1.部分集合 : A⊂BかつB⊂CならA⊂C / φ⊂A⊂Ω / Ωの部分集合A,Bに対して、A⊃Bと、Ac⊂Bcと
は同等
2.∪と∩ : ベキ等律 / 交換律 / 結合律 / 分配律 / 吸収律 / Ωとの∪,∩
3.部分集合と∪,∩: A∪BはAとBの
両方を含む様々な集合のなかで最小 / A∩BはAとBの
両方に含まれている様々な集合のなかで最大
包含関係の∪,∩を用いた必要十分条件 / 包含関係の∪,∩を用いた必要条件
4.補集合 : 補
集合の補集合 / 空集合/全体集合の補集合 / 自らの補集合との∪,∩ / 包含関係と補集合
5.空集合の性質 、 6.差集合の性質 、 7.ド・モルガ
ン則
※関連ページ:集合の基本概念−定義と記号/集合系(族)・ベキ集合/対応/写像/特性関数・定義関数/集合族と集合列/被覆/極限集合/集合関数・点関数
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a.ベキ等律 | ||
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集合Aについて、 ・A∪A=A ・A∩A=A |
[文献]・松坂『集合・位相入門』第1章§2-A-式2.4 (p.13) |
b.Communitative law 可換法則・交換法則・交換律 | ||
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集合A,集合Bについて、 ・A∪B = B∪A ・A∩B = B∩A |
[文献]・松坂『集合・位相入門』第1章§2-A-式2.5 (p.13);・中内『ろんりの練習帳』定理3.1.9(p.139); |
c.Associative law 結合法則・結合律 |
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集合A,集合B,集合Cについて、 ・(A∪B) ∪ C = A ∪ (B∪C) ・(A∩B) ∩ C = A ∩ (B∩C) |
[文献]・松坂『集合・位相入門』第1章§2-A-式2.6 (p.13);中内『ろんりの練習帳』定理3.1.9(p.139);・クラメール『統計学の数学的方法』1.3(p.6) |
d.Distributive law 分配法則・分配律 | ||
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集合A,集合B,集合Cについて、 ・A∪(B∩C) = (A∪B) ∩ (A∪C) ・A∩(B∪C) = (A∩B) ∪ (A∩C) |
[文献]・松坂『集合・位相入門』第1章§2-B-式2.10 (p.15);中内『ろんりの練習帳』定理3.1.9(p.139);・クラメール『統計学の数学的方法』1.3(p.5) |
e.Absorption law 吸収法則・吸収律 |
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集合A,集合Bについて、 ・A∪(A∩B) = A ・A∩(A∪B) = A |
[文献]・松坂『集合・位相入門』第1章§2-B-式2.11 (p.16); |
f.Ωとのunion/intersection | ||
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集合Aについて、 ・Ω ∩ A = A ・Ω ∪ A = Ω |
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a. A∪Bは、AとBの両方を含む様々な集合のなかで「最小」。 | ||
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・A⊂(A∪B), B⊂(A∪B) ・(A⊂C) かつ (B⊂C) ⇒ (A∪B)⊂C |
[文献]・松坂『集合・位相入門』第1章§2-A-式2.2-3;2.7-9 (pp.13-4);・中谷『論理』 5.3-B-(5.29)(p.123):証明付。 |
[解釈] A∪Bは、AとBの両方を含む様々な集合のなかで、「最小」。![]() →一般化 。 |
b. A∩Bは、AとBの両方に含まれている様々な集合のなかで、「最大」 | ||
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・A⊃(A∩B), B⊃(A∩B) [ A∩Bは、AとBの両方に含まれる集合である] ・(A⊃C)かつ(B⊃C) ⇒ (A∩B)⊃C [ A∩Bは、AとBの両方に含まれる任意の集合を、その内に含む] |
[文献]・松坂『集合・位相入門』第1章§2-B-式2.2'-3' (p.15);・中谷『論理』 5.3-B-(5.2.31)(p.124):証明略。 |
[解釈] A∩Bは、AとBの両方に含まれている様々な集合のなかで、「最大」。![]() →一般化。 |
c.包含関係と同値なunion,intersectionを用いた表現 |
[文献]・松坂『集合・位相入門』第1章§2-A式2.7(p.14);§2-B式2.7'(p.15);・中内『ろんりの練習帳』例題3.1.20(p.141); ・中谷『論理』 5.3-B-(5.2.30)(p.123):証明付(p.124);(5.2.32)(p.124):証明略。 ・永倉・宮岡『解析演習ハンドブック[1変数関数編]』1.1.3-(iv) (p.2);演習問題1.1-ex1.1.2(ii)(p.7):「A⊂B⇔A∩B=A」の証明 |
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A⊂B ⇔ A∪B=B ⇔ A∩B=A |
d. 包含関係の必要条件 |
[文献] |
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・A⊂B ⇒ (A∪C)⊂(B∪C) | ・松坂『集合・位相入門』第1章§2-A式2.8 (p.14) |
・A⊂B ⇒ (A∩C) ⊂ (B∩C) | ・松坂『集合・位相入門』第1章§2-B式2.8' (p.15) |
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[補集合の補集合] (Ac )c = A |
[文献]・中内『ろんりの練習帳』注意3.1.34(p.147);・松坂『集合・位相入門』第1章§2-D-式2.12-5 (p.17) 包含関係と補集合 ・中谷『論理』 5.3-B-(5.28)(p.123):証明付。 ・永倉・宮岡『解析演習ハンドブック[1変数関数編]』演習問題1.1-ex1.1.4(iii)(p.8):証明 ・彌永昌吉・彌永健一『集合と位相I』 問題1.10(vi)(p.23):証明なし |
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[空集合と全体集合の補集合] φc = Ω , Ωc = φ |
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[自らの補集合とのunion/intersection] A∪Ac = Ω、 A∩Ac = φ |
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[包含関係と補集合] A⊃B ⇔ Ac ⊂ Bc (なぜ?) ![]() |
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・φ∪A =A | [文献] 中内『ろんりの練習帳』注意3.1.24(p.144);松坂『集合・位相入門』第1章§2A式2.9 (p.14) |
・φ∩A=φ | [文献] 中内『ろんりの練習帳』注意3.1.24(p.144);松坂『集合・位相入門』第1章§2B式2.9' (p.15) | |
・φc=Ω , Ωc=φ | [文献] 松坂『集合・位相入門』第1章§2-D式2.12-5 (p.17) | |
・A∪Ac=Ω、 A∩Ac=φ | [文献] 松坂『集合・位相入門』第1章§2-D式2.12-5 (p.17) | |
・任意の集合Aはφを含む φ⊂A |
[文献] 松坂『集合・位相入門 』第1章§1-D式1.5 (pp.10-11) | |
(なぜφ⊂A?) ・φ⊂Aといえるわけは、任意のxに対して、x∈φ⇒x∈A が成り立つ(*)から。 ・さらに、これが成り立つわけは、任意のxに対して、x∈φが成り立たない(**)から。 ・(**)が(*)の理由になるのが奇妙に思われるひとは、「ならば(⇒)」の真理値表による定義を確認せよ。
【例】
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・A−C = (A∪C)−C = A−(A∩C)=A∩Cc | [文献] 中内『ろんりの練習帳』定理3.1.28(pp.144-5):証明付; 松坂『集合・位相入門』第1章§2問題3(a) |
・(A−B)∩C = (A∩C)−(B∩C) | [文献] 中内『ろんりの練習帳』定理3.1.28(pp.144-5):証明付; 松坂『集合・位相入門』第1章§2問題4(e) |
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Ωの部分集合A,Bに対して。 | ||
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・(A∩B)c = Ac ∪ Bc →なぜ? ![]() ・(A∪B)c = Ac ∩ Bc →なぜ? ![]() →複数の集合への一般化。 |
[文献]・中内『ろんりの練習帳』定理3.1.36-7(p.148):証明付 |
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