EurActiv 2009年3月16日
欧州連合(EU) 16年間の農薬見直しを完了

情報源:EurActiv, 16 March 2009
EU completes 16-year pesticide review
http://www.euractiv.com/en/cap/eu-completes-16-year-pesticide-review/article-180313

訳:安間 武/化学物質問題市民研究会
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2009年3月31日
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http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/eu/euractiv/090316_EU_completes_16-year_pesticide_review.html


 1991年以前に農薬での使用が認可されていた約1,000の活性成分の詳細なヒト健康と環境リスク評価が完了し、その3分の2以上が市場から撤去されることになった。

 このリスク評価の見直しは、各物質について、消費者や農民、地下水や鳥、哺乳動物、ミミズ、ミツバチなど農薬の標的以外の生物の健康に関して実施された。

 欧州委員会によれば、リスク評価の見直しが立ち上げられた1993年の時点では、市場に出ている数万の製品中に含まれる活性成分は約1,000種存在した。

 見直しの結果、”これらの物質の3分の2以上が市場から撤去されることになった”と健康委員(大臣)アンドローラ・バッシリオは先週、最終報告を示しながら述べた。

 物質の大部分、約67%は、書類一式が提出されていないか不完全であるために取り消されたか、あるいは産業側によって取り下げられていた”と同委員は述べた。約70種の物質はヒト健康と環境にリスクを及ぼすことがわかったので市場から撤去された。

 他の約250物質(26%)は、調和の取れたEU安全評価を通過した。認可された活性成分は、本日(2009年3月16日)立ち上げられたデータベースで見ることができる。

 昨年暮れに、欧州議会と理事会は、2006年2月に欧州委員会によって提案された農薬の新たな認可規則に関して合意に達した(EurActiv 19/12/08)。2009年後半に発効するこの規則は、16年間の見直しが実施されてきた農薬の上市認可に関する1991指令に置き換わり、現在認可されている物質の評価プロセスを再開する。

 新たな規則は認可のための環境及び健康基準を強化し、いくつかの有害化学物質を禁止し、EUの3地域(北部、中央、南部)内での市場認可の義務的な相互認証の原則を確立する。


■訳注:関連情報


化学物質問題市民研究会
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