ダグラス・ハーディングが開発した自己探求の方法

実験
実験1―ここを指差す
実験2―頭のない体
実験3―鏡の実験(1)
実験4―鏡の実験(2)
実験5―顔対顔がないもの
実験6―目を閉じて実験する
実験7―すべての物事になる
実験8―世界を回転させる
実験9―触る実験
実験10―頭がない円
実験11―紙袋の筒の実験
実験12―手の中の現金
実験13―物との距離をなくす
本当の姿に目覚たままでいる
実験

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実験5‐顔対顔がないもの

この練習を友人とやってください。友人の顔を見てください。そして、彼(彼女の)の顔の色、形、目、鼻、髪の毛などに気づいてください。

まず、相手の顔と自分の顔を同時に見ることができないことに気づいてください。ここには、目もなく、色もなく、形もありません。まったく見るべきものが何もありません。空っぽで、明晰で、開かれていて、境界がないのです。そして、ここのこの<空間>は、友人の顔でいっぱいです。

別の言葉でいえば、現在の証拠にもとづいて、あなたの友人を見るとき、あなたは「顔対顔」になっていますか。それとも、「顔対顔がないもの」になっているでしょうか? あなたは自分自身の頭を失って、代わりに友人の頭を受けとっています。あなたは自分自身の顔ではなく、彼(彼女)の顔、外見を身に着けています。

明らかに外側から見れば、あなたとあなたの友人はそれぞれ一つ頭をもっています。外側からみれば、これは意味があります。でも、あなたは外側ではなく、内側から、まったく距離のないところから、その状況を見ています。

あなたの顔・頭は、友人の顔・頭のために、消えているのではないでしょうか?

これは実際、あなたが自分自身の頭を失って、世界の自分以外の人の頭を得ていることになります。あなたはあなたの友人です。あなたはあなたの隣人です。あなたは、他の人たちのために開かれて<作られて>います。この気づきは、隣人を愛するよい基礎となります。