
旅行日:2013.4.25~27
久しぶりに相棒である我が愛車とともに長距離の旅に出かける。今回は「秘湯めぐり」ということで「日本秘湯を守る会」に加盟する二つの温泉を訪ねることにした。一日目は福井県の虹岳島(こがしま)温泉、二日目は長野県の葛(くず)温泉に。途中、近くの古城や美術館にも寄ってみたので、結構ハードなスケジュールとなってしまった。カーナビ頼りの行程であったが何のトラブルも無くほぼ予定通りに旅することができた。

福井・虹岳島温泉を訪ねて
北陸自動車道の敦賀インターを降りて国道27号を美浜町方面へ、40分ほどで目的の虹岳島温泉に着く。秘湯というと奥深い山中の温泉を思い浮かべるがここは日本海側・三方五湖の水月湖に面した静かな温泉だ。穏やかな湖面に沈む夕日に郷愁を感じる。
写真:(左上)萱葺屋根の温泉宿入口 (右上)温泉宿全景
(下段)水月湖に沈む夕日を眺めながらレストランで食事
さすが秘湯というだけあって、落ち着いた雰囲気を感じさせてくれる露天風呂はとても気持がいい。少し温めの湯だがひとりのんびりと長旅の疲れを癒す。
写真:秘湯の趣を感じる露天風呂
彦根城 ~ ひこにゃんとの出会い
次の日、虹岳島温泉から一時間半ほど、穏やかな湖面の琵琶湖を右手に見て南下。国宝指定の彦根城を訪ねてみる。まず初めに彦根城博物館で彦根市のマスコットキャラクターのひこにゃんのお出迎えを受けた。彦根城は1603年から18年間かけて築城された井伊氏14代の居城。石垣や二重の濠など、城郭全体がほぼ従来のままの姿をとどめている。
また、彦根城に隣接する玄宮園は井伊家の下屋敷の大名庭園。池泉回遊式の優雅な庭園では四季折々の風情が楽しめるという。

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(左上)国宝指定の彦根城天守閣 |
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(右上)ひこにゃんのお出迎え |
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(左下)優雅な大庭園・玄宮園 |
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信州・葛温泉を訪ねて
玄宮園ではあまりの優美さに見惚れてしまい、つい時間を忘れてしまった。足早に次の目的地である信州へ相棒を飛ばす。彦根インターから名神道を北上し、小牧JCTからは中央道へ。さらに岡谷JCTからは長野道に入り安曇野インターで一般道に下りて葛温泉に向かう。何箇所かのSAで休憩したものの、目的地の葛温泉・仙人閣についた時は17時を過ぎていた。宿には到着時刻の遅れを詫びて、すぐさま温泉にしたたる。少々、疲れぎみなので、とても気持がいい。一人で入るにはもったいない。
葛温泉・仙人閣は、大町市から約12キロの高瀬川の渓谷にひっそりとしたたたずまいの一軒宿。登山シーズンともなれば黒部ダムの探勝や、立山連峰の登山の基地にもなるという。

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(左上)夕暮れにひとり露天風呂に |
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(右上)男女入替して早朝にまたゆっくりと |
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(左下)翌朝、雪に見舞われた仙人閣 |
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安曇野ちひろ美術館に立寄る
季節はずれのみぞれ降る葛温泉を後にして安曇野ちひろ美術館に立寄って見る。美術館は雄大な北アルプスを望める広大な丘陵にあり、絵本画家いわさきちひろの絵本の仕事、そして子どもの絵を描き続けたちひろの人生について作品を通して紹介している。にじみやぼかしを生かした独特の水彩画によるこどもの絵は平和の大切さを語り続けている。
写真:ちひろ美術館入口(左)と その遠景
黒い堅固な松本城
近くの駐車場に相棒を休ませて、きれいに整備された濠沿いの歩道を歩き正面に廻る。眼前に黒い城の松本城がせまり圧倒される。松本城は戦国時代に造られたというが、明治維新時に旧物破壊の風潮の中で取り壊し寸前にあった。なんとかその後、逆に城郭保存の風潮が高まり、昭和11年に彦根城同様、国宝に指定された。
今日は土曜日とあって観光客が多く、城の内部の狭く急勾配の階段は大渋滞。天守閣は外から見ると五重に見えるが内部は6階建になっていて敵には分りづらい構造になっているのだそうだ。天守からの眺めは素晴らしくやはり高さを感じる。
写真:松本城の雄姿(左) 天守閣から松本市街の眺め(右)