山河のラオス〜ルアンパバン(世界遺産の街並)
 
Luang Phabang(World Heritage City)
 
 
ルアンパバン(世界遺産の街並)
 

  現在のラオスの基礎となったランサン王国は、14世紀、ここを首都として始まりました。その版図はタイ東北部はおろか、カンボジア全域やベトナムにも及んでいたといいます。今では「世界遺産の街」として、人口を上回るほどの外国人観光客で賑わっています。  

 
プーシーの丘
 


       
 
登り口
ルアンパバンに来たなら、まずはこの丘に登ってみましょう。山と川に挟まれて箱庭のように拡がる街が、ぐるりと見渡せます。頂上までは階段を歩いて10分かそこらです。
 
内戦の残骸
途中で内戦時代に使われた対空砲(?)の残骸を見つけました。今でこそ穏やかな佇まいを見せていますが、数十年前は紛れもない戦場だったことを改めて実感します。
 
王宮博物館
樹々の間に垣間見えるのは王宮博物館。その向こうにたゆたうメコン。ルアンパバンを象徴するかのような眺めです。かつてここがランサン王国の中心だったのです。
 

   
頂上より
市街の南東方面。といっても緑濃い樹々が建物を覆い尽くしてしまっていて、道路以外の街の様子がよくわからないほどです。家々よりも高く生い茂るその多くは椰子。何しろ熱帯ですからね。山の中というイメージの割に、この街は標高もさほどではなく湿気も多いため、予想以上に蒸し暑いです。
 

 
メコンに抱かれて
反対に北西方面を見ると、もうすぐ眼下にメコン川が迫っていました。上流のため川幅が狭く、雨期で水量も多いため、意外と圧迫感があります。まさしく大自然に抱かれているという感じがしてきます。もう一段増水すると街全体が水没してしまうのでは、と他人事ながら心配になってきます。
   

 
王宮博物館
 


   
ランサン王国
かつての王宮が博物館として展示されています。20世紀半ばまで実際に王制が続いていたため展示品も最近のものが多く、ラオス一国にとどまらない東南アジアの現代史を垣間見ることができます。日本が高度成長期だった時代が既に「歴史」になっていて、けっこう面白いんだ、これが。
   

 
タラート・ナービエンカム
 


   
食欲第一
ルアンパバン市民の胃袋といえばナービエンカム。山の幸を中心にいろいろな食材がずらりと並びます。牛の足や尻尾がぶつ切りになっていたりして、なかなか豪快です。ところでラオス人は挨拶の二言目には「それは美味いのか」と訊くのだそうです。食い意地の張った人たち。
   

 
ホテル・コレクション
 


  さすが世界遺産に指定されているだけあって、ルアンパバンには星の数ほどホテルがあります。中でもオススメなのがフレンチ・コロニアル建築のリゾートホテル。ヴィラ・サンティ、プーヴァオ、スワンナプーン、ル・カラオが四大ホテルと呼ばれています。  

       
 
ル・カラオ
客室数は少ないものの、目の前がメコン川というロケーションは何物にも代え難いという人も多いことでしょう。私も次に行くときはここに泊まろうと思っています。
 
ヴィラ・サンティ
ルアンパバンNo.1との誉れ高いヴィラ・サンティ。かつての王女様の住居を改装しました。街の中心にあるというロケーションも便利で、大満足でした。
 
スワンナプーン
ここもかつては王室の別荘でした。無駄なものを置かないので豊かな時間を感じられるという、何とも贅沢なホテルです。ヴィラ・サンティとどっちにするか最後まで迷いました。
 

   
中庭
落ち着いた調度品、シックな雰囲気、ほどよい客室数。ヴィラ・サンティの魅力を挙げればキリがありません。あえて指摘しておきたいのは、建物内のレストランの他に中庭でも食事が楽しめること。これがとにかくオシャレ。気分はまるでサン・ジェルマン・デ・プレのオープンカフェ(行ったことないけど)。
   

 
街角の風景から
 


       
 
ルアンパバン国際空港
シェンクアンから降り立って最初に一言「暑い」。爽やかだった「ラオスの美瑛」とは全然気候が違います。せいぜい100kmしか離れていないのに。
 
フランス料理
欧米人御用達の観光地だけあって、ヨーロッパ風のこじゃれたレストランが多いのもこの街の特徴。で、ラオス人が考えるフランス料理といえば、こういうものです。
 
ルアンパバン料理
かつての宮廷料理という様式に、名産のメコンの川海苔や山菜、筍、きのこなど、山の幸をふんだんに盛り込んだのがルアンパバンの料理。ちょっと贅沢な気分になります。
 

       
 
支流
メコンが大河であることは万人が疑わないでしょうが、そこに流れ込む支流もまた、満々と水を湛えています。こんな無名の大河がそれこそ無数にあるのです。
 
道路工事
ラオスにはまだまだ重機が少ないためか、土建業を請け負っているのは中国の会社が多いそうです。特に道路工事における中国のシェアはかなりのもののようです。
 
モン族の広場
ルアンパバンでお土産を買うならここがお勧めです。屋台村のような雰囲気ですが、綺麗な刺繍や織物の手工芸品が見つかります。英語を喋れる可愛い売り子さんもいます。
 

   
メインストリート
通りを歩いていると、すれ違う人の半分以上は確実に欧米人です。レストランに入るとほぼ全員が外国人で、なおかつ大半が白人。飛び交うヨーロッパ系の言語と漂うスノッブな雰囲気。自分が今どの国にいるのか、時々わからなくなります。オリエンタリズムとコスモポリタニズムの融合。
   


   

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