学名 |
Rumex acetosa |
英語名 |
Common sorrel(コモン・ソレル) |
仏名 |
Oseille(オゼイユ) |
和名(日本語名) |
スイバ(すいば) |
生薬名 |
酸模(サンモ、さんも) |
分類 |
タデ科 多年草 |
原産地 |
ヨーロッパからアジア |
特徴 |
アジアからヨーロッパにかけて広く分布するスイバ(ソレル、オゼイユ、すいば)は、タデ科の小型の多年草です。日本でも日当たりのよい田畑やあぜ道、路傍などに自生しているのを見かけます。
スイバ(すいば)という名前の由来は、春先の茎葉をかむと酸味があるため、「酸っぱい葉」からついたとする説が有力です。江戸初期の博物学者貝原益軒(かいばらえきけん)は、その著書「大和本草(やまとほんぞう)」の中で「酸模」をスイバ(すいば)と読ませており、江戸中期の図説百科事典である「和漢三才図会(わかんさんさいずえ)」では、スイバ(すいば)をスカンポと記しています。また、この酸味から地方によってはスッカシ、スイコンボウ、スイコなど、様々な名前で呼ばれています。
こうして昔から身近な山菜として食用あるいは薬用として利用されてきたスイバ(ソレル、オゼイユ、すいば)ですが、特に茎葉の部分は蓚酸(しゅうさん)を多く含むため、食べ過ぎると下痢や胃腸炎、肝臓障害を起こす危険性があり、十分に注意する必要があります。それとは対照的に乾燥させたスイバ(ソレル、オゼイユ、すいば)の根茎は古来より生薬の酸模として、利尿や緩下などの作用があるため、便秘や胃内出血、尿の滞りなどの治療に利用されてきました。スイバ(ソレル、オゼイユ、すいば)は使い方や使用量次第で益にも害にもなる自然薬なのです。 |
成分 |
○茎葉…蓚酸、蓚酸カリ、蓚酸カルシウム
○根、根茎…アントラキノン配糖体の一種であるクリソジャノール、エモジン、フイスチオン
○茎、葉、花…フラボン配糖体の一種であるルチン、ビテキシン、ヒペリン、フラボンの一種であるクエルセチン、ケンフェロール、ミリセチン
○果実…脂肪油など |
効能(効果、効用、薬効、作用) |
○内用…緩下作用、利尿作用、収斂作用
○外用…殺菌作用など |
育て方(栽培方法、管理方法) |
寒さに強く、育てやすいです。増やしたいときには秋か早春に株分けで増やします。 |