論理記号∀  : トピック一覧

【記号∀の説明】
 ・論理記号∀の呼称
 ・論理記号∀の使用法
  x P(x) / xX P(x)
  x P(x,y) / xX P(x,y)
 ・論理記号∀の読み下し方
 ・論理記号∀の推論規則
  −論理記号∀の導入則
  −論理記号∀の除去則
【用語別】
 ・全称量化記号
 ・全称記号
 ・universal quantifier 
 ・全称量化子
 ・全称作用素

・対象領域
・議論領域
・変項の定義域

全称量化
全称量化子による量化
普遍量化
・束縛する
・束縛する
・束縛変数(束縛変項)
・自由変数(自由変項)



∀変項 二項述語/論理記号∀ 
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「∀ 変項  二項述語」の具体例1 

  N変項x,nの議論領域とする 
      x ( n > x )  
      n ( n > x )   [前原p.22] 



【解釈】

  「∀ 変項 2項述語」というかたちにおいて、
   変項n,x
   二項述語 を「 n > x 」としたもの。
 
【意味】

・「x ( n > x ) は、
 「xの中身が、どの自然数であっても、
  自然数nxより大きいという性質・条件を満たす
  つまり、
  「自然数nは、いかなる自然数よりも大きいという性質・条件を満たす
  という
  nの中身だけに依存して、様々な命題を表す命題関数
  (N議論領域とする1変項nの命題関数)。
 
 ・2項述語(2変数命題関数) n > x 」は、
  x,nの中身に依存して、様々な命題を表すが、
  x ( n > x ) は、
  nの中身だけに依存して、様々な命題を表す。 

【読み下し例】

 「自然数nは、すべての自然数より大きい。」[前原p.22] 
 「どんな自然数xをとっても、n > xが成立する」[井関p.9]

 ※この命題関数を真の命題にする自然数nは存在しない。







【文献−数学一般】
 ・中内『ろんりの練習帳』例題2.3.3(p.90);
 ●本橋『新しい論理序説』4.2(pp.67-69):∀∃,∃∀。
 ・松井知己『だれでも証明がかける−眞理子先生の数学ブートキャンプ』2.6二重量化(p.38);2.6三重量化(pp.38-46

【文献−数学基礎論】
 ●前原昭二『記号論理入門』第1章§7多変数(pp.20-23);§8自由変数束縛変数(pp.23-26)。
 ・井関清志『集合と論理』§1.2(p.9):実数の大小を例。 

【文献−分析哲学・論理学】
 ・野矢茂樹『入門!論理学』第6章(pp.218-9)二重量化の説明.

【文献−数理経済】
 ・神谷浦井『経済学のための数学入門pp.21-22:二重量化.議論領域の違いで、真偽が変わる点への注意;



 



【用語】

  ・「 x ( n < x ) 」の「∀」は、全称記号とよばれる論理記号

  ・「 x ( n < x ) 」の「∀x」は、全称量化子全称作用素とよばれる。
 
  ・全称量化子・作用素「∀xを「n < x」の前につけて「 x ( n < x ) 」をつくることは、
   全称量化・普遍量化とよばれる





  ・「 x ( n < x ) 」というかたちのなかで、全称量化子・作用素「∀xによって量化された
    「n < x
   は、
   全称量化子・作用素「∀xスコープscope適用範囲,視野,作用域 
   などと呼ばれる。 




  ・「 x ( n < x ) 」において、「∀xによって量化された n < x 」のなかの変数xは、束縛変数とよばれる。

  ・「 x ( n < x ) 」において、「∀xによって量化された n < x 」のなかで、束縛されていない方の変数nは、自由変数とよばれる。





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