♪あんだんて♪日記



     1月30日(金)静かな金曜日
 きょうは、引き続き通信の発送作業や電話応対をコーヒーカップとさみしく?おこなっていたら、Kさんがきてくれた。フェルマーターのPCのご機嫌がよろしくないので、困っていたがもう安心!
 いつのまにか郵便物入れがいっぱいになっていた。資料もどんどん増えていく。ネットワークが広がったんだなぁと実感した。(ユキ)

     1月28日(水)通信5号印刷
 フェルマータのパソコンも復活し、なんとか通信5号が完成した。今回の取材は京都市教育委員会の特区中学校だけだが、他にも投稿の原稿や私たちが参加した講演会のレポートなどがあり盛りだくさん。あれも入れたい、これも入れたいをうまく編集してくれるのがラスカル。パートもしているのでなかなか事務所に出てこられないが、電話やメールで連絡を取り、通信の編集作業はいつもお任せだ。かわいいイラストも入って、いい出来だよ。
 早速山科社協に印刷に向かう。ここの印刷機はいつも調子がいい。原稿だけセットして、後は印刷機に任せて私たちはいろいろと「打ち合わせ(?)」というのがいつものパターンだが、今日は出てくる原稿が暴れまくり(笑)うっかり目を離すとくしゃくしゃになりそう。そばで見ていると大丈夫なんだけど、目を離したとたんダメ。印刷機もたまにはちゃんと見守ってやらないといけないみたい。とにかく大騒ぎしながら印刷も完了。午後からとりあえず♪あんだんて♪会員さんと支援会員さんへの発送も完了した。今回は発送もれがありませんように。
 また今日は支援会員のSさんも来てくれた。支援会員として支えてくれるとともに、かつての経験を生かして会計処理や書店管理など事務面でも私たちを助けてくれている。会計担当のユキと花が記帳しているものをNPOでも使えるソフトで入力して、決算の準備をしてくれた。事務処理の苦手な♪あんだんて♪の強力な助っ人だ。また彼女は子育て支援のことにも詳しく、いつも客観的な意見を言ってくれる。いろんな人に支えられている私たち。このつながりが財産だね。(さくら)
 お昼を食べながらおしゃべりしていると、小学生の不登校の話になった。子どもが小学校での不登校経験があるスタッフたちが当時のことを思い出しながら話していくうちに白熱の論議になった。不登校児の対応として出されていることも小学校低学年の児童にはちょっとあてはまらないこともある。(現役小学生のお母さんからも指摘されている、適応指導教室なども低学年の受け入れはない)また、年齢が小さいほど、親の支配力が大きいので、無理に学校に行かせると行くこともあった。学校に行ったから問題ないということではない。子どものしんどい気持ちに耳を傾けられる余裕があるといいんだけど。
 時代がかわるにつれ、親の価値観もかわってきているが、子どもが希望をもって生きていけることを願っているのは同じではないかな。(ユキ)
  小学校低学年の不登校は、先生が迎えに行ったり、母親が付き添ったりすると行ける事もあるから、なんとか行けるように、周囲が働きかける。でもどこまで子どもにがんばらせていいのか、本当に難しい。そのときの事情、その子ども、その親の思い、 状況によってひとりひとり違うことだし、どれが正解なんてない。それは高学年、中学生、高校生であっても同じ。一組として同じ親子はないし、だれだってわが子に最善をつくそうと一生懸命子育てしている。春日井先生の言葉じゃないけど、母親として「そんな自分をいとおしく思っていい」んじゃないだろうか。結果は、子ども自身が死ぬときに感じてくれる、と言ったら無責任だろうか?白熱したおしゃべりからいろいろ考えがとびまわったのでした。(フェルマータ)
 スタッフはそれぞれいろんな体験をしている。でもその体験はその人個人のもので、それを人に当てはめることはできないし、してはいけないこと。こうやって本音の議論をすることで、自分の体験を客観視し、視野を広げることができる。白熱のおしゃべりは手を止めてしまうけど、私たちには必要なことだね。(ふたたび、さくら)

     1月25日(日)「不登校ネットワークと親の会」
  あんだんての進路相談会でお話しいただいた春日井先生の講演会があった。先生は同じ立命館大学の高垣先生と「不登校ネットワークと親の会」という本を出版された。その本の中には親の会に10年以上かかわってこられ、子どもと向き合う大人が変わるときのようすなどが書かれている(あんだんて、プロン・トン・トンのことも載っている)。
 「学校とのかかわり」についての交流会では、大阪をはじめ、兵庫、京都、滋賀からの参加者があり、話し合っていくうちに地域性があることにあらためて気づかされた。システムができているところはそのシステムを活用して対応がなされているようだった。システムがないところは個人の資質と熱意によるものが大きいようだ。学校、担任と親の気持ちのすれ違うこともあるが、いま相手がどういう状態なのかということも考慮に入れ、お互いが相手にわかるようにコミュニケーションの工夫をすることで改善されることもある。(ユキ)

     1月23日(金)ゆうスペース
 今日のゆうスペースは5名参加。小学生の不登校の子どもをもつお母さんが学校との対応で疲れたとのこと。「でも、ここで話を聞いてもらってほっとしました」と。 しんどい時「あんだんて」でしゃべって帰られるのもいいのでは。
 久しぶりに日生学園のS先生が来られた。新入生の入学案内に加えて、転入・編入についても説明された。「転・編入の相談を早めにしてもらえると、過年度生にならない場合もありますので早めに相談してください」ということだった。 在校生とのかかわりで、校長先生と寮生が交換日記をするので子どもの様子がじかによくわかる、との話にきめ細かな対応がされているなと感心した。(コーヒーカップ)
 久しぶりの方から電話相談があった。お母さんが子どもの不登校だけでなくいろいろな家族の問題を一身に引き受けていらした方なので、ずうっと気になっていた。覚えていて電話をくださってうれしかった。電話を切るころには明るい声になっていてヨカッタ、ヨカッタ。(フェルマータ)

     1月21日(水)♪あんだんて♪にはパソコンがない
  通信を作ったり、書類を作ったり、HPを作ったり、その他情報交換には欠かせないパソコン。しかし♪あんだんて♪の事務所にはパソコンがない。購入するとなると経費もかかるし、助成金で何とかならないか模索中。で、今どうしているかというと、それぞれの自宅で作業し、それをメールでやりとりしている。そんな中、フェルマータのパソコンが昨年末にダウンし、メールのやりとりができなくなった。便利なものは使えなくなると本当に困る、しかも通信発行を控えている。フェルマータは個人のノートパソコンを購入したが、どうもnetに接続ができないと事務所に持ってきた。いろいろ設定してなんとかインターネットにも接続完了、メールも送れるようになった。これでまた通信なんかの打ち合わせができるね。しかしいつまでも個人の持ち物に頼るわけにはいかない、誰かパソコンくれへんかなあ(笑)
 通信発行を控え、事務所では細かい打ち合わせ、発送の準備が進む。他にも検討すること、決めないといけないことがたくさんあり、無駄話をしている暇もない。何度も軌道修正をしながらの話し合いとなった。
 午後には第一高等学院の校長先生がお見えになった。多くの中学校や高校を回ってられるので、たくさんお情報をお持ちだ。早速先日から気になっていた高校生の転編入の問題について聞いてみた。やはり転編入はいろいろの条件に左右されることが多いようだ。子どもが希望していても、思うようにいかないケースも多い。いろんな事情はあるのだろうけれど、せっかくの子どもの意欲がそがれてしまったら残念だ。また最近は学校をやめてしまってからの相談よりも、次のことを決めてからやめるケースが多いようだ。「何ででしょうね」と先生。そういえば最近大学受験でも浪人するより、確実な大学への入学を決めることが多くなったと聞いた。ひょっとしたら何か共通のことがあるのかもしれないね。(さくら)
 プロン・トン・トンの電話注文もあり今も購入して参考にしてくださっている現状に、お役に立つことを願う。(花)

     1月17日(土)SSW(スクールソーシャルワーク)研究会しが第2回学習会
 SSW(スクールソーシャルワーク)研究会しが第2回学習会に参加した。午前の部は、「CAPNeS子どもの虐待防止ネットワーク・しが」代表で弁護士のKさんが「学校における子ども支援・弁護士の視点から」というテーマで、いじめ、不登校、非行など学校での子どもの問題や家庭における子ども虐待の問題に弁護士としてどのようにかかわっていらっしゃるかを聞くことができた。
 非行の子どもの付添い人として、1、事実関係の検証 2、子どもと直接話して子どもの思いや考えを聴く 3、環境調整をする・・・子どもを取り巻く環境=家庭、学校、友人関係などのどこにゆがみがあるか、あればそれをより良い方向に向けていく。目の前の相手を「責める」のではなく「どのように子どもを保護していくか」を関係者が一緒に考えることが大事と話された。非行の子どもを学校に帰すとき「またクラスが荒れて授業が成り立たなくなるのでは・・・」と危惧する教師と学校が引き受けないと少年院へ行くしかないという事実とのせめぎあいがあるが、K弁護士は「やんちゃな子どもをいったん別室で授業についていける学力をつけながら、精神的なサポートも平衡して行い、もとのクラスに復帰できるようにしていく体制がとれないものか」と提案していた。現実にはKさんと学校管理職との間で話し合って決まったことでも、実行されていないケースも多く、第3者との連携ができない学校の壁の厚さを感じているとのことだった。
 午後は児童福祉司Sさんが模擬事例をもとに参加者の活発な意見交換の場をつくり、ご自身の豊富な経験からさまざまな視点を提示してくださった。(フェルマータ)

     1月16日(金)「京都リビング」の取材を受ける
 今日は私の当番の日だったが、朝から出られないことがあったのでユキに鍵開けを頼んだ。午前中ひっそりと無口な(?)二人が、年末からたまっている事務処理や電話対応などして過ごした。滋賀県の公立中学校から「「プロン・トン・トン」」の大口注文があり、学校現場で使っていただけると喜ぶ二人。
 午後からタウン誌「京都リビング」の取材記者が来られてた。「プロン・トン・トン」を手にして、「何度も読みました」と言ってくださって感激。ご自身も小学校のお子さんがいて、不登校ではないけれど「子育ての本」として参考になることが多いとのこと。「不登校をキーワードに子育てを考える」という私たちの視点をくみ取ってくださっている。またプロの記者から情報の豊富さや内容の充実を高く評価していただいて、私も自信ができた。
 取材を受けていたら、午前中別の子育てボランティアに行っていた花が駆けつけてくれた。♪あんだんて♪のスタッフのなかには不登校だけでなく、聴覚や視覚障害者の支援、絵本の読み聞かせなど他のボランティア活動をし手いる人もある。パートで働いている人もあり、考えてみれば(考えなくても)ごく普通の母親の集まりなんだなと思った。でも自分の経験を人に生かせたらという思いはちょっと強いかもしれない。(フェルマータ)
 

     1月15日(木)不登校生徒学習支特区中学校 取材
 京都市では、国の構造改革特区の認定を受け、政令指定都市としては初めて平成16年10月に不登校生徒のための中学が「こども相談センター パトナ」に開校されることになった。各地にある適応指導教室や、パトナの事業の一つでもある「ふれあいの杜」などは、地域の中学に在籍したまま通うが、この特区の中学は、そこに転入しそこの卒業生となる。その分覚悟もいるけれど、もし、不登校の子どもたちが、ここで生き生きとした中学校生活を送れるのなら、そんなすばらしいことはない。どのような中学を作ろうとしているのか?早速、取材を申し込み、フェルマータ、花、さくら、ラスカルの4人で、お話を伺った。
 快く応対してくださったのは学校開設準備室のkさん。「今日、この準備室か開設された所なんですよ」と真新しい名刺をくださり、お忙しいかったであろうに、とても丁寧に熱心に対応してくださった。 新設の中学では、授業数を減少して子どもの負担を減らし、その上で基礎基本となる学力を身につけられるよう、より学習しやすい条件を整えると言う。体験学習なども豊富なようで、お話だけをきいていると、なんだか不登校でなくても行きたくなってくる。
 開校時の想定生徒数は30〜50名程度。京都市の不登校数から見ると、あまりにも少ない。真新しい、設備の整ったパトナ。芝生のグラウンドもあるこの恵まれた環境で勉強できる子どもたちはほんの一握りか…。もっともっと、身近な地域に同じような施設が出来るといいのにな。でも、この新しい中学には大いに注目していきたい。経済的な負担から面から見ても、やはり公立の学校で対応してもらえるのは助かるし、この中学の試みが、京都の公立中学校全体の体制の見直しにつながるかもしれないから。
 今後、随時新設の中学の情報を広報・発信し、説明会なども行っていくとおしゃっていた。体験入学なども予定しているらしい。また新しい情報が伝わり次第、あんだんて通信などでお知らせしますね。 (ラスカル)
 

     1月14日(水)今年始めてのゆうスペース
 今日は今年始めてのゆうスペース。3名の参加があった。それぞれの近況報告を聞くと、子どもさんは少しずつ落ち着いて、自分なりの生活のペースをつかんでこられているようだ。新たな道を模索し始めた子どもさんもいる。しかし高校で学校に行きづらくなったとき、転校を希望しても全日制での受入がほとんどない。「転居を伴う場合」と条件を付けているところがほとんど。あとは通信制とかサポート校が選択肢になってしまう。この辺の情報はもう少し集めないといけない。
 話をしていると、お父さんに変化が見られたというお家もあり、その変化が子どもさんにいい影響を与えているようだ。また、子どもが不登校になったとき、祖父母との関係に悩むことも多い。特に同居の場合はちょっと黙っておくということもできないし、色々口を出されることもあって難しい。私は経験がないが、♪あんだんて♪でもその苦労をしたスタッフがいて、同じ立場で話せる。それぞれのスタッフがいろんな経験をしていて、その経験を生かしながらサポートしていけるのも、♪あんだんて♪の強みかな?
 今日は京都美山高等学校とビジネスカレッジ京都の先生も来てくださった。美山高校の通信制は昨年10月、ビジネスカレッジは今年4月開校とまだ新しい学校だが、先生方は今までに不登校の子どもとのかかわりを持ち、その経験を生かして支援に取組まれている。子どもたちの選択肢が広がっていくのはいいことだ。しかしその一方で、色々選択肢があるがゆえに、動き出さない自分の子どもにいらだちを感じたり、無理をさせたりすることもあるのではないか。
 先日京都新聞から、美山高校の通信制や京都市が作る不登校の生徒のための中学校に関するコメントを求められた(1月8日付掲載)。その時にもその懸念を書いてもらった。明日は京都市の教育委員会に取材に行く。その辺のこともきちんと聞いてみたい。(さくら)
 通信にも掲載している「♪あんだんて♪の活動を支えてください」をみて進路相談会でパンフレットを紹介した学校から支援をいただいた。プロン・トン・トンの購入の場合でも個人でない場合はいろいろと手続きの書類があるので、失礼ながら「個人ですか、学校からですか」なんて聞いちゃった。どちらでも大歓迎。(ユキ)
 

     1月9日(金)ちょっと反省?!
  前にも日記で紹介した山科社協での講演会の内容について打ち合わせをした。最初はおとなしくしていたんだけど、話していくうちにだんだんヒートアップ。担当の方を疲れさせてしまったかな。ちょっと反省。
 スタッフのなかでも傾聴の姿勢が長くとれるCoCoが電話での問い合わせに対応していた。きょうも真摯に対応しているなと思っていたのに、電話が終わったあと、もう少しお気持ちをお聞きしたらよかったと、ちょっと反省していた。
 進路相談にみえた方があり、日時を予約されていなかったので、♪あんだんて♪の歩く?走る!進路情報スタッフが対応できなくて申し訳なかった。まだまだ不勉強で十分な情報提供ができなくてちょっと反省。 
 日々研鑚に励む♪あんだんて♪であった。(ユキ)
 さくらのお母さんが来訪。用事があるということで、玄関先で帰られた。今度はゆっくりお越しください。
 今日は来訪者が多く、卒論のために以前来られたIさんも来られた。卒業したら1年間勉強して地元で教師をめざすそうだ。今の気持ちを忘れないで、子どもに心を寄せていく先生になってねとエールを送った。(Coco)

     1月7日(水)2004年活動開始
 「今年もよろしくお願いします」と挨拶を交わしながらスタッフ会議が始まった。
 進路相談会での入会、講師出向料等の収入より、あんだんての活動が支援されている実感が持てうれしい(でもやっぱり運営していくのは大変・・・・・フェルマータ)。次に今後の活動について熱心な話し合いが続いた。気がつくと正午はとっくにすぎ遅い昼食になった。が、一人一人の思いを確かめ合うことは、共通理解して いくのにとてもたいせつなことだ。 
 午後から進路相談に見えられる方や、Q君の訪問があったりでにぎやかだった。(花)
 「先日の進路相談会の内容や資料をまとめた報告集の発行を、一様4月と決めた。(うーん、ちょっときついけど)待っていてくれる人がたくさんいるし、新しい情報はその都度追加していこうと言うことでまとまった。また、フェルマータを講師として、親の勉強会もしていこうと言うことになった。企画だけは順調に決まっていく、スタッフ会議である。
 午後から相談に来られた方は、さくらが丁寧に対応してくれた。去年、自分の子どもの中学卒業を迎え色々調べたことで、進路の情報に詳しくなっている。横で聞いていたが、さくらは、いつの間にあんなにしゃべり上手・聞き上手になったのか!優しい口調で流暢に説明していく。うん十年前、某銀行OL時代の彼女の姿を見たような気がした。(ラスカル)
 年末年始、お約束の用事が主婦にはいっぱいある。親が泊まりにきたり、実家に行ったりすると、年々老いてくる親を見て「介護」という文字がよぎる。 子どもたちもやっと手が放れ、精神的に楽になってきて自分のやりたいことができるようになったかなと思っているが、家庭の事情でこの♪あんだんて♪の活動をお休みすることになるかも。そういう想いをスタッフのだれもが抱えながら、できることをできるときにやっていこうと新ためて思う。
 今年も色々ご迷惑をおかけすると思いますが、 どうぞよろしくお願いします。 (ユキ) 

1月 2月 3月 4月 5月 6月
7月 8月 9月 10月 11月 12月

  2003年の日記