2016年2月の映画  戻る


特捜部Q−キジ殺し
2014年 119分 デンマーク/ドイツ/スウェーデン
監督 ミケル・ノルガード
原作 ユッシ・エーズラ・オールスン
脚本 ニコライ・アーセル/ラスマス・ヘイスターバング(「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」)
撮影 エリック・クレス
キャスト ニコライ・リー・コス(カール・マーク「天使と悪魔」)/ファレス・ファレス(アサド)/ダニカ・クルチッチ(キミー)/ピルウ・アスベック(実業家ディトリウ・プラム)/ダビド・デンシック(ウルレク・デュブル)/ヨハン・ルイズ・シュミット(ローセ)
メモ 2016.2.28(土) シネ・リーブル梅田 未体験ゾーンの映画たち1300円
あらすじ
特捜部Q「キジ殺し」
20年前双子の息子と娘を殺された元警部が自殺する前日の夜、カール・マークは元警部に待ち伏せされ「捜査をしてくれ」と懇願されていた。それは遺言だ。犯人は高名な弁護士がつき3年しか服役していない。出所している犯人をアサドと訪ねると妙に豊かな生活をしている。おかしい。次は高名な弁護士に事情を聞きに行く。だいたい事件当時警察へ通報電話をしたのは誰なんだ? リール式の録音テープをカールは何度も聞く。通報者が鍵だ。突破口だ。
感想
「特捜部Q−檻の中の女」に続く「特捜部Q」シリーズ第二弾。森、石造りの家、お屋敷、寄宿生活と古いヨーロッパの雰囲気の中、刑事の地道な捜査と20年前の事のおこり、隠された秘密が暴かれていく。
冬の長い北欧の陰湿で陰惨なミステリの映画化。といっても原作はカールも助手のアサドも、変人ぶりではふたりを凌駕するローセもめちゃめちゃでユーモアと皮肉があるねんよ。今回カールもアサドも満身創痍になりながら20年逃げておかしくなっているキミーを救おうと奔走し、巨悪に挑む。 キミーは人生を総括し壮絶やった。
 
607頁あり、ポケミスやのにポケットに入らないという量の原作を思いきりよく切りコンパクトにまとめた脚本がよく出来ている。ただ、新顔のローセがどんなに「パンクでぶっちょうずら」かと期待してたんやけど、普通の女の人やったわ。ちょっと残念。
お薦め度★★★★戻る

スター・ウォーズ エピソードZ フォースの覚醒 STAR WARS:THE FORCE AWAKENS
2015年 142分 アメリカ ディズニー
監督 J・J・エイブラムス
脚本 ローレンス・カスダン/J・J・エイブラムス/マイケル・アーント
音楽 ジョン・ウィリアムズ
キャスト デイジー・リドリー(砂漠の惑星ジャクーに住むレイ)/ジョン・ボイエガ(元ストームトルーパーFN2187・フィン)/アダム・ドライバー(ダークサイドに行った中二病カイロ・レン:ベン)/マズ・カナタ(タコダナの古城の主)/オスカー・アイザック(レジスタンスの飛行士ポー・ダメロン)/BB-8(ポーのドロイド)/ドーナル・グリーソン(ファースト・オーダーのハックス将軍)/マックス・フォン・シドー(ルークの地図を手に入れたロア・サン・テッカ)/ハリソン・フォード(ハン・ソロ)/キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ姫)/マーク・ハミル(ルーク・スカイウォーカー)/ピーター・メイヒュー(チューバッカ)/アンソニー・ダニエルズ(C-3PO)/ケニー・ベイカー(R2-D2)/スター・キラー(武器)
メモ 2016.2.20(土) TOHOシネマズなんば
あらすじ
「ジェダイの帰還」から30年がたち、銀河系はまたしても新たな悪、全体主義の「ファースト・オーダー」に脅かされていた。頼みの最後の騎士ルーク・スカイウォーカーは、弟子の育成にミスり傷心のまま姿をくらましている。
レイア・オーガナ姫(将軍)は、兄ルークの行方を捜すため、レジスタンスのパイロット(ポー・ダメロン)とドロイドBB-8(ビービーエイト)をジャクー星に送る。
感想
「オデッセイ」に比べると歴史を感じさせる作品。
ミレニアム・ファルコン号がかっこいい! ファルコンの映画と言ってもいい。ジャクー星でタイ・ファイターから低空飛行で逃げるシーンがまずすばらしい。。
あんたは第一次世界大戦のレッド・バロンかとも思うけれど、緑の惑星タコダナでのポー・ダメロンの空中戦もよかった。
暗黒側がクローン戦士を使わないところやいまどき肉弾戦に若干苦しさを感じるけど、そんな些末な事はいいの。 「スター・ウォーズ」わくわく。
縛りが少なく美形のパドメ・アミダラ(ナタリー・ポートマン)とアナキン・スカイウォーカー(ヘイデン・クリステンセン)を配しスタイリッシュだったエピソードU、Vと異なり、イモくさく 土くさく作られている。悪側「ファースト・オーダー」の最高指導者(カイロ・マスター)スノークは「ハリー・ポッターシリーズ」のヴォルデモート卿かと思いました。
それにしてもダークサイドに落ちる一家やわ。服装もフリーの共和国側よりも、制服があり厳しい規律を好み、カリスマ指導者に惹かれがちな人がいるんやね。
 
次はレイの秘密が明かされるのか(いったい誰の子なん。レンの双子の妹か)、ジェダイのルークは因縁通り元弟子に殺されるのか 期待高まる!
<メモ>
スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス (1999) クワイ=ガン・ジン、ダース・モール、オビ・ワン=ケノビ
スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃 (2002)  オビ=ワン・ケノビ、アナキン・スカイウォーカー、ドゥークー伯爵
スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐 (2005) アナキン・スカイウォーカー(ダース・ベイダー)、ダース・シディアス(シス卿)
スター・ウォーズ エピソード4 新たなる希望 (1977) オビ=ワン・ケノビ、ルーク・スカイウォーカー、ダース・ベイダー、ターキン提督(スターデストロイヤー)
スター・ウォーズ エピソード5 帝国の逆襲 (1980) ルーク・スカイウォーカー、ヨーダ、ダース・ベイダー
スター・ウォーズ エピソード6 ジェダイの帰還(ジェダイの復讐)(1983) ルーク・スカイウォーカー、ダース・ベイダー
お薦め度★★★★戻る

オデッセイ THE MARTIAN
2015年 142分 アメリカ FOX
監督 リドリー・スコット
脚本 ドリュー・ゴダード
音楽 ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
デヴィッド・ボウイ「スターマン」
キャスト
宇宙組
マット・デイモン(火星に置き去りにされた男マーク・ワトニー)/ジェシカ・チャステイン(有人火星探査<アレス3>のクルー1船長・ディスコミュージック好きのメリッサ・ルイス准将「「インターステラ」のマーフ)/マイケル・ペーニャ(クルー2信心深く木の十字架を持っていたリック・マルティネス少佐「ザ・シューター/極大射程」)/ケイト・マーラ(クル−3・IT担当ベス・ヨハンセン「ドラゴン・タトゥーの女」のルーニー・マーラの姉)/セバスチャン・スタン(クルー4・医師クリス・ベック(ヨハンセンに恋している)ルーマニアの人らしい)/アクセル・ヘニー(クルー5・爆弾を作るドイツ人化学者アレックス・フォーゲル「ラスト・ナイツ」ノルウェーの人らしい)
地球組
ジェフ・ダニエルズ(NASAの長官テディ・サンダース)/キウェテル・イジョフォー(火星探査ミッションの責任者カプーア)/クリステン・ウィグ(広報官アニー)/ショーン・ビーン(「ロードオブザリングのボロミア」<アレス3>の責任者ミッチ・ヘンダーソン)/ベネディクト・ウォン(補給機を作るメカニック班ブルース・ン「堕天使のパスポート」 「プロメテウス」)/マッケンジー・デイヴィス(ワトニーの生存を見つける交信班ミンディ・パーク)/ ドナルド・グローヴァー(物理学者リッチ・パーネル)
メモ 2016.2.13(土) 大阪ステーションシティシネマ
あらすじ
「火星の人」
感想
面白かった。 映画と原作はいくつか異なっていたけど、面白かった。
かっこいい人がいっぱい出てくる。
めずらしい事やねんけど、本好きの人は原作読んで映画を見た方がよくわかると思う。
ねたばれ↓
 
 
原作では、4人の命がかかっている補給船をキャッチする宇宙船<ヘルメス>のところが重かった。映画ではマーク・ワトニーをとらえるところが手に汗握る見せ場となっている。
MAV(上昇機)を軽くするための説明に怪獣の様に模型をどんどん壊していくメカニックの人(ベネディクト・ウォン)と、その惨状を見てられないカプーア(キウェテル・イジョフォー)が楽しい。
マット・ディモンはスターになっても素朴でやんちゃな感じやわ。
お薦め度 うちは好き★★★★★戻る

俳優 亀岡拓次
2014年 123分 日本 日活
監督・脚本 横浜聡子
原作 戌井昭人(又三郎)
出演 安田顕(俳優 亀岡拓次)/麻生久美子(諏訪市の居酒屋ムロタ・安曇)/宇野泰平(弟分の俳優・宇野祥平)/新井浩文(監督1)/染谷将太(監督2)/不破万作(居酒屋ムロタ)/野嵜好美(ノザキヨシミ・通訳)/浅香航大(イケメン俳優・貝塚トオル)/杉田かおる(スナックキャロットのママ)/工藤夕貴(エージェントの声・藤井)
メモ 2016.2.6(土) テアトル梅田
あらすじ
エージェントからの電話ひとつで南へ北へ旅しては、監督さんの思惑通り器用にこなす役者、亀岡拓次。彼には人生のビジョンがあるんだかないんだか、酒さえ飲めればいいのか。
感想
安田顕(やすだけん)を見てきた。
無色無臭半透明の寒天のように何色にも染まります俳優と見せながら、世界の隅っこでひっそり異彩を放つ亀岡拓次 37歳。
無名俳優の悲哀と矜持、風変わりで自由な味のある生活を描いたお話。ひとり、技術で生きてはる。
 
予告編の様な映画の断面を切り貼りした笑えるシーン満載かと思っていたら違った。海外の謎の名監督を借りたシュールで観念的な映像もあり。(まあコントの連続ばかりでもねえ。) ここは現実か架空の世界かわからなくなっていく場面展開がいい。原作にはなく監督さんが付け加えたオーディションの「不条理もの一人芝居」は確かに印象的。
面白かったのは、「ベンちゃん演技初めてだから」と監督さんに頼まれて、神がかり的に素人を誘導するかと思いきや、ただの酔っ払いになってぐだぐだするところ。