栄光のイラン〜イスファハン(ザーヤンデ川)
 
Esfahan(Zayande River)
 
 
イスファハン(ザーヤンデ川)
 

  イスファハンの街の中心を縫って流れるザーヤンデ川には、多くの美しい橋が架けられています。夜にはライトアップされ、川べりを恋人達や家族連れが行き交います。砂漠に開けた街では、水辺はとりわけ市民の憩いの場になっているようです。  

 
シオセ橋
 


       
 
コウサールホテルから
私たちが泊まったコウサールホテルはザーヤンデ川のほとり。シオセ橋のたもとに位置しています。部屋から噴水が見れて気持ちいい。朝の散歩が清々しくておススメ。
 
33
橋の上に並ぶ33のアーチが印象的なシオセ橋。「シオセ」とはペルシャ語で「33」を意味します。本当に33あるか数えようと思ったんだけど、途中で力尽きた。
 
兄妹
川の水深は意外と浅く魚取りや水遊びができます。ボート漕ぎをしている家族もいました。この兄妹もさっきまで魚を追いかけていたのですが、カメラを向けたらこの通り。
 

   
橋の下
橋の下にはたいがいチャイハネがあり、流れ行く川を見て涼みながら水煙草やチャイが楽しめます。イランの人はこうしてのんびりと時間を過ごすのです。シオセ橋の下にあるのはこんなチャイハネ。お店への出入りは渡り板一枚です。増水したら臨時休業になるんだろうな、やっぱり。
   

   
アーチ
橋の真ん中は歩行者専用の通路になっており、その両側にアーチがあります。もちろん通ることができますが、ひとつひとつアーチをくぐらなければなりません。それでもレンガと川の水や緑とのコントラストが美しく、風情のある眺めです。世界の橋100選があったら推薦したいですね。
   

       
 
歩行者天国
シオセ橋は車が通れません。歩いていると次から次へとイラン人が寄ってきます。彼らは日本人が好きで、純粋に話がしたいだけなのです。
 
待つこと
このアングルが撮りたくて、誰もいなくなるまでずっと待ちました。騙し絵のように無限に続くような気がして。ほら、静けさが何かを語りかけてくるような気がしませんか。
 
旅行者
水面に映るアーチと旅行者の影。これも撮ってみたかった構図のひとつです。なんとなく趣があると思いませんか。って、自己満足ですかね、やっぱり。
 

 
ジューイー橋
 


       
 
チャイハネの名所
チャイハネで有名なのがここジューイー橋。シオセ橋から下流に約1.5km。あまり大きくはありませんが、木立に囲まれて、これはこれで趣があります。
 
ガラクタ
ガラクタが飾られた店内は雰囲気満点で、「来て良かった」という気分にさせられます。イラン人のおのぼりさんもけっこう来ていて、みんなキョロキョロしていました。
 
コスプレ運転手
ヤズドに続いて、ここでもまた運転手さんがコスプレに走りました。伝統衣装(?)と帽子をかぶり水煙草をプカプカ。希望すれば誰でもさせてもらえますよ。
 

   
歴史の知恵
開け放した窓からは川面を吹き抜ける風が入り込んできて、気分的にもイイ感じ。長年の歴史に培われた涼をとる知恵がそこかしこに生かされています。京都の川床料理にも通じるものがありそうですね。こんなお店、やってみたいという人も多いのでは。
   
水煙草
チャイハネですから、まずはチャイ。お茶請けとしてべっこう飴が付いてきます。しかし、なんといってもチャレンジしてみたいのは水煙草。水でろ過された煙を吸うので、紙煙草と違いまろやかな味わい。何よりガラスでできた器具が洒落ています。
   

 
ハージュ橋
 


   
宴会場
シオセ橋と並ぶイスファハンのシンボル(それにしてもシンボルが多い街だ)がここ。感覚的にはシオセ橋より大規模に思われます。橋の真ん中にある2階のテラスでは、かつて王が夜な夜な宴を催したという記録が残っています。そりゃあ楽しかっただろうな。王様っていいな。
   

       
 
2階建て
ハージュ橋は総2階造り。上も下も対岸までずっと歩いて渡ることができます。砂漠地帯だというのに川の水量が多いのがちょっと意外な感じ。
 
1階部分
橋の下というよりはテラスになっている部分を歩くんですね。しかし、すぐ足元を川が流れているので、爽やかというか不安というか、ちょっと微妙です。
 
行く川の流れは絶えずして
対岸まではけっこう距離があります。途中、テラスに腰掛けてしばらく黙って川の流れを見ていました。なぜかこれが意外と飽きないんですよ。
 

       
 
おやつタイム
今度はチャイハネではなく、川べりの売店でアイスを買ってひと休み。やっぱりシラーズで食べたような、あのイラン式アイスクリームでした。
 
憩いの広場
ハージュ橋には老若男女いろんな人々が憩いに来ます。庭園都市イスファハンに公園は数あるものの、ここは一番人気になっているみたいです。
 
2階部分
一応こちらが橋としての正しい機能から見たメインストリートです。でも、どちらかというと1階のテラスを歩く人の方が多かったかな。付加価値を求めているんですね。
 

 
夜の散歩
 


       
 
シオセ橋
ライトアップされたアーチ部分が水面に映り、美しいことこの上ない。シャッターを30秒開けて撮ってみました。この味わいはデジカメでは無理でしょ。
 
フェルドゥスィー橋
シオセ橋とジューイー橋の中間にあるこの橋は、ライトアップだけでなく放水もしています。壊れているのではなく観光用のアトラクションとしてやっているようです。
 
ジューイー橋
昼間で味を占めたので夜もまたチャイハネにやって来ました。さすがに客は全員イラン人。でも、キョドってる奴らばかり。さては田舎もんだな。
 

   
チャイハネ
夜は夜でガラクタに明かりが灯り、いっそう雰囲気が盛り上がります。比較的遅い時間の割には女性や子供が多く、話に花を咲かせていました。街は治安も良く、店ではアルコールが出ないので安心なんですね。庶民の社交場という感じで、とてものんびりできました。
   

       
 
ハージュ橋
昼に比べて涼しくなる夜には、より多くの人が川に繰り出してきます。この夜景も美しいでしょ。シオセ橋と甲乙つけがたいですね。ライトアップはより派手かな。
 
安全
外国人が、しかも夜の暗い中をふらふらしているにもかかわらず、まったく危険は感じませんでした。イランの治安の良さは中東一、少なくとも日本以上ではありますね。
 
国際交流
しかし寄ってくるのはヤンキーな野郎どもばかり。日本人とわかるや「オシン!」「オシン!」と、まあうるさいこと。NHKのテレビ小説が大人気なんですって。
 


   

  (C)1999 K.Chiba & N.Yanata All Rights Reserved