楽しめるという有名な東伊豆・河津川の早咲桜。残念ながら今では葉桜となっていたが、それでも並木道はとても清々しい風景だ。この後、東伊豆・伊東を経由し帰途に着くことに。

写真:河津桜のアーケイド