5月28日(金)ゆうスペース
  午前中のゆうスペース 5人参加。顔なじみのメンバーでワキアイアイのうちに終わる。電話相談1件。洛風中学について。京都市内の中学で不登校になった子どもの受け入れをする予定だが、他府県から問い合わせをすると、対応が悪かったそうだ。どんな状況だったのか分からないけれど、わらをもすがる親の気持ちを踏みにじらないでほしい。
 午後 ガイドブック校正。途中、コーヒーで睡魔を払いのけながらの作業。(編集が完璧にて、うなずきながらうとうと)この本が進路を考える、きっかけになることでしょう。(コーヒーカップ) 
 きょうはフェルマータとさくらが研修のためゆうスペースに参加できなかった。コーヒーカップ、マーガレット、Coco、ユキが参加した。コーヒーカップもマーガレットも親の会に長年かかわっているのでゆうスペースもうまくリードしてくれた。
 進路ガイドの校正に取りかかっていたら、全部プリントアウトしたと思っていたのに1枚たりなかった。Cocoが家に電話してプリントアウトしてもらいFaxで送ってもらった。この前もさくらの息子さんが同じような感じでお手伝いしてくれた。進路ガイド作成にはいろんな形で多く方々の協力をいただいたんだなぁ。(ユキ)


     5月26日(水)いよいよ大詰めを迎える進路ガイドブック
  さくら、ユキ、COCO、ラスカル、フェルマータと編集スタッフがそろって、進路ガイドの編集会議もピッチをあげて進んでいく。本の表紙にタイトルをどんなふうに付けるか、喧々ガクガク、意見が飛び交った。これは、私たちがなぜこの本を作ったかを、読者の方に一目でわかってもらうため、とても重要なのだ。結局「PAS A PAS-パザパ(ぼちぼちいこか)」〜不登校の子どもたちのための進路ガイドブック〜に決まった。フランス語と関西弁がセットになるのが、私たちらしい。?当初より入れたい情報が膨らんで発行予定が延びてしまっている。自分で言うのもなんだが、どこにもない情報がいっぱいあり、充実した内容になったと思う。もうあと少しお待ちください。(フェルマータ)


     5月22日(土)不登校・登校拒否を考える京都滋賀のつどい
 キャンパスプラザで開催されたつどいに参加した。京都と滋賀の共催ということもあり、多くの参加者。中にはゆうスペースやオンリーワンに参加してくださった方や、取材やいろいろなイベントで顔見知りになったり、お世話になっている人も。ご挨拶をしながら、私たちの活動の広がりを実感する。
 さてつどいは真生会富山病院心療内科の明橋先生の講演から始まった。先生はスクールカウンセラーや富山県児童虐待対応相談チーム委員もされており、『翼を広げる子』、『輝ける子』、『思春期にがんばってる子』という本を書かれている。新聞広告でこの本の名前を見て、一度お話を伺いたいと思っていた。お目にかかると、お顔から温かさが伝わってくる。「心のサーモスタットがもし切れなかったら」というテーマのお話も、子どもを見る目が優しくなるお話だった。
 先生によると「不登校は心身の疲れ(オーバーヒート)によって起きる。心身がオーバーヒートして、心のサーモスタットが切れたのが、不登校。これは極めて自然で、生理的な現象で、心身の自己回復力の現れ。オーバーヒートが収まれば、自然と回路はつながる」ということだ。いい子でいることや、対人関係などに神経を使いすぎたり、怒りの気持ちをがまんしすぎて起こる心身のオーバーヒート。ここでサーモスタットが切れることで自分自身を守り、もっと深刻な状態になることを防ぐ。「自分の周囲の状況に心を配るあまり、不登校さえもできなかったという子どももいるんです」という言葉を聞くと、不登校で自分を守ることができたわが子がいとおしくなってくる。
 「不登校の子は自分の気持ちを把握して、上手に周囲に伝えることが苦手な子が多く、本人と周囲の間に『心のパイプ詰まり』がある」という明橋先生。回復のプロセスをそのパイプ詰まりが開通する様子に例えながらのお話はとても具体的で、わが子に重ね合わせながら聞くことができた。
 また最後に子どもと接するポイントとして、「何も言わなくても子供は親に責められているのではないかと思っている。非難、攻撃したり、今以上を求めるのでなく、肯定することが大切」と、「こんなに□□の中、よく○○したね。頑張ったね(ご苦労さん、ありがとう、助かったよ)」ということば掛けの具体例をユーモアを交えながら紹介された。確かに同じことを言う時でも、肯定的にいう方が言う方も聞く方も暖かな気持ちになる。これは子どもだけでなく、夫や周囲の人たちに対しても同じだなあと感じた。早速実行してみよっと。終わったあと気持ちがふんわりとする、とてもいいお話だった。(さくら)

交流会 明橋先生を囲んで
参加者からのたくさんの質問があり、それぞれにていねいに答えられていた。精神科医であり、スクールカウンセラー、居場所などいろいろな活動をされている経験から幅広い視野を感じた。
 子どもが少し元気になって外あるいは学校出て行こうとしたとき、学校行けなくなったころと同じような症状を出すことがある。親はまた逆戻りしてしまったのかと落胆、不安になってしまうことがあるが、子どもは現実に出て行こうとして不安になったので、振り返りの症状がでる。子どもは行きつ戻りつ成長していく。子どもが振り返りの症状をだすと親は不安になって子どもを突き放そうとしまいがちだが、それまでは元気そうにしているだけで、いろんな症状をだして当然なんで、子どもがなにか言ってきたらゆっくり聞いてやること。頼ったときに突き放されるとよけい不安になる。本人が自分でやろうとしているのに親が口出し干渉することはよくないそうだ。
 スクールカウンセラーの一番の仕事は学校の先生のサポートと考えてられる。先生に余裕がないとできないことも、先生が自信をもって安心して学級運営ができていくと学校全体も変わっていく。当事者をささえる人をささえる必要がある。学校では先生、家庭ではお母さん。それぞれの立場で精一杯やっていることを認め合うこと。それができたら対立が協力になり、傷ついたひと、心の弱っているひとの対応にずい分とプラスになることだろう。(ユキ)

 分科会「小学校、中学校の部」
 事前になにも打ち合わせなく、司会ということでちょっとアセッタ。40人弱いらっしゃったので、もう1人の司会の方と相談して2つのテーブルに分かれた。私の方のグループは、渦中にある親御さんは一人だけで、あとは親の会の世話人、フリースクールを始めた人、教育相談の先生、大学1年の臨床心理士をめざしている学生さんなど、支援する側の人たちだった。自分の子どもも不登校になり、学校でも不登校の子を担任していた方から、教師と親の両方の立場から考えを聞くことが出来てとても参考になった。
 亀岡、宇治、八幡、京都市、滋賀など地域による不登校への取り組み方のちがいもはっきりわかり、担任まかせになることの弊害や学校全体として取り組んでいかなければならないといったことも明確になった。滋賀の親の会で教育委員会に直接働きかけている事を聞き、また教委も意見を取り入れていて感心した。
 学生さんからスクールカウンセラーがどんな役割をしているのか聞かれると、学校側の受け入れ態勢ができていなかったり、スクールカウンセラーによって動き方がちがう、といった問題点が出てきた。他に、先生と親がオープンに子どものことを話し合える環境作りが大切、と言う意見が出た。そのために色々な人が支えていける体制が今の学校に求められている。(フェルマータ)

 分科会「高校生・青年の部」
 渦中にある親御さん、当事者の青年、支援者など、様々な立場の人が集まり意見を出しあった。青年からの発言で「自分の人生だし、自分らしく生きたらいい」、そんな親の言葉が期待に応えなくちゃというプレッシャーになる。また「15歳」という納期に自分を会わせたくなかった、というようなことばがとても印象的だった。
 また、いろんな分野の専門家がネットワークを組み援助していく必要性や、行政が窓口となり、行政同士また行政と民間がつながること、公的な受け皿としての学び直しの場を行政に要求してくことを、これからの課題として締めくくられた。(Coco)


     5月21日(金)最後の一歩は子ども自身で決める
 きょうは珍しく来客なし。TEL、宇治のA校PTAの方から少年問題に詳しい講師の方を紹介してほしいとのことでN先生を伝える。午後、進路ガイドブックの校正。私立高校アンケートの訂正を確認。親・子アンケート、座談会、代表挨拶に目を通す。ー最後の一歩は子ども自身で決めるー「これって、不登校の子に限らず、全ての子どもが進路を考える上での基本中の基本では」と感じた。(コーヒーカップ)


     5月19日(水)スタッフの本音座談会
 スタッフで進路についての日頃からの疑問や意見を出しあった。今はさなぎの時でも、この子は自分で自分の人生を決めていくんだ、と情報は持ちつつも親が信じ、見守ることがこどもの自立につながるんだと改めて思う。こうして♪あんだんて♪のみんなと話して、自分の中の揺れる気持ちを立て直して、家に帰れるんですよね。
 人には誰も、その人の育ちがあり、ペースがある。さくらと話していて、自分のペースを大事にしているさくら家のN君は、親の仕事のグチを聞いてくれたりもすると聞いた。がんばっているけど、がんばりすぎない。これは未来への新しい生き方なのかも!?(Coco)
 進路ガイドにはやっぱりこれが必要と、急遽企画した「本音座談会」。それぞれのスタッフの体験、取材やアンケートから見えてきたものetc.普段から話していることだけど、こうして形にしていくのも大切だ。本当の進路選びとはなにか、本当の学びとはなにか、こどもの不登校をとおして見えてきたものが、少しでも多くの方に伝わればうれしい。しかし未だに座談会をやっている私たちって・・・。
 そうも言いながら、進路ガイドは何とか形になってきた。ラスカルが目次も作ってくれた。進路相談会で講演していただいた春日井先生も、講演録にしっかりと加筆してくださった(お忙しい中、またまたご無理を言いました)。私たちの思いが、少しずつ、でも確かに形になっていく。(さくら)


     5月15日(土)高槻の親の会に参加
 高槻市にあるフリースペース「クロスロード」の親の会「ぽこ・あ・ぽこ」にゲストとして呼んでいただいた。代表のSさんは子どもさんの不登校と向きあう過程で、「クロスロード」を立ち上げ、多くの子どもたちが、ここで元気に成長して巣立って行かれた。初めてお会いする親御さんばかりだったけれど、悩みや気づきは共通していて、それぞれの方の気持ちがよく分かり、なんとか楽になっていただきたいと色々話させていただいた。
 Sさんとは、普段そんなに話しているのでもないのに、子どもに対する目線や考え方、親御さんへの共感など、よく似ていてうれしくなった。わが子の不登校をきっかけに子育ての環境、教育環境へ目が向いていらっしゃるところも共通の意識を感じて心強かった。また一緒になにかできたらいいですね、とお互いに意気投合した。(フェルマータ)


     5月14日(金)体験学習で元気に!
 M高校通信制の先生が2人で訪ねてこられ、体験学習に参加した子どもたちが元気になっていく様子をうれしそうに話してくださった。私の娘も小学校4年生で不登校になってから、陶芸、リース、お菓子作り、農業、キャンプ等々体験を重ねることで少しずつ元気になってきて、今では興味のあるところへは一人でも出かけるようになった。異年齢の人との交流も貴重な体験だと思う。
 16年度♪あんだんて♪会員、支援会員に登録してくださった方のお名前を名簿に・・・・。この方々のまごころで♪あんだんて♪の活動が支えられていることに感謝。(マーガレット)


     5月13日(木)奈良県教育委員会取材
 進路ガイドブック作成のため、近県の公立高校の入試制度について調べている。京都府、滋賀県、大阪府には取材に行き、兵庫県はHPから資料を集めた。それぞれに不登校を経験した子どもへの配慮が感じられ、こういう学校があればいいね、こういう制度があればいいね、とスタッフがそれぞれ口にする。ここまで調べたんだからとフェルマータが奈良県のこともHPで調べてくれると、今改革中で平成18年度から大きく変わることが分かった。ぜひとも直接お話を伺いたいとお願いし、お時間を取っていただいた。
 詳しいことは進路ガイドブックに譲るが、定員の10%を当日の学力検査の結果だけで合否を判定する学校があったり、今回の改革で18年度には多部単位制の学校ができるなど、やはりここでも不登校の子どもたちへの配慮が感じられる。こうして各府県の現状を調べることで比較ができ、行政になにを求めていくかが明らかになっていく。いろんな状況の子どもたちの学びの場が、もっと保障されていってほしい。
 さて去年「ふきのとうの会10周年イベント」でフェルマータと奈良を訪れた時も雨、今日もまた雨に降られた。ちょうどシーズンということもあり、雨の降る中、奈良公園を歩く修学旅行の子どもたちを見かけた。晴れた方がいいだろうけど、雨の奈良も思い出に残るかもね。(さくら)


     5月12日(水)安心して待つためには
 午後よりゆうスペース。3名の方が参加。不登校経験者のQくんも参加してくれたことで、会話もはずんだ。皆さん、Qくんの立派な(?)姿を見て、それだけでもう安心されたようだ。帰り際、はじめてこられた方が「うちだけじゃないんですね。それがわかって安心しました」と明るい表情で言われたのがとても印象的だった。つまずいて、苦しんで、悩んで、迷って。でも、いつかQくんのように立ち上がって歩き出すんだ。今の状況がいつまで続くのかと思うととても辛いけれど、必ずトンネルを抜けるときが来る、そのことがわかっていたら耐えられる。先輩や経験者の話を聞くことで、希望を持つことが出来る。安心して待つことが出来る。皆さんも不安になったときは、ぜひ「ゆうスペース」に来てくださいね。
 「ゆうスペース」の途中で、「定通の会」のS先生が来訪。京都府の教育改革案を読んでいると「京都の定時制は全部つぶされてしまうような危機感を感じる」とおしゃていた。「不登校などで学ぶ機会を持たなかった子どもたちの、最後の学び直しの機会をうばっていはいけない」とも。本当にその通り。どの子にも学ぶ権利を保障してやってほしい。公立の学校の役割は大きいと思う。時間が無くて、ゆっくりお話が聞けなかったが、ぜひまた改めて説田先生にはお話をお聞きしたいと思う。(ラスカル)
 進路ガイドブック作成のために、近県の公立高校の入試制度を調べた。少子化の流れを受け、どの県でも統廃合が進んでいる。しかしその流れの中で様々な高校が生まれ、公立でも非常に選択肢が多様になっている。中でも定時制に多部制といって、夜間だけでなく、午前、午後、夜間と3部制を取る学校が大阪、兵庫にある。また滋賀は昼間定時制が大津にあるし、奈良は平成18年度に多部制の高校ができることが決まっている。しかし京都は構想はあるものの、具体的な予定は立っていないようだ。うちの子は高校進学にあたり公立の定時制や通信制を考えたが、どちらも授業が夜間で、結局私学を選ばざるを得なかった。確かに私学にもいいところはたくさんあるが、費用の面での負担も大きく、できるだけ公立にと思う方も多いだろう。多部制にも賛否両論があるかと思うが、公立の選択肢を増やすという意味でぜひとも実現してほしいものだ。(さくら)


     5月7日(金)子どもの成長をしっかり見つめて
 さくらとユキと3人寄ると、進路ガイドの編集会議になってしまう。進路の問題も子育てのつづきなので、私たちの子育ての姿勢がこのガイドブックではっきり出てくるんだろうな。それにしても、体験者のアンケートからは、子どもの成長をしっかり見つめて、信頼している親御さんの力強い姿が浮かび上がってくる。うれしーなー。
 ユキとふたりで帰り支度をしていると、N学園のS先生が見えた。私たちの様子を察して、「立ち話でいいですから」という言葉に甘えて、失礼してしまった。児童虐待で有名になった岸和田や堺、八尾など大阪府の南方面の学校をまわっていらっしゃるそうだ。このあたりは、あまり親の会やフリースクールの情報もないし、あんだんてとしても安心して紹介できるところが掴めていない。(どなたか、ここへ相談に行ってよかったよ、と言う所ご存知でしたら、お知らせください)。不登校の子どもを受け入れているN学園の先生が、こうした公立中学校の訪問で不登校の子どもへの理解を広めてくださっていて、いいなと思った。(フェルマータ)



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