京都教育サポートセンター個別相談会のお手伝い京都教育サポートセンターの「不登校、ひきこもり相談会」に相談者として、呼んでいただいた。
当初はセンターのT先生が話をされる予定だったが、「こちらの話の方が皆さんお聞きになりたいでしょう」と、不登校を経験して、何度も苦しい状況を乗越えた学生さんが、自分の体験を話してくださった。この相談会は、マスコミにも取り上げられたので、かなりたくさんの人が来ておられたが、臆せずしっかり話をされていた。その姿をみるだけで、どれだけ越えてきたものがあるか分かるような気がした。
「フリースクールみらいの会」代表のNさんの話も、あんだんての活動の中で感じていることが出て来て、参考になることが多かった。その話の中にも出てきたが、「ひきこもりの何割かが、不登校を経験している」という話は、時々耳にするけれど、私たちの経験やたくさん出会った方々の例では、家が安心できる居場所になり、家族と良好なコミュニケーションがとれていれば、必ず良い方向に行く手ごたえがある。私達サポートするものにできる事は、本人や親御さんの不安の先取りをしないで、「大丈夫ですよ」と、肩の力を抜いてあげることかなと思う。
さくらと二人で、ご相談を受けながら、親御さんが楽になることが、子どもさんによい影響があることを伝えていかなければという思いが強くなった。そのくらい、親御さんは(とくにお母さん)自分を責めておられる。ここでも、先日講演をきいた広木先生の言葉を思い起こしていた。・・・「子どもたちが立ち止まるのは、弱いからではない。親の子育てがまちがっていたのでもない。もっと社会的な原因がある。くもりのない目でまっすぐ、社会や学校のはらむ矛盾を見たとき、子どもは行けなくなるのです」と。(フェルマータ)
学生さんは友達関係のつまずきから不登校になったいきさつ、T先生との出会い、家族の支え、今の自分のことを語ってくれた。臨床心理学を学ぶ彼女は、この4月からセンターでボランティアを始める。自分の経験を生かした支援は、ここに通う子どもたちの支えになるのではないだろうか。
またNさんは、長年、不登校や引きこもりの当事者と向き合ってこられた方だが、理屈ではなく、ご自分の見てこられた子どもたちから得たものを話される。中でもどこか自分にあった親の会を見つけ、継続的に通ってほしいという話には、私たちも納得できる。♪あんだんて♪もそういう場所になっていきたいと思う。
そのあと個別相談に移り、親ごさんからお話を伺った。今までの思いをお聞きしたが、どなたも最後には表情が明るくなっていたようで、うれしく思う。この出会いをきっかけに、長くおつきあいできればいいな。いろいろな理由で学校に行けなくなった子どもたちが再び歩き出すまでには、どうしても時間がかかる。子どもたちはそれだけの傷を負い、また学校に行けなくなったということで、その傷を深めてしまう。その傷にかさぶたができ、治るまでに、どれだけの時間がかかるのかは誰にもわからない。だからこそ、支え合っていくことが大切だと思う。(さくら)