♪あんだんて♪日記


    11月27日(土)「もっと早く来たらよかった」 
  子どもが学校に行けなくなるきっかけが、クラスやクラブでの人間関係のトラブルであることが多い。そんなとき、なんとか状況をよくしてもらおうと、担任に掛け合い、それでうまくいかない時は校長など管理職と、あるいは教育委員会などと話をすることもある。そこでしっかり話を聞いてもらい、上手く解決できなくても気持ちを受け止めてもらうことができれば、親として納得できる。しかしかえってこちらにすべての非があるかのごとくに、傷つく言葉を投げかけられたという話もよく聞く。
 今日、オンリーワンに来られた方も、子どもを守るために懸命に学校と戦い、いっぱい傷を負っていらっしゃった。どこに行っても、気持ちを受け止めてもらえなかった時に、『プロン・トン・トン』に出会われたらしい。「この本に救われました」という言葉。そして今までの思いをはき出された後に、「もっと早く来たらよかった」とも言ってくださった。
 相談に行って傷ついた経験があると、また他のところに出向く力がでないこともある。先日、お世話になっている春日井先生から『生活教育』という月刊誌の原稿を依頼され執筆する中で、子どもが学校に行けなくなってからのことをずーっと思い返した。学校や相談機関で傷ついた私の気持ちを救ってくれたのは、思い切って出かけた親の会であり、ある講座で出会った♪あんだんて♪の仲間だ。この支援の輪を広げ、ひとりでも多くの方が気持ちを楽にしてくださることが、私たちにできることのひとつだと思い活動している。今ひとりで思い悩んでいる人がいたら、思い切って連絡してみてください。同じ思いをしてきた仲間は、たくさんいますよ。またお仕事の都合で、土曜、日曜にしか来られない方も多い。土曜のゆうスペースも考えないといけないな。(さくら)


    11月26日(金)秋の京都 
  きょうはゆうスペースの日。パザパの私学アンケートにもあるように、不登校を経験した子どもの受け入れは実際にどうなのか、経験者の話も参考にしながら話し合った。
 フェルマータと小梅が通信の印刷に行ってくれた。あっというまに二つ折りする折り機の威力に驚いていた。 なでしこが出先から事務所に向かっていたが、渋滞に巻き込まれて、事務所に来るのを断念した。秋の京都は観光シーズン、京都駅もいつもより人が多かった。(ユキ)

 「今度、事務所に行きます。」とお聞きしてから、ずっと来られないので気になっていた方から電話があった。やはり、あまりにしんどくて出る気力も湧かなかったそうだ。落ち込んでいる時って、出かけることもできないのはわかるよね。子どもさんが眠れないとか、あまりにしんどそうだと親も見ているのがつらくて、落ち込んでしまう。でも、そんなときこそ、あんだんてのことを思い出してほしい。医療機関、相談機関、その他の支援機関、グループなど紹介できるかもしれない。(フェルマータ)


    11月24日(水)目いっぱいの通信 
 さくらが通信10号の最終稿を入稿してくれた。B5版で始めた通信だが、号を重ねるごとに載せたい内容が増えてきて、ラスカルやさくらが上手く削ったりレイアウトしてくれても、目いっぱいの状態になる。そこで次号からは、A4版に拡大して(ちょっと見づらくなってきている方にも見やすいように!)作成しようという話に。今号も見所満載の通信。お楽しみに。
 午後、定通みんなの会のS先生が、今度の日曜日にある進路相談会のチラシを持ってきてくださる。「『♪あんだんて♪で聞いて』と言う人もいらっしゃいますよ」と言ってくださり、パザパも数冊持って行ってくださった。情報がより求めているものであってほしいと思いながらお伝えしているが、このような言葉を聞くとうれしく思うと同時に、いっそう励みになる思いがした。(Coco)


    11月19日(金)公私ともに忙しいね 
 通信、イベントの報告集の発行がかさなり、取材の原稿、あんだんてレポ、依頼原稿と原稿書きに忙しいスタッフ。また家の用事に忙しいスタッフ。そういうことで私にできることは事務所にいることかな。通信発送用の封筒の宛名書きをした。(ユキ)


    11月17日(水)あくび連発、今日も静かな♪あんだんて♪ 
 最近、家庭の事情や風邪でスタッフがあまり集まらない。今日も来る予定だったフェルマータが風邪でダウン。でもユキと二人で発送などしていたら、Cocoが来てくれた。午後から子どもさんの行事があるのだが、少しの時間でも顔を見せてくれる。いつも言っているが、♪あんだんて♪はスタッフの居場所でもあるのだ。
 留守番電話にお世話になっている小児科から「プロン・トン・トン」の注文が、市内の大手書店からも注文が入る。この本は発行から1年以上たつが、今も買ってくださる方があり、在庫も少なくなってきた。この本がいかに必要とされているのかを改めて感じる。なくなる前に次の号を考えないといけないなあ。
 しばらくすると、先週の金曜日に相談に来られたものの、娘さんから腹痛との電話で慌てて帰られた方が来てくださった。元気になられた娘さんも一緒。転学を希望されていて、いろんな学校のことを聞いて帰られた。笑顔がとても素敵なお嬢さん。自分にあった学校が見つかればいいね。
 Cocoが帰って午後からはユキと二人。12月初旬に発行予定の「不登校経験者シンポジウム」の原稿の校正をする。夏に開催したシンポジウムをテープ起しして、原稿にまとめたものだ。膨大な量の原稿だが、シンポジウムに参加できなかった人たちからの希望もあり、少しでも早く発行したいと思っている。窓からの日差しも陰り初め、部屋は少し冷え込んできたが、ユキも私も睡魔に襲われあくび連発。コーヒーを飲みつつ、体を動かして睡魔を飛ばし、少しでも読みやすいようにと必死で校正を入れる。皆さんに少しでも早くお届けできるよう、頑張ります!!(さくら)


    11月12日(金)たまには、静かになる事務所 
 今日はめずらしく、ユキとふたりだけ。午前中、フリースクールの情報を知りたいと親御さんが見えたが、すぐに家に居る子どもさんから電話がかかり、お腹が痛いと。お話しするまもなく、急いで帰られた。子どもの調子が悪いと、親もゆっくりできなくなる。どうか、ほっと一息つけますように、と祈る。1件、遠方からプロントントンのご注文の電話があり、「去年の新聞記事を見て・・・」という返事に「今まで持っていてくださったんですか!」と感激。ゆっくりお話を聴くうちに、だんだん電話の向こうの声が明るく元気になって来られた。
 それから眠たくなるほど(実はPCの前で居眠りしてた)、ひっそりした時間が過ぎて、このまま今日はおわりかと思った頃、オンリーワンの予約をいただいていたご夫婦が来られた。中3の進路選びの時期で、いろいろな高校の情報を知りたいというご希望なので、パンフレットを出したり、説明しながら、お子さんの状況などお聞きしていく。学校選びより、子どもさんのエネルギーがどの程度回復しているかが大事と、いつも言ってることをここでも話す。ゆっくり子どもの歩調に合わせていかなければ、と頭ではわかっているのだが、同級生の動向を知ると、親ばかりでなく本人にもあせりが出てきて、しんどくなってしまう。本当に自分にあった高校や進路を見つけるまで、いくつか山を越えなくちゃならないんだろうな。しんどいけどなんとか見つけていってほしい。私たちの経験をお話しすると、ちょっと安心されたようだ。(フェルマータ)


    11月10日(水)滋賀県みらい塾の来訪
 滋賀県の市民活動グループ「みらい塾」の方々が3人でお見えになった。青少年育成活動のグループで、今回特に「不登校」に関わる活動をすることになったとか。去年発行した「プロン・トン・トン」を見て、滋賀県にもこんな情報誌があったらいいね、という意見が出て、あんだんてに作成時の話を聞きに来てくださったそうだ。
 人に説明しながら、ほんとよくぞ発行に漕ぎつけたなー、と今更ながらに感慨深いものがあった。そこまでの想いというのは、やはり自分の子どものことで悩み、私たち自身が色々な人に出会っていくなかで、救われていったからだろうと思う。この情報誌の取材に歩き、人に出会っていったことそのものが、「学校へ行かずに成長する」ということの意味を考え、納得していく作業でもあった。
 午後からゆうスペース。しばらく多人数の日がつづいたが、今日は2名の参加だった。中3の親御さんは、親だけでも情報を入れておこうと、学校説明会に行かれるのだけど、帰宅して全然その気がなさそうな子どもの様子を見ると、なんだか落ち込んでしまう。と言う話に、さもありなん、と昔を思い出してしまう。情報を集めておくといったって、親もエネルギーを奮い起こしていることもある。あんまりしんどくなったら、しばらく休んでみるのもいいかもしれない。ちょっと気を抜くというか。きっと子どもにとってもその時期が来ていないのでは、と思う。(フェルマータ)


    11月6日(土)「京都教育研究集会」義家弘介氏記念講演&分科会 
 京都府教職員組合などが主催する京都教育研究集会で、ドラマやドキュメンタリーで有名な北星学園余市高校教諭義家弘介氏の講演があった。義家さんは「ヤンキー母校に生きる!−教育に信頼と希望を」をテーマに、自らの生い立ち、余市高校での恩師との出会い、今の教育にかける思いを熱く語った。また午後開かれた分科会では「不登校・登校拒否」に参加し、現場の教職員からのレポートを題材に、不登校の子供を持つ親や教職員、研究者などと意見交換した。(さくら) 詳しくはあんだんてレポートへ


    11月5日(金)京都ダイアリー 
 11月に入ると、来年の予定も近づいてくる。来年の京都ダイアリーにはあんだんてが載るんだ。今日、校正依頼があり、さくら、フェルマータと相談しながら校正させてもらった。そのページには写真が大きく載るそうだ。どんな写真が載るんだろう。そちらが気になる私たち。(笑)
 午後からはさくらと交代にラスカルとCocoがきてくれた。プロン・トン・トンを持って相談に来られた方があり、精一杯対応させてもらった。(ユキ)


    11月3日(祝)進路相談会 
  2回目の進路相談会、前回よりたくさん10組の参加だった。ご夫婦で2組。子どもさん連れ2組。
気のせいか、初めての方は、悩みも深く厳しい表情をしていらっしゃるが、ゆうスペースやイベントなど何度か来ていただいている親御さんは、余裕があり明るい感じがする。親御さんのこうした変化と子どもさんの回復段階とは、やはり密接に繋がっている感じがする。親御さんが次第に明るくなり余裕が感じられてくると、子どもさんにも良い変化が見られる。中3の進路選びの時期も「もう1年家でゆっくり過ごす」という選択肢を心に留めながらやっていくと、案外子どもが動き出しやすいのかもしれない。来てくれた子どもさんに今日の感想を聞くと「きてよかった。知りたい情報がバッチリ聞けた」と言ってくださったのでうれしかった。
 いつも思うことだが、担任の先生が「今決められないと、今動き出さないと、高校へ行ってもだめですよ」と進路決定を急がせると、親も子どもも追いつめられて、とても苦しんでいる例がよく見られる。みんなと一緒に、という先生の思いもわかるが、かえって子どもを落ち込ませ、動けなくさせてしまう。入学式の直前まで受付けてくれる高校もあるので、子どもの回復段階を見て、ぎりぎりまで待つという先生と親との共通意識が欲しい場合もある。(フェルマータ)

 来てくださった子どもさんは、不登校になってからの時間をそれぞれの形で過ごし、これからの自分を見つけている。親と葛藤する時期もあったようだが、今はとてもよいコミュニケーションをもたれているようだ。本来、進路とは将来の自分をイメージしつつ、そこに到達するプロセスを考えるもののはず。それがいつしか高校進学が当然になり、さらに成績で輪切りにされ、少しでも偏差値のいい学校へと振り分けされるようになった。多くの子どもたちはゆっくり自分の将来を考えるまもなく、ただ勉強することを強いられ、高校に進学していく。
 でも「学校」という場を一旦離れた不登校の子どもたちは、その時の自分を見つめ、もう1年家でゆっくり過ごすということも含めた多くの選択肢から、自分がどうしていきたいのかを決めていく。それには膨大なエネルギーを使い、葛藤するが、それはその子にとっては大きな力になっていくだろう。中学卒業時の進路選びを見直す時期に来ている、と思っている人は多い。不登校の子どもたちはその先駆者なのかもしれない。(さくら)




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