今般も役員各位には、総会のご案内をさせて頂きました所、このように多数ご出席賜りましたこと、衷心より厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。 さて、昨年の総会にて発表させて頂きました様々な「本佛寺興隆事業」推進は、西身延霊園西側雑木伐採に若干の苦戦はありましたが完遂し、植樹した桜、椛はまさに今、紅葉しております。三メートルの高さはある木々を五十本以上は植えましたので、崖崩れなどの心配はないものと存じます。ただ、インフラが整ったと昨年ここで宣言致しましたが、やはり山岳地の当山は、雨水排水に手間取っており、その処理が残務となっています。大雨の度に弟子達と山に登っては「水みち」を確認しながら溝を造ったり埋めたりしております。およそ今年度中には終わる予定ではあります。ご理解下さい。 今年は@鐘楼堂屋根葺き替えA永遠堂西の埋め立て及び石庭造立B妙見堂池増設C椛五十本・桜五十本植樹D第七世日方上人胸像建立等の構想を実現すべく努力して参る所存であります。また年中行事以外としては@弟子前一大荒行堂成満会参拝団A佐渡日蓮大聖人大銅像建立十五周年法要参拝団B宮城会大型参拝団受入などを予定しております。ご理解と一層のご協力をお願い致します。今なお継続の人材育成では、出家者(沙弥)の次男前憲も医大への現役合格を果たし、長男前尚、弟子前道(院)、前隆に続き計四名が学問を探究する僧侶の大学生として専門を学んでおります。若手の育成は開花するものと自負しております。また、内弟子達も皆様檀信徒からの評判もよく、読経、法事、葬儀、祈祷等種々の法務を適宜にこなし、手前味噌なようで大変恐縮ですが彼等を誇らしく思うと同時に、可愛がって頂いていることに心から感謝致します。就いては将来、本佛寺一門として恥じぬよう全員が研鑽を積むことを怠らぬ指導を続けて参ります。 一方、七月五、六日の豪雨による災害では当該地区檀家七十四軒に安否確認をさせて頂き、状況調査を致し「檀徒とともに生きる本佛寺」を胸に抱きつつ災害復旧作業を弟子達と約一ヶ月行いました。被災された各家にお見舞い申し上げると共に復興をご祈念致します。この詳細に就きましては口頭で後程述べさせて頂きます。 御会式については、昨年同様の形態で遂行させて頂きます。今年は土曜日とあって参加者及び参詣者が多いものと見込まれます。役員各位には何卒万難を排してのご協力をお願い致します。これに就きましても議題の中で詳細をお伝えさせて頂きます。 結びに、川施餓鬼法要日程変更二年目に伴い所見と決意を申し上げます。河川敷にて百十年続く法要を今年は本佛寺大本堂へと移動しました。水害や干魃で苦しむ往時を偲びながら現地仮設祭壇での大法要。祈り中心の本質的意義を、すり替え的発想のような二年間でした。事実水害は起こってしまいました。心中穏やかでない中、明けて二十四日出発の「身延・七面団参」にて、久遠寺に静かに額ずき御祖師様に行動を問いただすべく報告。末法総鎮守七面大明神登詣後の二十六日早朝、七面山隨身門前から富士山頂上より上る朝日に向かい、感涙の中、拝み続け決断致しました。 来年から「川施餓鬼法要は、原鶴を止め本佛寺で中日法要と合わせ行うこととする。」本日役員の皆様に、大事な年中行事の変更のご承認を賜りますようお願いし、運営方針のご挨拶とさせて頂きます。 合掌 平成二十九年十月八日 宗教法人本佛寺代表役員 佐野前延 |