追憶のミャンマー〜バガン(オールドバガン)
 
Bagan(Old Bagan)
 
 
バガン(オールドバガン)
 

  カンボジアのアンコール・ワット、インドネシアのボロブドゥールとともに、世界三大仏教遺跡のひとつに挙げられるバガン。エーヤワディー川中流域東岸の赤茶けた大地に、11〜13世紀に建てられた2300ものパゴダが、文字通り「林立」しています。  

 
アーナンダ寺院
 


       
 
ランドマーク
バガンで最も美しい寺院と言われるアーナンダ。オールドバガンに程近い、街道そばに整然と建っています。均整のとれたシンメトリーがさすがです。
 
牛車
自転車、馬車に次ぐ第三の観光手段として近年脚光を浴びている(?)のが牛車。どうです、平安時代みたいで風情があるでしょう?でも、ハッキリ言って「遅い!」。
 
メインのストゥーパを支える回廊状の建物はまるで城のような造りをしています。須弥山を思わせる見た目はアンコール・ワットに近いものを感じます。
 

   
四体の仏像
寺院内部には東西南北それぞれに異なる姿をした仏像が安置されています。といっても一箇所に集まっているのではなく、それぞれ参道を備えた専用の個室に鎮座ましましています。ミャンマーの常として、こうした崇拝の対象はみんな金ピカなんですね。
   
でかい
天井の高い参道から薄々気づいてはいたのですが、中に入ってみると仏様は本当にでかい。10mくらいはあるんじゃないかな。こんなのに見下ろされたら、そりゃ悪事のひとつも自白しようと思いますよね。いや、別に私が悪いことをしたわけじゃないけど。
   

   
眼力
巨大さと共にこれらの仏様が恐れられている(?)もうひとつの訳は、何でもお見通しのその眼力。正面だけでなく部屋のどこにいても、その瞳がこちらを見ているように感じるのです。一種の騙し絵的な建造手法が使われているものと推察されます。
   
夕暮れ
何せ四体もあるものだから、見ているうちにどれがどれやらわからなくなってきます。気がつくと二周目に入っていたりして。で、ひと通りお参りして外に出ると、空は茜色に染まり始めていました。懐かしい土の香りがそよ風に乗って流れてきました。
   

 
オールドバガン
 


       
 
タラバー門
城壁に囲まれた旧市街には門がつきものですが、オールドバガンの東側の入口に残るこの門はあまりにも素朴で、つい見過ごしてしまいます。世界遺産候補なんだけどね。
 
マハーボディーパゴダ
ホテルで借りた自転車に乗ってオールドバガンの散策に出発。まず見つけたのは、インド・マドゥライのミーナークシ寺院を思わせる独特のフォルム。高さもかなりありました。
 
貴重品
オールドバガンは、街の中心にある、城壁で囲まれた約1km四方のエリア。意外に狭いものの、学術研究上貴重なことから考古学保護区に指定されています。
 

       
 
祭の準備
アーナンダ寺院の近くでは、は年に一度の大祭を数日後に控え、ふだんは何もない原っぱで露店づくりの真っ最中。む〜らの鎮守のか〜みさまの〜。
 
ゴードーパリィン寺院
えっ、タッピニューってここだったっけ?というくらい瓜ふたつなのがこちら。バガンで二番目に高いというから、大きさも同じくらいです。そりゃ間違えても当然でしょ。
 
博物館
王宮を模した外観。ガイドさん曰く「専門家向け」の博物館。展示されている品々が素人の観光客には難しいものばかりなのだとか。そう言われると逆に興味が出るけど。
 

       
 
トラック
見るも微笑ましいボンネット付きの幌トラックに山と詰まれたズダ袋。いやあ、やっぱりアジアの運送業はこれでなくちゃね。積載重量制限なんてそっちのけ。走ればいいのだ。
 
観光馬車
自転車も楽しいけど、馬車に乗っての観光もお勧め。チャーターして、好きなところに連れて行ってもらいましょう。値段も安いし、何より風情があるじゃないですか。
 
タッピニュー寺院
バガンで最も高い寺院。写真では基壇が半分隠れているためさほど大きく見えませんが、間近に寄るとかなりの威圧感。「高い」というより「横幅がある」という感じです。
 

 
街角の風景から
 


       
 
エイヤーホテル
宿泊はオールドバガンの城壁内にあるホテル。ロケーションが最高な上、木材をふんだんに使った部屋は広く、テラスもあり、何日も滞在する人には特にオススメです。
 
日本兵
タッピニュー寺院の隣に、第二次世界大戦時にミャンマーで戦死した日本兵のための慰霊碑がありました。犠牲になったミャンマー人の慰霊碑は見当たりませんでした。
 
20世紀最後の食事
2000年12月31日の夕食はホテルの庭でのオープンディナー。ろうそくの明かりで食べるミャンマー料理はまた格別の味でした。油も少なめだったし。
 

   
お化け屋敷
背後に見えるのはライトアップされたアーナンダ寺院。って、これじゃお化け屋敷のぼんぼりじゃないか。観光地でありながら商業主義に毒されていないこの素朴さがバガンの魅力でもありますね。しかし、本当に何か出そうな雰囲気だな。こうもりもキイキイ飛んでるし。肝試しにはうってつけですね。誰か試してみる?
     
除夜の炎
この日は大晦日。ホテルの敷地内にパゴダがあったので、ミャンマーの伝統に従いロウソクで新年を迎えることにしました。除夜の鐘ならぬ除夜のロウソクです。闇に揺れる炎を眺めていると、なぜだか神聖な気持ちが湧いてきて、手を合わせてお祈りをしました。戦争の20世紀を生きて終えられたことに感謝しつつ。
   


   

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