裕福な商人一家は、嵐で3隻の持ち船が沈没、全財産を失い田舎に隠遁する。贅沢に慣れた兄3人姉2人は都が恋しいが、末娘のベルは野菜や花を育て田舎暮らしを楽しんでいた。船が見つかったとの知らせを受けて、父は喜び勇んで港にでかけるが船は税関に没収され失意の帰り道、吹雪で迷い古城にさまよいこむ。主人がいない古城でワインと料理で腹を満たし、帰りしなに末娘への土産にと庭のバラを手折ると恐ろしい野獣が現れた。商人の命をいただくという野獣に、家族との別れのため一日猶予を願う。家に帰ってきた父から事情を聞いたベルは、父の身代わりに早朝家を抜け出し馬で古城に向かう。
古城でベルは取って食われることはなく、ただ野獣とディナーを共にすることを求められる。
感想
仏の物語を「ジェヴォーダンの獣」の クリストフ・ガンズ監督が映画化。久しぶりに劇場で仏映画を観た。
映像がきれい。仏映画界を担うというレア・セドゥは、鼻の頭が丸い、色の白い柔らかそうな人でした。ヴァンサン・カッセルが10才くらい若かったらなぁとは思いましたが、まあ許容範囲。おじさんが帰って来ると思っていたら、純真無垢な美女が帰ってきて心臓がパクパク。無骨な繊細さがヴァンサン・カッセルはうまいな。我を忘れ追い求める男のサガと近寄れないせつない男心を好演。
「人魚姫」とか「鶴の恩返し」とか万国共通するロマンティックな事態が起こっていたんですよ。昔は。