真のヘル・アンド・ヘヴン

   ヘル・アンド・ヘヴン・ウィータの別名。レプリジンマモル少年が同じく複製されたギャレオンを核としたスターガオガイガーファイナルフュージョンして使用した。
   木星最終決戦においてマモル少年がヘル・アンド・ヘヴン・ウィータを用いて機界文明マスタープログラム浄解に成功したことからもヘル・アンド・ヘヴン・ウィータこそが「真の」ヘル・アンド・ヘヴンであるというレプリジン・マモル少年の言は信憑性が高い。ならば、機界文明との戦いの中で獅子王凱が使用してきたヘル・アンド・ヘヴンは「不完全な」あるいは「擬似的な」ものであったことになる。つまりマモル少年がマスタープログラムを浄解した際に唱えた最後の呪文「ウィータ」を従来の呪文(当初からヘル・アンド・ヘヴンを使用する際の獅子王凱が唱える呪文のような言葉「ゲム・ギル・ガン・ゴー・グフォ」にどのような含意があるのかは不明であった。おそらくヘル・アンド・ヘヴン発動のキィワードとしてギャレオンに登録されていたもので、攻防のエネルギィを融合する際に唱えられていたのであろうが、獅子王凱本人にもその意味は把握されていなかったものと思われる)に加えたものこそがヘル・アンド・ヘヴン発動に必要とされる「真の」キィワードであり、従来のヘル・アンド・ヘヴンは不完全なキィワードを入力することによって発動する「簡易版」か、あるいは「亜流」と考えられはしないだろうか。
   では、獅子王凱も「ウィータ」の呪文を付け加えれば「真のヘル・アンド・ヘヴン」を放つことができるのであろうか。緑の星で「Zマスターに対する抗体」として生態系の要求から生れた「ラティオ」と地球人が機界文明との闘争の中でいわば突然変異的にGストーンとの融合を果たした「エヴォリュダー」が必ずしも同質の存在であるとは言い難いし、「ラティオ」たるマモル少年も、カインから与えられたGストーンのペンダントを身につけ、「最後の封印」を解除されて初めてマスタープログラムの消去に成功したのであって、単純に呪文の完成がそのまま「真のヘル・アンド・ヘヴン」に直結すると断定することはできない。だが、Gストーンはエネルギィ抽出媒体であると同時に「無限情報サーキット」である。あるいは、Gストーンには「真のヘル・アンド・ヘヴン」を可能とする技術情報が人類の眼に触れることなく眠っているのかもしれない。