「優しい雨の降る夜に5」
 
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何やってんだろ?
ソッチ系ではないつもりだった。

昨日まで女を抱いてたその腕で、今は男を抱いてる。
3万なんて、普通なら怒りそうな額なのに。
それでもいいと、コイツは言う。
金じゃなくて、何が目的なのか、ちょっとだけ気になった。
他人事なのにな。
そう、どうでもいいことなのに。

乱暴にされるかなって、思った。
酷く死ぬほどの目にあえば、もしかしたら……。
もしかしたら、ナオトは優しかったのだと、
また信じられると思ったのに。
この人は、誰よりも僕を壊れないように扱ってくれる。
 
やめてよ。
もう、そんなに……。
「優しくするなよ」
小さな震える声でアキが言った。
「震えてるくせに」
ちょっと意地悪にコウイチが言い返した。
アキはカアッと血が上って、叫んでいた。
「知らないくせに!」
何も知らないくせに!
どんなに、僕が・・・
 
「知らないよ」
コウイチが、つまらなさそうに言った。

お前のことなんて、何も知らない

アキを押し倒して、覆い被さるコウイチ。
「知らない男と、遊びたいんだろ?」
 
帰れない。
戻れない。
でも一人が……。
 
クルシイ。
 
「やあっ!」
押し返そうとするアキの手を強い力で掴んだ。
「おとなしくしてろよ」
コウイチはアキの服をはぎ取った。
初めて目にする身体は、
同じ男とは思えないくらいに綺麗に見えた。
 
アキは、抵抗を止めていた。
虚ろな瞳が、コウイチを通り越して、
見えない何かを見ていた。
 
息が、熱くなる。
速くなる。
 
張り裂けそうな心が、
求めていた。
 
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アキちゃんとコウちゃんの出会い編です。