山河のラオス〜ヴィエンチャン郊外
 
Suburbs of Vientiane
 
 
ヴィエンチャン郊外
 

 
ブッダパーク
 


  ヴィエンチャン観光のハイライト。市内から車で30分あまり、メコン川沿いにある仏像のテーマパーク。敬虔な仏教徒によって造られた高尚な施設なのかと思いきや、その実態は……だめだ、笑いが込み上げてくる。  

       
 
コンセプト
基本的に公園なんだと思います。でもあちこちに大小さまざまの仏像や仏像でないものが置かれています。それらの多くは何を考えて造ったのか理解に苦しみます。
 
これは楽しい
こんなに楽しい施設がこの世にあるなんて。敷地のいたるところに置かれたオブジェには彫刻の森も真っ青です。ひとつ確実に言えるのは「とにかく笑えます」。
 
地獄とは?
壁一面には不気味な像がびっしりと。「地獄」のイメージの具現化だということですが、これ、けっこう怖いです。少なくとも、下手なお化け屋敷よりずっと怖いです。
 

   
天国とは?
入口を入るとすぐ右手にリンゴのような形をした大きな堂があります。頂上には燃え上がる樹のようなオブジェ。作者によると「天国」のイメージを表現したものだそうです。堂内に設けられた現世の地獄をくぐり抜け、たどり着く来世というわけです。
   
アカンベー
馬だか狼だかの頭をした神様に背中を踏みつけられ、おまけに髪まで引っ張られているこの人は、いったい何をしたというのでしょう。さらに不可解なのは、反省どころかアカンベーと舌を出してるんですよ。それってバカにしてるってことですよね?
   

       
 
バッタ
バッタなんだよね、なぜか。それをお釈迦様か誰かが棒で打って叱ってるんですよ。何を意味してるんでしょうね。仏典にこんな寓話があるんでしょうか。誰か教えて下さい。
 
罪と罰
悪いことをした人はこのように頭から食べられてしまうのです。教訓的なお話ですね。でも造形がユーモラスなので、つい教訓以外の何かを読み取りたくなります。
 
夜叉
これってモダンアートでしょ?ここまでくるとそう呼ぶしかないですよね。箱根の森や蓼科をはるかに凌駕するシュールさに圧倒されると同時に腹を抱えて笑ってしまいます。
 

 
友好橋
 


   
タイとの架け橋
タイとの国境を延々と流れるメコン川に初めて架けられた友好橋。オーストラリアの援助により、1994年に完成しました。荷物を満載したトラックがひっきりなしに行き交い、ラオス経済にとってはまさに生命線。文字通り「タイとの架け橋」です。そう思って見ると徐々に感慨が湧いてきます。
 

   
庶民の足
友好橋ができる前は船での行き来がすべてでした。今でも便数は減ったとはいえ、庶民にとっては貴重な生活の足です。独特の形をしたスロウボートがいかにもラオスらしい風情。対岸はタイのノンカイ。近代的なビルが建ち並び経済力の差は歴然。違う国であることを実感させられます。
   

       
 
未完の鉄路
この橋はそもそも鉄道・道路併用橋として計画されました。タイ側には国境ぎりぎりまで線路が延びてきています。ヴィエンチャンへと向かう列車が走るのはいつ。
 
この空が見れたら
友好橋から見上げた空はこんなにも美しいものでした。「この空を見るためだけにヴィエンチャンに来てもいい」という人がいるのもわかりますね。
 
記念碑
歩きの場合のみ、橋の中間地点、つまりタイとの国境まで来ることができます。車だと橋に乗る前に出国手続きをしてしまっているため途中下車できません。ちょっと感動。
 

 
民族文化公園
 


   
ファミリー向け
多民族国家であるラオス。地域によって、民族によって、家屋や生活様式が異なります。それらを一堂に集めたのがここ。メコン川沿いにあるロケーションも楽しめるし、動物園も併設していて、息抜きに来るには良い場所です。休日は家族連れで賑わいそうな雰囲気。何せ娯楽の少ない国だからな。
   

       
 
ダンス練習
公園の一角には野外ステージもあります。この日は少女たちがラオス伝統の踊りを練習していました。先生もいて、けっこうみんな真剣な表情。発表会が近いのかな。
 
モン族の家
少数民族の中で最も知られているのがモン族。家の前には働くモン族の像もあります。脱穀でもしているのでしょうか。何かに似ていると思ったけど、そうか、二宮金次郎だ。
 
ラオ族の家
一方こちらは多数派を占めるラオ族の伝統家屋。高床式になっていて、一階には機織りの道具などが置いてありました。木の床、木の壁、木の階段。何だか懐かしい。
 

 
ナムグムダム
 


   
開発の光と影
外貨獲得を目的にアジア開発銀行の融資により建設された巨大ダム。最近ではダム湖畔にカジノもでき、外国人観光客の誘致にも熱心です。一方で自然破壊が避けられないこともまた事実。どうバランスをとっていくのか。非難するのは簡単でも、解決となると難しい問題です。
   


   

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