京都府下各地の「親の会」の世話人が情報を交換する場として開かれれるこの会。最初に各地の報告があった。参加者が多い会から、こぢんまりと開かれている会まで形はそれぞれだが、定期的に長年開催されているところばかりだ(♪あんだんて♪はまだまだひよっこです・笑)。このような親の会に救われた人は本当にたくさんいる。私もその中のひとりだ。相談に行っても少しも気持ちが楽にならず、子どもを追いつめるばかりだった私は、新聞の広報欄を見てすがるような気持ちで地元の親の会に参加した。そこで出会った多くの先輩たち。自分ひとりじゃないなんだと実感し、大丈夫だよ、と言っていただくことで本当に気持ちが楽になった。スタッフの大半も同じ経験をしている。世話人さんが体調を崩されたり、ご高齢で継続がしんどくなられているところもあるようだけれど、少しでも長く続けていってほしいなあと思う。
引き続き、各親の会のイベントの予定が紹介された。どのイベントもとても興味深い。詳しいことは「イベント情報」に掲載しているのでぜひご覧ください。
後半は毎年開かれる「京都のつどい」のテーマについて話し合った。その中で、様々な問題点が浮き彫りになってくる。一つは中学卒業後の進路の問題。いろんな形で学べる学校ができ、情報が氾濫する中で、その情報に振り回されずその子にあった進路を考えるのが、かえって難しい時代なのかもしれない。しかしその一方で、先生が情報を持っていなくて、可能性を断ち切るようなことを言われてしまうこともよくある。また公立高校に関しては、来年度から報告書の評定を選抜資料として用いない「特別入学者選抜」が実施され、不登校の子どもが全日制に進学できる道が開かれたが、3つの高校でそれぞれ若干名とまだまだ狭き門だ。高校再編を進め、中高一貫校の話や統廃合の話は聞こえてきても、定時制や通信制が改善されるという話は聞こえてこない。今、進学の時期を迎える子どもの進路保障とともに、長い目で見た展望を教育委員会の人に聞きたいという要望の声が挙がった。
もう一つは、各学校での対応に格差があること。学校によってもずいぶん違うし、同じ学校でも先生によって違う。またせっかく派遣されているスクールカウンセラーも、どう活用していくかは実質、学校に任されている状態だ。この世話人会にはかつて教職員だった方や現役の教師も参加されているが、「教師は知らないから教えてやってほしい」という声が挙がった。確かに教師の対応に憤ったり、あきらめてはいけないと思うが、子どものことに悩み、親もエネルギーを失っていて、個人でやるには限界がある。やはりこういう世話人会のような組織で、運動していくことが必要だ。一人ひとりの力は小さいけれど、集まると大きくなるもんね。
こうした情報や意見の交換が、子どもたちの過ごしやすい環境を作る力になる。繋がることの大切さを感じるとともに、各地の親の会やこの世話人会を続けてくださっていることに改めて感謝したいと思った。(さくら)