ロンドンのケニントン地区の民生係ジョン・メイの仕事は、ひとりで亡くなった人の身寄りを探し見つからない場合はひとりで葬儀をあげ葬る事。ジョンは40代半ばの一人暮らしで規則正しい毎日を静かに送っていた。
ある日、ジョンの真向かいのアパートでビリー・ストークというアルコール依存症の年寄りが亡くなり1か月後に見つかる。近くに住んでいながら知らなかった事にショックを受けるジョン。さらに上司から「仕事の効率化」を図るため解雇を言い渡される。ビリーの案件が最後の仕事となった。ビリーはどんな人生を送った人なんだろう。
感想
主人公は「死」を忌みせず、死者に取り憑かれる恐れもいだかず、死者を見守っている。
ええなあ(ため息)。こういう
丁寧な仕事ぶり。
身よりもなくひとりで死を迎える話でありながら、「案外えー人生送ってはったんとちゃうかな」と思わす明るさとちょっとブラックなユーモアもある。
ラストがいい。功徳を積みはったんやね。
「孤独死」って悪いみたいな言葉やね。そうなんかな。係の人に苦労かけるのは申し訳ないから、早く見つかるようなシステムができればいいのにな。