追憶のミャンマー〜アマラプラ
 
Amarapura
 
 
アマラプラ
 

 
マハーガンダーヨン僧院
 


       
 
おとも
少年僧も大勢修行しています。洗い物に行く後ろを野良犬がついて歩き始めたので、「あら可愛い」と観光客は大喜びでシャッターを切っていました。もちろん私も一枚パチリ。
 
行水
学校の校庭の隅にでもありそうな水場で体を洗う僧侶。夏休みの合宿をしている運動部、といった雰囲気を感じないでもありません。意外に楽しいかも。
 
観光客OK
この僧院では宗教施設には珍しく外国人観光客を積極的に受け入れており、ツアーにも組み込まれています。僧坊の暮らしを垣間見ることができます。
 

   
朝の身だしなみ
私たちが訪れたのは朝。お坊さんが水場で髭剃りならぬ髪剃りをしていました。朝の身だしなみといったところでしょうか。毎日剃るのかな。そうだとすると、1000人もいるんだから、あっちでジョリジョリ、こっちでジョリジョリ。思わず想像してしまいます。
   
花売り
お坊さんに捧げるのでしょうか、境内では花も売っています。商品を頭に載せての移動はさすがにバランスが難しいらしく、おじさんはよたよたと歩いていました。ごめんね、せっかくだけど間に合ってるんだよ。第一買ってもどう使えばいいのか、わからないんだ。
   

   
朝の炊き出し
僧院の最大の見物がこれ。毎朝10時頃になると、鐘の音を合図に食事の配給が始まります。私たちが到着した時はちょうど開始間近。会場である中庭はほぼ準備が整い、そのときを今か今かと待ち構える観光客の間には一種の緊張感が漂っていました。坊さんはどこからやって来るんだ?
   

   
功徳を積む
配給側となるのは近隣に住む一般市民。しかしボランティアでやっているわけではありません。お坊さんに施しをすることは功徳を積む絶好の機会なのです。たかがメシ配りと侮るなかれ。近くで見るとみんな目が殺気立っていて真剣です。何しろ来世での幸せがかかっていますからね。
   

       
 
別アングル
途中からは僧坊の2階に登って見てみました。1000人もの僧侶が途切れることなく一列に並んで炊き出しを受ける光景は、まさに圧巻の一言です。
 
順番待ち
列をさらに後ろにたどっていくと続くわ続く。中庭をはみ出して僧坊に沿ってどこまでも行列が続いていました。こんなんで本当に順番が回ってくるのか。
 
接写
というわけで、今度は近づいてみました。お坊さんたちにとってほとんど唯一の私物であろう釜を、みんなとても大切そうに抱えているのが印象的でした。
 

   
偉い人はおかずも多い
着座位置には序列があるようで、広い食堂の端には僧院長をはじめとするお偉方が座ります。そしてそのテーブルだけ何品ものおかずが並びます。食いたきゃ出世しろってことか。まるで相撲部屋だな。仏教だから慈悲の心と思っていたけど、意外に弱肉強食なんですね。
   

       
 
食事の時間
配給は基本的にご飯だけ。広い食堂にいくつかのおかずが用意されていて、ここで食事となります。丼飯三杯はあろうかという量をみんな平らげます。一日一食ですからね。
 
腹減ったあ
あ〜あ、今日の飯もこれで終わりか。もっと食べたいなあ。成長期なのになあ。そんな呟きが聞こえてきそうな少年僧たち。食べながらも悪戯をしていたのを見ましたよ。
 
僧坊
この僧院では常時1000人あまりの僧侶が修行生活を行っているとか。広い敷地にいくつもの僧坊が長屋のように建ち並び、まるでひとつの街のようです。
 

 
ウー・ベイン橋
 


       
 
古都銀座
ミャンマーのほぼ中央に位置するマンダレー周辺では、インワ、ザガインなど、長い歴史の中で何度も遷都が繰り返されました。アマラプラもそんな古都のひとつです。
 
古都の面影
当時の面影を残す唯一の遺物がウー・ベイン橋。かつてインワにあった王宮から運び出したチーク材を用いて、タウンタマン湖を渡るために架けられました。
 
年輪
200年以上経った今では、橋の他には何も残っていません。強いて言うなら、湖岸の土手に並ぶ巨木が王朝の栄枯盛衰の記憶を刻んでいるのかもしれません。
 

       
 
起点
湖を渡る出発点には、東屋のように屋根が掛けられた展望台があります。乾季だとこのくらいですが、雨季には水面が上がり湖もずっと大きくなります。
 
生涯現役
木造でありながら橋は今でも現役で、パゴダのある湖の対岸を結んでいます。人や自転車に交じって、ときおりバイクも通ります。全長1.2km。けっこうしっかりした造りです。
 
少年たち
橋の途中にはところどころ東屋があり、疲れたら造り付けのベンチで休憩できます。やんちゃそうな少年がいたので写真を撮ってあげました。目が合ったら、もう友だち。
 

       
 
橋の下の天ぷら屋
橋の下では野外レストランが営業中でした。湖で採れたエビや小魚を油で揚げて食べさせてくれます。風光明媚な景色を見ながら食する気分はまるで屋形船。揺れないけど。
 
看板娘
天ぷら屋の看板娘はまだ中学生くらい。いやいや、頬にタナカを塗っているところを見ると、もうそれなりに娘盛りなのかも。大きくなったら後を継ぐのかな。
 
タクシー
橋のたもとには、昔懐かしいオート三輪の荷台を改造したタクシーが停まっていました。乗ってみたかったんだけどねえ。こっちは専用車での観光だったからねえ。
 

 
街角の風景から
 


   
伝統家屋
アマラプラ近郊ではミャンマーの原風景ともいうべき伝統的な暮らしを、あちらこちらで見ることができます。わらで葺いた高床式の家、青く拡がる田園、典型的なアジアモンスーン気候。きっと稲作発祥地のひとつだったことでしょう。瑞穂の国はここにありました。外国なのになんだか懐かしい。
   


   

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