学名 |
Angelica keiskei(アンゲリカ・ケイスケイ) |
英語名 |
Ashitaba |
和名(日本語名) |
アシタバ |
生薬名 |
明日葉 |
別名 |
明日葉(アシタバ、あしたば、あした葉)、明日草、鹹草(アシタグサ)、間草(アイタグサ、アイダグサ、カンソウ)、八丈草(ハチジョウソウ)、八丈ゼリ(ハチジョウゼリ) |
分類 |
セリ科 多年草 |
原産地 |
日本 |
特徴 |
明日葉(アシタバ、あしたば、あした葉、明日草)とは大型のセリ科の多年草で、もともとは日本固有の植物です。千葉県や神奈川県、静岡県などの関東南部から中部地区、伊豆七島、紀伊半島、小笠原諸島など、太平洋沿岸の砂地に広く自生しています。
草丈は約1mです。大型の葉で、羽状複葉の代表種類(品種)です。夏から秋にかけて雄大な淡黄色の花をつけます。
中でも明日葉(アシタバ、あしたば、あした葉、明日草)となじみが深いのが八丈島です。八丈草、八丈ゼリとも呼ばれ、日常の料理に欠かせない大切な野菜として、長い間自給自足に頼らざるを得なかった島民の胃袋を満たしてきたのです。
この明日葉(アシタバ、あしたば、あした葉、明日草)という名前は、文字通り「朝摘んでも、翌朝になれば同じ場所から新しい葉が伸びる」成長の早さに由来します。実際の成長速度はこれほど早くはありませんが、1週間ほどで新芽が出てきますから、生命力が強いのは確かです。そのため江戸時代の儒学者貝原益軒が記した「大和本草」や江戸期の百科事典「和漢三才図会」にも、滋養強壮作用のある野菜として紹介されています。
明日葉(アシタバ、あしたば、あした葉、明日草)には各種ビタミン、ミネラル、たんぱく質、食物繊維などの栄養成分がバランスよく含まれています。さらにフラボノイド、カルコン、イソクエルチトリンなどの成分も豊富なので、これからもさらなる薬効が発見される可能性を秘めています。
明日葉(アシタバ、あしたば、あした葉、明日草)の茎はその生命力を表すかのように太く、草丈が50〜100cm以上にも成長します。根からは赤みを帯びた長い茎が数本伸び、それぞれの茎に羽状複葉(分かれた茎の両側に左右対称に葉をつける状態)が出ます。複葉となしている小葉は周囲に不正に鋸歯があり、1年を通して光沢のある淡い緑色を保ちます。
春から夏にかけて採取したこの小葉を日に当てた後、陰干ししたものが高血圧予防の生薬となります。
茎や葉に傷をつけると、傷口から粘り気のある黄色の汁が出ます。この汁は葉にも含まれるフラボノイドやイソクエルチトリンなど、血管を丈夫にして便通をよくする成分を含有しています。
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成分 |
茎葉…イソクエルチトリン、ルテオリンなどの配糖体、フラボノイド、カルコン、ビタミンB12、植物性ゲルマニウム、アロマオイル(精油、エッセンシャルオイル)など。
根…アンゲリカ酸、ベルガプテンなど。 |
効能(効果、効用、薬効、作用) |
高血圧予防、毛細血管の強化、血液循環や食欲の促進、強壮、強精など。 |
使い方(利用法、利用方法、活用法) |
若葉を食用、佃煮等の料理にします。 |
注意! |
5〜6月には花茎が出て、8〜10月になるとその葉頂に黄白色の複数の小花が開花し、晩秋に楕円形の果実を実らせますが、残念ながら食用や薬用にはなりません。 |
育て方(栽培方法、管理方法) |
日当たりのよい場所を好みます。水はけのよい堆肥か腐葉土をすき込んだ土作りをすることが大切です。春か秋に種まき(種蒔き)し、強い株を残すように間引きして、株間を十分取って肥培管理をします。 |