柳生伸也 web

CD Data

sing @ MatchVox 1st Album
14 Tracks

2022年2月22日発売

01 Here comes MatchVox
02 Vox
03 三度のハーモニー
04 1999
05 Shape of love
06 I'm on your side
07 Vox - Re-mix -
08 Here comes MatchVox (Instrumental)
09 Vox (Instrumental)
10 三度のハーモニー (Instrumental)
11 1999 (Instrumental)
12 Shape of love (Instrumental)
13 I'm on your side (Instrumental)
14 Vox - Re-mix - (Instrumental)

Self Liner Notes

このアルバムは、僕が以前結成していたアカペラグループ『MatchVox』のために書いた楽曲をセルフカバーした楽曲を集めた物です。
大学卒業後に結成したMatchVoxは、ちょうどアカペラブームがあったこともあり、非常に多くの場所で演奏させてもらったバンドで、その時期は僕にとって（おそらくメンバーにとっても）とても楽しく幸せな時期でした。

当時（多分今も）アカペラという音楽ジャンルは、何故かカバー曲ばかりを演奏していて、オリジナル曲を書こうとか、演奏しようというグループはほぼありませんでした。
また、プロでさえも代表曲は誰かの歌のカバーということが多く、僕としてはそれがとても残念でした。
アカペラにはアカペラだけにできる表現というものがあり、それを生かしたオリジナル曲を作ること、演奏することがアカペラグループとして一番良いことではないかと思っていたんです。

というわけで、僕はまだ結成したばかりのMatchVoxで演奏するために、多分結成してまだ2～3回目の練習の時に最初のオリジナル・ソング『VOX』の楽譜を持っていきました。
せっかくアカペラやるなら、オリジナルを歌おうよ、ということで、僕はアカペラで歌いやすくてカッコいい曲にしたいと思って、敢えてあまり多くのコードを使わない、ループ的なコード進行の楽曲を作曲したんですが、その楽曲がまた、その当時日本で流行し始めていたR&B風でカッコいいという評判になり、その後、MatchVoxの代表曲としてずっと歌い続けていくことになりました。

そんなわけで、ここに収録されている楽曲は全て、アカペラグループMatchVoxとしての思い出がたくさん詰まった楽曲で、思い入れは甲乙つけがたいんですが、思い出すのが『I'm on your side』を書いた時のことです。

この楽曲はソロの柳生伸也としてもリリースしている楽曲なんですが、もともとはアカペラ曲として書いた楽曲で、この歌を思いついたというか、作曲したのは名古屋市内のある喫茶店でした。
友人と待ち合わせをしているとき、ふいに頭の中に『おやすみのキスを交わしたら　手をつないで眠ろうか』という歌詞とメロディーが浮かんできたんです。
そしてそのまま『夢でまた逢えるように　明日また会えるように』という一つのメロディーがするすると浮かんできたので、これは忘れてはいけない、と思って、当時使っていたYamahaの携帯型シーケンサーQY100をカバンから取り出して打ち込みました。
歌詞は確か、喫茶店のナプキンに手書きしたと思います。

いわゆる『歌が降ってくる』というのはこういう状態なんだろうなと思いますし、これ以外にもそういうことは何度かありましたが、メロディーも詞もそのままするすると頭に浮かんだのはこの時だけかもしれません。

この歌を書いているとき、つまり喫茶店でシーケンサーで打ち込み、ナプキンに歌詞を書いているとき、僕の頭の中にはブルーのライトに照らされたステージとそこで歌う僕たちの姿がイメージされていて、それはライヴの最後、来てくれたみんなとお別れをする時間をイメージしたものでした。

というわけで、この楽曲はライヴでは必ず最後に歌っていたわけですけど、ライヴ後、アンコールをもらうと、その時には7曲目のようなアレンジのVOXをもう一度歌ってそれで終わり、という事がとても多かったんです。

実は、このアルバムの楽曲の順番というのは、『いつものMatchVoxのライヴでの演奏順』というものをとても意識したもので、このアルバムを聴いてくれた人がMatchVoxのライヴを、楽しい時間を思い浮かべてくれてくれたらという思いから選んだ曲順です。

全曲のカラオケも収録したので、歌を覚えて一緒に歌ってもらえれば、という思いもあります。

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