EurActiv 2007年6月26日/7月2日
欧州議会・環境委員会
公共区域周辺での農薬使用禁止を採択


情報源:EurActiv, 26 June / 2 July 2007
MEPs vote to ban pesticide use around public areas
http://www.euractiv.com/en/environment/meps-vote-ban-pesticide-use-public-areas/article-164971

訳:安間 武 /化学物質問題市民研究会
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2007年10月1日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/eu/euractiv/070702_MEP_pesiticide_public_areas.html


 欧州議会環境委員会によって採択された多くの修正条項は、欧州委員会の当初の提案より厳しい規制となっている。

概要:

 環境、公衆健康、食品安全に関する委員会は、農薬に関する主題戦略(訳注1)及び農薬の持続可能な使用に関する枠組み指令(訳注2)を採択した。

 ”賛成多数(賛成34、反対11、棄権1)により、同委員会は、今後5年間に−25%、10年以内に−50%へと段階的な農薬使用削減を加盟国に求める農薬の決定的な禁止に向けての明確な選択を支持した”と欧州統一左派グループ(GUE/NGL)の農薬枠組み指令案の影の報告者(shadow rapporteur)、ロベルト・ムサッチオは述べた。

 UK農薬キャンペーンのジョージア・ダウンは、”農薬が空中で移動する距離を考えれば、特に子どもたちやその他の影響を受けやすい人々の保護に関連して、小さな緩衝地帯や細長い区画では公衆の農薬暴露の防止にとって明らかに不適切なので、同委員会が住宅区域、学校のグラウンド、遊び場、及び公衆が暴露する可能性のある場所の周辺にある畑に大きな非散布地帯を設けることを採択したことは全く正しい”と述べた。

 欧州作物保護協会(ECPA)はこの採択結果に失望し、この決定は使用法を改善することによるリスク削減ではなく、任意の使用削減目標を課すことになるので遺憾であると述べた。

 ”我々は、欧州議会がヨーロッパで農薬の過剰な使用を効果的に抑制し、健康と環境のよりよい保護を保証するであろう仕組みを採用しなかったのは残念である”と、欧州環境事務局(EEB)、地球の友(FoE)、健康と環境連合(HEAL)、及び欧州農薬行動ネットワーク(PAN Europe)などの NOGs は述べた。

 農薬に関する主題戦略(Thematic Strategy for Pesticides)及び農薬の持続可能な使用に関する枠組み指令は2007年6月末日に農業理事会(Agriculture Council)及び恐らく環境理事会(Environment Council)によって検証されなくてはならない。

EU関係団体の立場:



訳注1 訳注2
訳注3(関連記事)


化学物質問題市民研究会
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