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「・・・…アキ、だよ」 「アキ?」 「そう、だだのアキ」 「俺は……コウイチ」 僕は、誰かに呼ばれたかったんだろうか? アキ、と。 もう一度呼んで欲しかったんだろうか…。
嘘をつけなかった。 アキが差し出したタオルをコウイチが受け取る。 やはり二人とも、かなり濡れてしまっていた。 髪を拭くコウイチに、アキは話かけた。 「お風呂入る?」 「お前がそうして欲しいなら」 「………」 アキは、すぐには意味がわからなかった。 「いつも、こんなことしてんの?」 「いや、そうでもない」
自分で売っといて、聞くなよ。 アキの小さな体が、コウイチの腕に すっぽりと収まった。 「……あっ」 アキが拒むよりも早く、その唇を奪う。 柔らかく、その唇はコウイチを受け入れた。 「……っ」 アキの手が、ぎゅっとコウイチの腕を掴んでいる。 あまりに強く掴みすぎて、震えていることに気づいていた。 気づいていても、コウイチはアキの口内を 蹂躙することを止めない。 ナオトへのあてつけ? こんな僕でいいんなら、好きにすればいい。 どうでもいいんだよ。 いっそ、酷くしてくれればいいのに、 どうしてこんなにも……
お前らみんな、嘘っぱちだろ。 NEXT |
