7.カセットビジョン・きこりの与作〜ギャラクシアン編
きこりの与作
原:与作はなんか、評判いいみたいですね。古畑も好きなんだよな?
古畑:デパートいってよく遊んでいましたねえ。
原:いーや、懐かしい!うわー懐かしいなあ。何十年ぶりに見るんだろう?
寺町:そうなんですか?やっぱり今プレイされるってことはないんですか?
原:ないですねえ。持っていないですもん、もう。
(イノシシに突進されて負けるシーン)
原:あれがイノシシとはとても思えないんだけれど(笑)
古畑:民族性というと変なんですけれど、シューティングなんかは海外で受けますよね?日本人で与作っていうと、なんか古いそういう。
寺町:民族性かぁー(笑)
原:与作に関してはうるさいんですよ、こいつ。
原:クリアしてもオブジェクトが消えるまで終わらない。こんなの、今じゃ許されるのかな、って感じですね(苦笑)
寺町:タイムアタックモードもこの後入っています。
原:斧が手と一体化している。
古畑:今見るとすごいですけどね(笑)
ベースボール
堀江:信じられない画面でしょ?
古畑:ただ、これでゲームが成り立っているという、ある意味無駄が無い美学って言うんですか。
堀江:んふふ(笑)
寺町:僕はこれくらいとっつきやすい方が好きなんですけど。
古畑:無駄な部分がなく同じように遊べているという。今、派手になっているだけですからね。
堀江:別に遊ぶ人の知能があがっているとか言うわけじゃないし
古畑:あがってないですよ。もっと深く突き詰めるなら、野球盤と同じですからね。ボール投げて打ってという。
ギャラクシアン
原:これ、音楽も全部自分でやっているんです。
寺町:え?そうなんですか?作曲までなさる?!
原:作曲っていうか、ある意味パクリですけれどね(笑)
寺町:でも、ギャラクシアンのタタタターン ターターターターーン♪ はオリジナルなんじゃないですか?元ネタがある?
原:ベースはちょっとあるんですよ。そう聞こえないだけで(笑)。ちっちゃな、おもちゃの電子オルガンみたいなものがあってね、両手では弾けないものですから、人差し指で「こういう音だなあ・・・」と書いて出して、NECの方につくってもらって。「うん、それでいいです」って(笑)
寺町:ギャラクシアンはファンファーレと、オープニングの演出が素晴らしいなあ、と。
原:あれをやった時は、自分でもすっごいなと思いましたね。カーテンがこうなっていく、かっこいいなあって。
寺町:いや、かっこいいですよね!
原:今考えればアホみたいですけれど。
寺町:いえいえ!私はあれが国産機初のオープニングだ、メモリもないのにスゴイ!と布教しています。(笑)
原:これ、個人的に一番気に入っているのはこれなんですよ。クモみたいなやつ(スペースフライ:右)。分裂しながらふわふわ動くじゃないですか。これ気に入っていて。
寺町:これ、ギャラクシアンというより、ムーンクレスタというゲームに近いですよね?空間から湧き出てくるところとか。
原:はい、その通りです。(笑)
寺町:(笑)。
原:今は許されないですよね。
古畑:最大3連射ですか?
原:それくらいしか出ないんだよ。スプライトの形でやっているんでね。
寺町:このキュイイイインっていうサウンドなど、どういう形で仕様を出されたんですか?
原:このキュイイインって音はですね、僕は何しろこんな人差し指で弾くくらいですからこんな音だせないんですよ。で、たまたま向こうの人が、その人もすごくゲームが好きで、こういうのどうですか?って聞かされて、それいきましょう、と。結構つくり手の方も思い入れがあって、いっしょになってやっていましたね。
堀江:ここまで(カセットビジョンの仕様としては)入っていなかったんですよ。単音であれやってんだよね。和音に聞こえるけれど。
堀江:これまでこんな音でなかったもん。たいしたもんです。これはこれをつくった人が一生懸命考えているんですよ。
寺町:そうですね!(と熱くなってくる)。でも、UFOの音だけは、テレビベーダーの流用だなあ、と。子供の頃は。(笑)
原:(笑)
寺町:連射って観念も、国産機では超画期的だったんです。レベル2なんて、今でも通用するんじゃないかと思いますね。
堀江:そうだねー。
寺町:合体というシークエンスも原様が考えられたんですか?
原:そうですね。今考えると変ですけどねえ(爆笑)。いかにも合体だという穴が空いていて(笑)
Hint de Pint
・ページ内のサウンドアイコン をクリックすると、カセットビジョンのゲームサウンドが鳴ります。お試しください。(MP3形式)。