♪あんだんて♪日記


     1月30日(日)京都教育サポートセンター個別相談会のお手伝い
  京都教育サポートセンター個別相談会のお手伝い京都教育サポートセンターの「不登校、ひきこもり相談会」に相談者として、呼んでいただいた。
 当初はセンターのT先生が話をされる予定だったが、「こちらの話の方が皆さんお聞きになりたいでしょう」と、不登校を経験して、何度も苦しい状況を乗越えた学生さんが、自分の体験を話してくださった。この相談会は、マスコミにも取り上げられたので、かなりたくさんの人が来ておられたが、臆せずしっかり話をされていた。その姿をみるだけで、どれだけ越えてきたものがあるか分かるような気がした。

 「フリースクールみらいの会」代表のNさんの話も、あんだんての活動の中で感じていることが出て来て、参考になることが多かった。その話の中にも出てきたが、「ひきこもりの何割かが、不登校を経験している」という話は、時々耳にするけれど、私たちの経験やたくさん出会った方々の例では、家が安心できる居場所になり、家族と良好なコミュニケーションがとれていれば、必ず良い方向に行く手ごたえがある。私達サポートするものにできる事は、本人や親御さんの不安の先取りをしないで、「大丈夫ですよ」と、肩の力を抜いてあげることかなと思う。

 さくらと二人で、ご相談を受けながら、親御さんが楽になることが、子どもさんによい影響があることを伝えていかなければという思いが強くなった。そのくらい、親御さんは(とくにお母さん)自分を責めておられる。ここでも、先日講演をきいた広木先生の言葉を思い起こしていた。・・・「子どもたちが立ち止まるのは、弱いからではない。親の子育てがまちがっていたのでもない。もっと社会的な原因がある。くもりのない目でまっすぐ、社会や学校のはらむ矛盾を見たとき、子どもは行けなくなるのです」と。(フェルマータ)

 学生さんは友達関係のつまずきから不登校になったいきさつ、T先生との出会い、家族の支え、今の自分のことを語ってくれた。臨床心理学を学ぶ彼女は、この4月からセンターでボランティアを始める。自分の経験を生かした支援は、ここに通う子どもたちの支えになるのではないだろうか。
 またNさんは、長年、不登校や引きこもりの当事者と向き合ってこられた方だが、理屈ではなく、ご自分の見てこられた子どもたちから得たものを話される。中でもどこか自分にあった親の会を見つけ、継続的に通ってほしいという話には、私たちも納得できる。♪あんだんて♪もそういう場所になっていきたいと思う。

 そのあと個別相談に移り、親ごさんからお話を伺った。今までの思いをお聞きしたが、どなたも最後には表情が明るくなっていたようで、うれしく思う。この出会いをきっかけに、長くおつきあいできればいいな。いろいろな理由で学校に行けなくなった子どもたちが再び歩き出すまでには、どうしても時間がかかる。子どもたちはそれだけの傷を負い、また学校に行けなくなったということで、その傷を深めてしまう。その傷にかさぶたができ、治るまでに、どれだけの時間がかかるのかは誰にもわからない。だからこそ、支え合っていくことが大切だと思う。(さくら)


     1月28日(金)小学校低学年からの不登校
  ゆうスペースに、3名の方が参加してくださった。この時期は、お正月の過ごし方で、しんどくなったり楽になったりするようだ。小学校低学年から行けなくなった子どもさんと一緒に来られた方があった。通信10号にも書いてあったが、小学校低学年の不登校は、思春期とはまたちがった悩みがある。小さいから、親次第で学校へ連れて来れるだろうという周囲の目がプレッシャーになることも多い。勉強のこと、友だち関係などちゃんとできるようになるのかと、親御さんも一層心配される。
 相談に行って、「母子密着」と言われることも多いが、アメリカでは60年代に母子分離不安説はレベンタールによって否定されているそうだ。(西村秀明氏講演会より)。あんだんてに来るまでに、あちこちの相談機関でしんどい思いをされてきたそうだ。心理学で言う「母子密着」が不登校の子にあてはまるのかどうか、見聞きしているかぎりでは疑問に思う。幼稚園や保育園で適応していた子どもが、なぜ「学校」(担任とクラスメートで構成されたそのクラス)に行きづらくなるのか、それをみんなで考えなければならないんじゃないかと思う。「もう一番つらかった時期は過ぎて、やっと落ち着いて子どもを見られるようになりました」とおっしゃるお母さんに静かなたくましさを感じた。よーがんばってきはったねー。(フェルマータ)


     1月26日(水)通信11号印刷・発送
  さくらとフェルマータが通信の印刷に行ってくれた。その間、パザパの注文があり、伝票書いて、ノートに書いてと、なんか書くこと多いなあ。電話も本の注文、相談、間違い電話と立て続けにかかってきた。ひとりばたばたしてると、どっさり印刷したての通信を持って帰って来た。通信の置場をつくるため、あっちやったりこっちやったり、とりあえずおさまった。(ユキ)
 朝、いつものように山科社協で印刷。今日は不思議なくらい印刷機が快調で、紙詰まりも全くなし。そこでもう配布してなくなってしまった10号も追加印刷しようと、フェルマータが事務所に原稿を取りに戻ると、ユキが立て続けの電話対応でバタバタしていた。とにかく印刷を終え事務所に戻ったが、スタッフはそれぞれ仕事や家庭の事情で事務所に出てきにくいことが多く、手薄になっていることもある。電話や相談に見える方も増えているが、どうしても手が離せずすぐに対応できないときもある。活動時間中に電話をかけたり、事務所のドアをノックしてもなかなか出ないときは、あきらめずに声をかけてくださいね。(さくら)


     1月21日(金) スタッフの雑談も高度な話?
 子どもさんの相談と新年のご挨拶の電話があった。スタッフ5人で、またいつものにぎやかなおしゃべり。みんな中年の主婦だもんね、話題がいくらでもつきない。自然に話が湧き出てくる。不登校の子どもさんが抱えるつらさや症状なども真剣に話しあっている。これって、結構高度な話では?
 パザパの案内はがきを京都府下全域の公立中学へ発送した。自宅で宛名書きして、もうすでに送ったスタッフもいる。多くの先生の目にとまり、ひとりでも多くの困っている親子に役立ちますようにと、みんなで祈っている。
 もうすぐ出来上がるあんだんて通信11号の発送準備が済んだ頃、サポート校の先生がひょっこり見えた。今年度の京都、滋賀の進路状況などいろいろ参考になる。イベント報告集「今だから話せること」を10冊まとめてご注文くださった。(コーヒーカップ)


     1月19日(水)少しでも肩の荷を下ろして
  「時間があいたから」と、久しぶりにマーガレットが事務所に来てくれた。娘さんが進学に向けてがんばっている様子だった。それをしっかりサポートしているマーガレット。娘さんにとって一番心強いことと思う。♪あんだんて♪の皆も、心から応援しています。持てる力を発揮してくださいね。
午後から相談の方が来られる。いつも思うことだが、帰られるときの笑顔と「また来ます」というお言葉、そういっていただけるとこちらもホッとする。いつでも♪あんだんて♪に来て、少しでも肩の荷を下ろしていってくださいね。(Coco)



     1月16日(日)伏見母親大会に参加して
  「いのちを生み出す母親は、いのちを守ることを望みます」をスローガンに毎年全国で取り組まれる母親大会に参加した。
 女性の集いではあるが、子育てまっ最中の年代から60代ぐらいまでの巾広い層の集いであった。開会の前に私達の活動を知ってもらうためにユキと一緒に「あんだんて通信」を配布した。教職員の参加も多いので効果があることを期待する。
 オープニングに7人の女性の美しいハーモニーで歌があり、「ナベガンチ」という男女の若者グループがに西アフリカのリズムを打楽器でにぎやかに演奏するのがあったりで元気がでてきた。
 その後中田進氏の「自分らしさの発見」という講演だった。私達がいきいきいきるためには経済的安定、社会保障等、さまざまな要因がある。この話の中で税金の遣われ方がずさんな具体例がたくさん出てきた。その1つに私学助成金を国が削減しようとしている話があった。等しく教育を受ける権利が守られる政治をしてもらいたいと痛切に思った。(花)


     1月14日(金)スタッフの支えあい
 さくら、ユキ、フェルマータといつもの3人が今日のメンバー。Cocoから子どもさんが熱を出して行けないと連絡があったが、ユキの大きいおねえちゃんも熱があるとか。インフルエンザが流行っているようだ。急に雪が降ったりしてたから、風邪をひきやすいからかも。
 例のごとく、おしゃべりしながらシンポジウムの報告集を手分けして作り、去年から注文してくださっていた会員の方々にやっと送ることができた。長い間かかったけど、読み直してみると、また改めて経験者の話に励まされる。今しんどい人たちにぜひ読んでもらいたい。
 さくらが帰ってしばらくすると、スタッフになったばかりのmomoがひょっこり来てくれた。momoと大阪の進路情報について、ネットワーク先の検討などいろいろ有意義な話ができた。進路の情報が大阪方面にもひろがりが期待できそうでうれしい。ユキとmomoが帰り、一人になったところへ花から電話。日曜日に教職員の集まりがあり、あんだんてのパンフレットを配ってくれるという。平日に来れなくなった花だが、なにかとあんだんてのために動いてくれている。いろんなスタッフのかかわりや繋がりがあって、あんだんては活動できているのを実感した。
(フェルマータ) 


     1月12日(水)ホッとしてもらえる雰囲気作り
 今日から事務所は本格始動。鍵を開け、コートを脱ぐ間もなく電話が鳴る。相談の電話だ。子どもが学校に行けなくなり、そのことはしばらく認めて様子を見ようと思っていても、昼夜逆転が始まるなど生活が乱れ始めると、親としてはこの状態がずっと続くのではないか、放っておいても大丈夫なのかと心配になる。昼夜逆転も何かやりたいことが見つかったりすると、ちゃんと時間に起き出すようになり、いつまでも続くものではないということを私たちは知っているが、子どもが学校に行けなくなったばかりの時はそれを知らずに不安ばかりが募る。電話のお母さんもいろんな不安を訴えられたが、それが子どもの成長の過程であったり、不登校の子どもに多い状況だとお話しすると、ずいぶんホッとされたようだ。お友達の紹介で♪あんだんて♪のことを知ってくださったそうだが、どこかにつながりを持つと、そのつながりが広がっていく。そのきっかけ作りが大切だ。最初に対応することが多い学校などが民間も含めて、広く情報を持つことの必要性を痛感する。先日講演会に参加した、大阪YMCAの表現・コミュニケーション学科から、♪あんだんて♪のパンフレットがなくなったので送ってほしいとメールが届く。発送準備をしながら、このような形で私たちの活動を広めてくれる学校が増えればと思った。

 午後からはゆうスペース。常連となりつつある方が2名参加される。繰り返し参加されるということが、私たちにとってはうれしいことだ。何度もお会いするとお互いに肩の力が抜けて、日常生活の些細な不安も、気後れすることなく口にすることができるのではないだろうか。もちろん、始めて来てくださる方も気楽に参加していただける雰囲気作りは、私たちが気にかけていることの一つだ。親の会に参加することは、結構エネルギーを使う。特に今まで相談機関などで傷ついた体験を持った人にとっては、本当に大変なことだと思う。参加してよかった、と言ってくださる方がほとんどだが、初心を忘れずにいつも暖かい雰囲気作りを大切にしていきたい(さくら)


     1月8日(土)広木克行神戸大教授の講演
 以前から、一度お聞きしたいと思っていた広木克行神戸大教授(臨床教育学)のお話を聞くために、大阪YMCA国際専門学校国際高等課程/表現・コミュニケーション学科 開設記念講演にCocoと参加した。広木先生は20年来、不登校の子どもたちと親たちに関わって来られた。
 その豊富な臨床経験と、徹底して子どもたちや親に寄り添う姿勢に感動した。今まで多くの不登校の支援者に出会ってきたが、すぐれた専門家に共通しているのは、理論や知識や過去の経験の押し付けではなく、目の前の子どもや親から学ぼうとしていらっしゃることだ。
 YMCAの新規学科が開設されるに当たり、不登校の子どもの選択肢が増えることを大変喜ばしいと言い、しかし設立し、維持していくのは大変苦労の多いこととねぎらっておられた。
 こうして、新規に開設される一方で、今まで不登校の子どもたちにとって、重要な学びなおしの役割を担っていた定時制、通信制高校が、統廃合され減っている現状がある。「改革」というのは強者のための改革であり、弱者にとっては「切捨て」である、と不登校の子どもたちの大切な選択肢が、減らされていくことに危機感を持っていらっしゃった。
 「子どもたちが立ち止まるのは、弱いからではない。親の子育てがまちがっていたのでもない。もっと社会的な原因がある。くもりのない目でまっすぐ、社会や学校のはらむ矛盾を見たとき、子どもは行けなくなるのです。」と日ごろ私の感じていることが、何千人の臨床経験に裏打ちされた力強い言葉で語られるのを聞き、胸が熱くなった。(フェルマータ)詳しくは♪あんだんて♪レポートへ

     1月7日(金)あんだんて仕事始め
 今年初めてのあんだんて。新しいスタッフ「momo」を迎えて賑やかに始まった。なでしこが持ってきてくれた梅酒をお湯割りにして、乾杯!「今年もよろしく!!」。
 年末から印刷にかかっていた「今だから話せること」を、さくらが正月返上で仕上げてくれていた。ごくろうさまでした。きれいな色が出ていて、優しい感じの本となった。すでに申し込んでくださっている方もいて、これでやっとお送りすることができる。お待たせしました。
 今日の運営会議の中心議題は、パザパのこと。在庫あとわずかで完売に近いプロントントンに比べ、売り上げの伸び悩んでいるパザパ。京都の中学校にメールで案内を出したが、全く反応無し。やはり郵送で案内を出すか・・。情報が古くならないうちに、少しでも多くの必要としている方に届いて欲しいのだけどね。プロントントン2号も5月に発行予定となった。編集部をつくって、スタッフみんなの意見を取り入れながら、どんどん編集作業を進めていくことにする。今年も盛りだくさんのあんだんてですが、忙しくてもあんだんてらしさを大切に、誠実に楽しく活動していきたいと思います。どうぞ皆様よろしくお願いいたします。(ラスカル)

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