5月29日(金)「登校拒否・不登校を考える京都連絡会」世話人会
 京都府下各地の「親の会」の世話人が情報を交換する場として開かれれるこの会。最初に各地の報告があった。参加者が多い会から、こぢんまりと開かれている会まで形はそれぞれだが、定期的に長年開催されているところばかりだ(♪あんだんて♪はまだまだひよっこです・笑)。このような親の会に救われた人は本当にたくさんいる。私もその中のひとりだ。相談に行っても少しも気持ちが楽にならず、子どもを追いつめるばかりだった私は、新聞の広報欄を見てすがるような気持ちで地元の親の会に参加した。そこで出会った多くの先輩たち。自分ひとりじゃないなんだと実感し、大丈夫だよ、と言っていただくことで本当に気持ちが楽になった。スタッフの大半も同じ経験をしている。世話人さんが体調を崩されたり、ご高齢で継続がしんどくなられているところもあるようだけれど、少しでも長く続けていってほしいなあと思う。
 引き続き、各親の会のイベントの予定が紹介された。どのイベントもとても興味深い。詳しいことは「イベント情報」に掲載しているのでぜひご覧ください。

 後半は毎年開かれる「京都のつどい」のテーマについて話し合った。その中で、様々な問題点が浮き彫りになってくる。一つは中学卒業後の進路の問題。いろんな形で学べる学校ができ、情報が氾濫する中で、その情報に振り回されずその子にあった進路を考えるのが、かえって難しい時代なのかもしれない。しかしその一方で、先生が情報を持っていなくて、可能性を断ち切るようなことを言われてしまうこともよくある。また公立高校に関しては、来年度から報告書の評定を選抜資料として用いない「特別入学者選抜」が実施され、不登校の子どもが全日制に進学できる道が開かれたが、3つの高校でそれぞれ若干名とまだまだ狭き門だ。高校再編を進め、中高一貫校の話や統廃合の話は聞こえてきても、定時制や通信制が改善されるという話は聞こえてこない。今、進学の時期を迎える子どもの進路保障とともに、長い目で見た展望を教育委員会の人に聞きたいという要望の声が挙がった。
 もう一つは、各学校での対応に格差があること。学校によってもずいぶん違うし、同じ学校でも先生によって違う。またせっかく派遣されているスクールカウンセラーも、どう活用していくかは実質、学校に任されている状態だ。この世話人会にはかつて教職員だった方や現役の教師も参加されているが、「教師は知らないから教えてやってほしい」という声が挙がった。確かに教師の対応に憤ったり、あきらめてはいけないと思うが、子どものことに悩み、親もエネルギーを失っていて、個人でやるには限界がある。やはりこういう世話人会のような組織で、運動していくことが必要だ。一人ひとりの力は小さいけれど、集まると大きくなるもんね。
 こうした情報や意見の交換が、子どもたちの過ごしやすい環境を作る力になる。繋がることの大切さを感じるとともに、各地の親の会やこの世話人会を続けてくださっていることに改めて感謝したいと思った。(さくら)


    5月27日(金)再登校・高校入学 今日この頃のしんどさ
 午前中はゆうスペース。お母さんが5人参加された。中学、高校生の子どもさんが、この春から再登校、高校入学でホッとされているようだ。でも、子どもの疲れた顔を見ると、「休んだら」と言いそうになるが、がまんしているとのこと。親もしんどい。大変だろうが、お母さんたちはよく理解されて、上手く接しておられると感じた。また苦しいとき、しゃべりたいときは♪あんだんて♪に来てください。お待ちしています。
 午後からはスタッフ5人で、昨日刷り上がった通信の発送準備をした。(コーヒーカップ)


    5月26日(木)通信印刷&パソコンが来た
 最近の活動日は、オンリーワンや支援者の方の訪問が相次ぎ、通信の印刷の時間がなかなか取れない。そこで今日、フェルマータと社協に行って印刷した。今回は昨年度の活動報告や会計報告、大阪府の不登校支援についての記事などまたまた盛りだくさん。少しでも読んでいただきやすいようにと今回からA4版にしたのだが、それでも入りきらない。そこでとうとう10ページになった。いろんなものがいっぱい詰まった♪あんだんて♪通信。もうすぐ皆さんのお手元にお届けします。

 さて今まで事務所にはパソコンがなく、フェルマータや私が私物を持ち込んで作業をしていた。でもやはり1台はほしいと、リユースパソコンをNPOや市民活動団体に寄贈してくれる「イーパーツ」に申し込み、当選の通知をいただいていた。そのパソコンが先週届いた。デスクトップだが、液晶モニターでコンパクトな一体型。office2000Professionalもちゃんと入っていて、♪あんだんて♪で使うにはぴったり。ちょっとセットアップに手間取ったが、ちゃんと起動することができた。これで事務処理も「プロン・トン・トン2号」の編集も、効率的に進めることができるね。こうした支援があると、不要になった物を必要としているところで有効に使うことができる。民間の力は社会の大切なところで活かされている。(さくら)


    5月25日(水)K先生来訪
 午前中、開店早々、フリースクール主宰のK先生がお見えになる。文部科学省の方針を受けて、京都府でも行政側から不登校の子どもの居場所を提供している民間団体に意見や実態を聞こうとする動きがあるよう。K先生は、教育関係者も交えたシンポジウムに参加され、会場からご自分の経験を通じて率直なご意見を述べられたとのこと。他の領域の先生方とのお話を通じて、民間の団体同志の横の繋がりも重要であることを実感されたということで、♪あんだんて♪を思い出して訪問して下さった。
 先生は、学校に行けなくなった子どもたちと向き合い、子どもたちがその時持っている力に合わせて個別に学習できるシステムを試行錯誤を重ねながら作り上げられた。そんな経緯を伺って、子どもが“自らのために学ぶ”道を見つけられるように周りの大人が援助することは、教育のあり方の原点ではないかと感じた。ポリシーを持って子どもが学べる空間を創り出す努力をされていることがわかり、言葉ではなく環境を提供することによって、大人からのメッセージを子どもに伝えることは、忘れがちだけれど実は重要なことなのだと改めて感じた。以前に、取材に伺ったスタッフも、その居心地の良さに感心したとのこと。

 お話の中で、共感する部分はとても多かったのだが、先生がふと「皆さんはやっぱりお母さんなんですね。」とおっしゃったことは、印象に残った。大きな視点は子どもの成長を見つめる点で一致していても、K先生は学校以外の教育者として、私たちは家庭で子どもを支える母親として、メッセージの伝え方は大人の役割によって違っていて当然なのだと思った。(momo)


    5月21日(土)初めての土曜ゆうスペース
 昼前に山科の駅に着くと、さくらに出会った。同じ電車だったようだ。二人で大丸で行楽用のお弁当を買い込んで事務所へ向かう。「今日はまだだれも予約がないけど、どなたか来てくださるのかしらん」と言いつつ、のんびりとお弁当を食べながら互いに子どものことを報告しあう。その後フェルマータが登場したところで、電話が鳴り、お一人来てくださることになった。2年ほど前に、あるグループワークでご一緒した方だった。

 子どもの不登校が長くなるとそれなりに落ち着いてもくるが、その一方で、「一体いつまで私はこの子のことで悩まなければならないのだろう・・」と何もかも投げ出したくなる時がある。よその子どもはどんどん手が掛からなくなって、お母さん達はどんどん自分の自由な時間を取り戻していかれるように思えてうらやましくなる。そして、腹立たしくなる。そして悲しくなる。 でもそれでも、母親は決して諦めない。子どもを見捨てない。子どものために何かできることはないか?と一生懸命動いてしまう。それは無条件の愛情のなせること、その姿はとても尊いもの。親子ですったもんだして、向き合って過ごした時間も、あとから思えばとても貴重な時間だったと思えるときが必ずくると、信じていたい。
 土曜ゆうスペース次回は7月16日です。平日お仕事などでお忙しい方、ぜひいらしてくださいね(ラスカル)


    5月20日(金)親子で♪あんだんて♪へ
 通信に載せるイベントや親の会の日程を問い合わせていた。ご都合よろしければご参加ください。
午後からはオンリーワンの相談があった。以前に親御さんが相談に来られて、その後親子であんだんてに来てくださったかたが数組あって、とてもうれしく思う。お子さんへの応対は不慣れなもので、しゃべりすぎてウルサがられたかもね。いつもすみません。(ユキ)


    5月18日(水)たくさんの人でにぎやかな一日・・・
 午前中には、講演会でお忙しい合間をぬって富田富士也先生が来てくださり、社会背景を見つめながら、幼い頃からのコミュニュケーションの大切さを話してくださった。お昼ごはんを食べながらとっても和やかなのに、大切な話。初めてお目にかかった私は、かなり感激してしまった。午後からはオンリーワンにきてくださった方とお話。Q君も来てくださっていたのでいろいろなお話が出来たのではないかな?

 私はいつも思うのだけれど、♪あんだんて♪のいい所は一人のスタッフが聞くのではなくって、少なくとも2人以上でお話を聞かせてもらうのでいろんなスタッフもいるしな子どももいるのだな・・・と感じてもらえるのじゃないかしら?初めて事務所を訪れたり、関係機関に出向く時って思ってる以上に緊張してたりするものですもんね。少しでもほっとしてもらえると嬉しいです・・・。(小梅)


    5月13日(金)朝日新聞「アエラ」の取材
 午前中、オンリーワンに友達同士で来てくださった。親の会の運営についてのご相談。「考えていたことに、整理がつきました。」と喜んでいただいた。
 朝日新聞のアエラ編集部記者からスクールカウンセラーについて電話で取材依頼があった。夕方お話すると了解をとって、昼休みにお弁当を食べながら、SCの役割や学校での問題など、スタッフ同士で話し合った。
 午後から、またオンリーワンにおひとり来られた。ひどいイジメにあうと、何年たってもPTSDで悩むこともある。多感な年頃に、深い傷を負って苦しんでいらっしゃるのを聴くにつけ、学校で、いじめの根本的な対策をやっていってほしいと思う。パザパ、今だから・・・本も、少しずつだが、とぎれることなく注文が続いている。(フェルマータ)


    5月11日(水)動き始めた子どもが立ち止まったとき
 今日はゆうスペースだが、朝からオンリーワンもお一人。子どもさんも一緒に来てくださった。たいていはお母さん一人で来られるので、お子さんも一緒に来られるというのはとてもうれしい。ちょっとはにかみながらも、自分の言葉でちゃんと話してくださる。今はちょっと立ち止まっているけれど、エネルギーはしっかり貯まっていて、状況が整えばまた動き出せそうだ。ぼちぼちやっていこうね。

 午後からのゆうスペースは珍しく参加者がお一人。参加された方も、いつも日記を読んでくださっているようで、ちょっとビックリされていた。その分、ゆっくりとお話を伺う。
 家でゆっくり過ごしたあと、何かのきっかけで子どもが動き出す。それは進学や進級であったり、学校行事であったりするのだが、最初はしっかりとため込んだエネルギーの貯金があるが、そのエネルギーを上手く充填できなくて、しんどくなってしまうこともある。つらそうにしていたり、行きたくても行けなくなっている子どもとどう関わっていくのか、親の方もとまどってしまう。家でゆっくりしているときにはうまくいっていた親子関係が、なんだかぎくしゃくして、言いたいことが言えなくなったり、お互いに気詰まりを感じ、緊張感でピリピリ。
 でもこんな時、母親が気持ちを楽にすることができれば、状況はホンの少しよくなるかな?学校に行くのがしんどくなったり、行けなくなったりすると、親は(多分子どもも?)不登校になり始めたときのことがよみがえってきて、余計に苦しくなる。しかし、その時とはいろんなことが違っている。まず子ども自身が成長している。そして親の方も子どもの不登校をきっかけに多くのことに気づき、仲間と出会い、子どもや家族ともいい関係を築いてきたはずだ。得てきたものを上手く利用しながら、しんどい時期を過ごせたらいいな。

 親アンケート、子どもアンケートがどんどん返送されてくる。ある親の会は多くの子どもさんに協力を呼びかけてくださったようだ。世話人さんからは、親にはなかなか見えない子どもの気持ちがわかって、とてもよかったという声も聞いている。私たちのアンケートが、協力してくださったかたにも役立つとうれしい。この声をちゃんと活かした本作りをしないとと、改めて思った。 (さくら)



    5月6日(金)アンケートにご協力ありがとうございます
 活動日に郵便受けを覗くと、かならずアンケートが帰ってきている。FAXも長くとぐろを巻いている。そのひとつひとつに込められた思いを感じながら、読ませていただいている。匿名の回答も時々あり、まだしんどい中にあって書いてくださった気持を、ありがたく思い、こうした関わりから、また元気になっていってほしいなと思っている。

 4月になり、高校に進学したり、小中学のなかで進級したり、子どもが動き出している。うまく学校に馴染めて、毎日行っている子どもさんもいれば、入学式に出たきり行けなくなってしまうこともある。入学後1,2年がんばって行ってたけれど、エネルギーを充電しなければ、つぎに動き出せなくなっている子どもさんもいる。今まで、行っていただけに、しんどくなっても休むことが不安で休めない。家にいても気持は休めない状態になってしまうこともある。親のほうが「休んだらいいやん」と言っても、本人がそう思えなくて苦しんでいることもある。それも、ひとつの親離れ、自立の練習なのかもしれない。自分の意思は、親とはちがうということに意味があるのかもしれない。つらそうなのを見ているだけの無力な自分に耐えるのも、この時期の親の仕事かもしれない。そうやって、親子の時間を過ごして、子どもはおとなになっていく。確実に成長していく。(フェルマータ) 


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