栄光のイラン〜イスファハン(市街)
 
Esfahan(Portrait of the city)
 
 
イスファハン(市街)
 

 
ヴァンク教会
 


       
 
ジョルファー地区
「世界の半分」だったイスファハンには多くのコスモポリタンがいました。ジョルファー地区には今もアルメニア人が住んでいて、アルメニア正教の教会がいくつか建っています。
 
モスク?
アルメニア正教は東方キリスト教の一派。その建物なのだから当然教会なのですが、見た感じどこかモスクっぽい。ドーム屋根の形とか。偏見ですかね。
 
壁画
教会の内部には「最後の審判」をモチーフとした荘厳で重厚なキリスト教壁画が描かれていたのですが、残念ながら撮影禁止のためここまでしかお見せできません。
 

 
ミナーレ・ジョンバン
 


   
「揺らす」実演
「イラン3大ガッカリ」のひとつとして有名な「揺れるミナレット」。しかし言葉を正確に用いるならこれは「揺れる」ではなく「揺らす」ミナレットなのです。観光客がある程度集まると実演が始まります。太っちょのおじさんがミナレットの中に入って力ずくで揺らすのです。
   
「揺れる」秘密
けっこう力が要るらしく、実演が終わった後おじさんは肩で息をしていました。揺れる秘密は建物とミナレットの接合部に空いた隙間。なんだ、壊れているだけじゃないかって?その通りです。実際、最近では以前ほど実演をしないようになってきているらしいです。
   

 
アーテシュガーフ
 


   
立ち入り禁止
ヤズドの沈黙の塔で有名なゾロアスター教の神殿跡が郊外にありました。頂上からはイスファハンの街が一望できるそうですが、何年か前に旅行者が落ちる事故があり、危険なので今は登頂禁止になっています。もっとも、崩壊の度合いが激しく、登ったところで大したものは見られないことと思われます。
   

 
バーザーレ・イスファハン
 


     

     
 
ガラムカール
イスファハンの名物、ガラムカール(ペルシャ更紗)の実演販売のお店。この道ウン10年というおじいさんがハンコを押すようにして布に模様を刻んでいきます。
 
NHKご用達
イマーム広場からバザールに入ったすぐのところにあります。「NHKで紹介されました」と日本語で書いてあるので、嫌でもすぐに見つけられます。
 
まぎらわしい
店の親父さんかと思ったけど話が噛み合わない。訊くとシリアからの旅行者だそうで、つまり私たちと同じ客だったのね。それにしては落ち着いていらっしゃる。
 

       
 
ホメイニ師
アーケード状の通りにはホメイニ師の肖像画が掲げられています。他の街ではあまり見かけませんでしたが、イスファハンの人々は信心深いのでしょうか。
 
露天商
地面に品物を並べて売る店もあります。上野とかでよく見かけますね。出稼ぎイラン人の商売スタイルはこんなところにルーツがあるのかも。
 
スーパー
観光客向けだけでなく地元の人々への品揃えも充実。日用雑貨が並ぶ界隈はまるでスーパーのようです。主婦の皆さんが買い物に精を出していました。
 

       
 
バザールの華
銅や真鍮でできた金属製品のお店はいつもバザールの雰囲気を盛り上げてくれます。こまごまとしたものがたくさん飾ってあるというのがいいですよね。
 
画廊
額縁に入れられて飾ってある絵画や銅版画。偶像崇拝を禁じたイスラムには珍しく、かなり具象的な人物画も多く展示されています。シーア派はいいのかな?
 
出口
バザールはイマーム広場の北に隣接し、アーケードを歩いていくとやがてジャーメ・モスクに至ります。観光の後はお買い物に礼拝。なんて巧みな演出なのでしょう。
 

 
ジャーメ・モスク
 


       
 
最古
イマーム広場から細い小道のバザールをくねくねと歩いた終点にあるのが金曜モスク。創建は8世紀にまでさかのぼるというイスファハンで最も古いモスクです。
 
増改築
古いだけあってジャーメ・モスクは何世紀にも渡り増改築を繰り返してきました。そのため各時代の建築様式が交じり合い、統一感のない造りになっています。
 
ミフラブ
メッカの方向を指し示すミフラブ。木を彫り込んだ細かな装飾は見事の一言。もはや芸術品と言える出来映えで、インドやネパールの仏教美術をほうふつとさせます。
 

       
 
ドーム天井
メインドームの天井は装飾はかなり細かく施されているものの色彩がありません。そのせいで素朴な印象を与えます。イマーム・モスクを見た後ではなおさらです。
 
多角形の柱
モスクを支える柱は円形や四角形、八角形のものが2本3本と組み合わされています。組み合わせ方には特に規則性もないようで、これは見るからにヘンテコでした。
 
耐寒仕様
ミフラブの奥に部屋がありました。冬用の祈りの間だそうです。ドームは広いので、高原のこの地では気温以上に底冷えがするのでしょう。でも珍しい配慮ですね。
 

   
立体装飾
イマーム・モスクの装飾が素晴らしいことに異論はありませんが、ジャーメ・モスクのそれも違った意味で見逃せません。模様が立体的なのです。穴が開いていたり浮き彫りになっていたり。また、一面にコーランの文章が彫られている壁があったりして、なかなか貴重です。
   

   
被弾
イスファハンはイラン・イラク戦争で攻撃対象となり、ジャーメ・モスクにもミサイルが命中しました。その時の跡が今もそのままに残っています。こんな街中に、しかも宗教施設になぜミサイルが、と見た時には思いましたが、それが戦争というものなのです。
   
イーワーン
中庭の四方に配置されたイーワーンは純ペルシア様式。素朴ながらも堂々たるものです。見上げたままゆっくり後ろに歩くのが正しい鑑賞の仕方。TBS「世界遺産」のような映像が見えてきます。カメラではなくぜひビデオで記録してほしいですね。
   

 
街角の風景から
 


       
 
ホメイニ&ハメネイ
コウサールホテルの壁にはホメイニ師とハメネイ師の肖像を描いた垂れ幕が下げられています。いわく「ハメネイへの帰依は我らが王ホメイニへの帰依である」と。
 
電話ボックス
ミナーレ・ジョンバンにはイランでは珍しい公衆電話がありました。デザインも少し洒落た感じ。この頃はまだ携帯持ってる人が少なかったんですね。行列ができていました。
 
フランスケーキ
ホテルの夕食のデザートの目玉だったのがこれ。みっつまとめて名付けて「フランスケーキ」だそうです。このネーミングセンスをどう評価していいものやら。
 

       
 
ドリンクヨーグルト
昼食に、イラン人がよく飲むというスパイス入りヨーグルトドリンクが出ました。右側の大きな入れ物に入ったやつです。せっかくなのでチャレンジしてみました。不味かった。
 
千夜一夜
そのドリンクヨーグルトが出たレストランが「シェラザード」。千夜一夜物語のヒロインにあやかった名前の店は、宮殿のような内装をしていました。
 
肉屋
吊り下げられているのは哀れな、というか、美味しそうな羊たち。羊肉は臭いというイメージがありますが、新鮮なものは美味しいです。焼くと香ばしいし。
 

   
にんじんジュース
ホテルのそばにジューススタンドがありました。目玉はにんじんジュース。にんじんをミキサーにかけただけなのに甘くて美味しい。白いのはバナナミルク。黄色いのはカボチャだと言われましたが飲んでみると夕張メロンの味がしました。これらもお勧めです。機嫌を良くしたマスターと記念写真。
   


   

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