ダグラス・ハーディングが開発した自己探求の方法

実験
実験1―ここを指差す
実験2―頭のない体
実験3―鏡の実験(1)
実験4―鏡の実験(2)
実験5―顔対顔がないもの
実験6―目を閉じて実験する
実験7―すべての物事になる
実験8―世界を回転させる
実験9―触る実験
実験10―頭がない円
実験11―紙袋の筒の実験
実験12―手の中の現金
実験13―物との距離をなくす
本当の姿に目覚たままでいる
実験

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実験10‐頭がない円

友人たち、3人から10人の間で、円を作って、立ってください。接近できるように、お互いの肩に腕を置き、そして、下を見てください。

そこに、あなたはいくつかの体からできている円を見ます。明らかに彼らは、お互いに異なる存在であり、それぞれが自分の空間を占めています。彼らはある種の「一体感」の中には溶け込みません。一つひとつの肉体は名前、背景、歴史、国籍などなどをもっています。下の向こうでは、私たちはお互いに分離しています。

円の外からの眺め

では、自分自身の肉体に気づいてください。それは胸から上は無の中に消えています。この視点から、他の肉体もまた、彼らの胸から上が、あなたの肉体が消えている同じ無へ消えていることに気づいてください。

あなたから見た眺め

ここ頂上では、多くの無の物はなく、ただ一つだけです。ここでは、淵のない空間には、お互いをわける線も、名札も、私のものとかあなたのものという無を少しというなものはありません。ここでは、私たちは分かちがたく一つです。

ここの頂上にある名前のない気づきは、すべての異なった肉体を含んでいます。それらは、名前のないこの一つなるものへ消え、これから現われてきます。

下を見れば、一人ひとりが自分自身のユニークな視点、思考、感情をもっています。私はあなたが考えていることやあなたの過去が何かを知りませんし、あなたの名前さえ知らないかもしれません。でも、私はここ円の頂上では、あなたが本当は誰かを見ることができます。

ここ頂上では、下にある違いを破壊することなく、私たちのすべての違いが消え、すべての分離が克服されます。頂上のこの空間には、あらゆる視点をいれる余地があります。

頭のない円は、円の寺院のようなものです。肉体は円柱のように壁を作ります。でもこの寺院は破壊されてしまいました――屋根が吹き飛ばされてしまったのです。その寺院は空に向かって広く開かれています――その空は完全に明晰で、境界がありません。そして、あなたがその無限の空――存在の空です。

今、下を見下ろしているのは誰ですか?

見ている存在を見て、私は、自分の本当の姿、境界をもたない一なる者のところへ戻ってきました。私は、この一なる者はあらゆる人を含んでいることに気づきます。円の下では、私は多くの中の一人です――他の人たちは私の横に立っているか、離れて立っているか、いっしょに立っているか、私と面と向かって立っているかです。でもここ、胸の線より上では、他者は存在しません。すべての分割は癒され、すべての分離は克服されています。

ここでは、下のすべての私たちを含んでいる、すべての存在の中の一なる者がいます。あなたが、その一なる者です。