今年は異常気象なることの仕業か否か、私も三十数年来、衣を纏ってこの守護神祭をお迎えしておりますが染井吉野と山桜と枝垂れ桜が同時期に満開となったのは初めてであります。境内は春爛漫!この御堂の後ろの山桜群も濃いピンク色で溢れております。まさに素晴らしい天候に恵まれての大法要。よほど永遠様がお慶びなのでしょう。さて、昨年の本日夜「九州中部地震」があり本佛寺も揺れました。永遠様の日に熊本地震が起きたわけですので、私たちは忘れることはありません。この天災とどう向き合いどう生きていくかが信仰者としてのありようでございます。本日も山口広島、宮崎鹿児島、そして熊本、佐賀大分或いはバスで長崎からも多くのご参詣を頂きました。永遠様が自分を知っておられる、自分はひとりではない。こう考えつつ苦しい日常を乗り越えていらっしゃる方々も多くありましょう。一過性の存在ではなくずーっと永遠様は見守りながらも救いの手を差し伸べてくださいます。これはご参集の皆様周知の如くでありますが、大規模な災害があった時、やはり祈りによって鎮まるよう手を合わせることでしょう。日常に息詰まった時もやはり手を合わせ解決を求めるでしょう。御利益とは何かを考えたとき、宝くじに当たるとか商売がうまくいったとか大漁だとか豊作だとかもありましょうが、実は、穏やかに過ごせることこそが利益の賜なのではないでしょうか。守護神祭の聖日に九州には大規模な災害があった史実をしっかり領解して、私たち宗教家は臨んでいかねばならないと思っております。(略)本日はこうして沢山のご参詣を頂きましたこと篤く御礼申し上げ、結びに荒行僧の各聖には拍手を頂きますよう願い上げご挨拶と致します。ありがとうございました。合掌
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